~インカレ直前~ (2)坪金衛

2016.10.25
 ラストイヤーを迎える坪金は、守備から攻撃の起点をつくる受け型の右利き選手。最後となる全日学をダブルスは予選免除で、シングルスは予選で勝ち進み単複出場を決めた。これまでシングルスで目立った活躍はなく、リーグ戦でも最後までメンバー入りはかなわず。しかし「実力で引っ張るわけにもいかなかったので、なるべく後輩の手本となることを意識した」と、寮の規律など、プレーで引っ張る町飛鳥主将(商4=青森山田)に代わり先頭に立ってチームをまとめた。そして明大は春秋リーグ戦、団体インカレで全て優勝するグランドスラムを達成。選手として試合に出場できない悔しさはなく「僕よりもはるかに格上の選手が試合に出てくれているので、僕はその選手が最高のプレーができるように応援するだけ」。ベンチからの声援でチームをサポートした。

 名コンビで頂へ。滝澤拓真(情コミ4=長野商)・坪金組が4年連続の全日学複出場を果たした。二人は2年前、同大会でベスト4入りしたペア。坪金のダブルスでの武器は、滝澤が決めやすいボールを相手に打たせるレシーブだ。「僕が攻撃のきっかけを軽くつくるだけで一発打ってくれるのですごく心強い」と滝澤への信頼も厚い。コンビネーションはどのペアよりも良いと話す坪金。「自分の全てをパートナーに話すことで戦術も組みやすいし、試合中に調子が狂っても立て直すことができる」。4年間組んできたペアならではの絆が力となっている。ヤマ場はベスト8での対決が予想される関東王者の定松・宮本組(中大)。勝利へのカギは「レシーブのときに積極的に攻めること」。今年の関東学生選手権で敗戦した相手に雪辱できるか注目したい。
 最後の大舞台はダブルスにささげる。多くの選手がシングルスに重きを置く分「狙い目。ダブルスの方が日本で一番を取れる確率が高い」とダブルス重視の練習をする。試合中は雄たけびを連発し、滝澤と自らを鼓舞する気迫戦士。最高の相棒と二人三脚で目指すのは、有終の日本一だ。

◆坪金 衛(つぼかね・まもる) 文4 野田学園高 168㌢・59㌔

[木村亮]