インカレの借りはインカレで返す。昨年はシングルスでまさかの予選落ち。雪辱に燃える今年は、関東学生選手権でランク入りを果たし、シングルスの出場権を得ると、ダブルスでも予選を通過し、確かな成長を見せている。
　三度目の正直だ。ダブルスでは３年続けて予選を突破して出場権を手に入れた。だが、これまでインカレで挙げた勝利はわずかに「１」。岡田崚選手（平27商卒・現岡谷市役所）とのダブルスで参戦したおととしはよもやの初戦敗退。リーグ戦特別賞受賞の松下海輝選手（平28商卒・現日鉄住金物流）と臨んだ昨年も上位進出が期待されたが、３回戦で姿を消した。「自分より実力が上の選手だったので、緊張することもあった」と経験豊富な４年生とのダブルスではなかなか自分の持ち味を出し切れなかった。そんな中、今年は同級生の渡部亮太（営３＝広島商）とのダブルスで挑む。関東予選は「今年は僕が引っ張っていく」と経験を生かし、危なげなく勝ち上がった。今年はサーブに磨きをかけており「過去の２大会を上回れる自信がある」と手応えを口にする船本。順当にいけば、ランク入りを懸けた４回戦で上江洲・松下組（愛知工大）と対戦する。昨年の大会で苦杯をなめた相手だ。１年越しのリベンジへ、機は熟した。
　町飛鳥主将（商４＝青森山田）、有延大夢（商４＝野田学園）ら黄金世代が抜ける来シーズン。船本にかかる期待は大きい。核となる存在へ、まずはこのインカレで存在感を見せる。

◆船本将志（ふなもと・まさし）　商３　野田学園高　163㌢・60㌔

［加藤真人］