~インカレ直前~ (1)滝澤拓真

2016.10.24
 得意のプレーで4年間の集大成を見せつける。サービスで仕掛け、3球目攻撃で得点を重ねる滝澤。今年の春季リーグで見せたフォアハンドから決める攻撃的なドライブは、相手を翻弄(ほんろう)し圧倒するには最高の武器だ。
 今大会も「できるだけ体を動かして試合したい」と攻めの姿勢は変わらない。今大会で滝澤が意識するのはシード同士である藤村(愛知工大)。同学年であり、よく対戦しただけに「お互いに結構意識しているので勝ちたい」。おととしの同大会でも対戦経験があり、その時は滝澤が勝利を収めた。
 シングルスとしては3回目の挑戦となる全日学。過去の成績はいずれも4回戦敗退と悔いの残る結果に終わっている。くしくも、4回戦突破が懸かる試合は藤村と当たる組み合わせだ。運命の4回戦で因縁の相手に勝ち、弾みをつけたいところだ。
 最終学年として最高の舞台は整った。「学生の全国大会で大きい試合なので懸けるものも強い」。4年生として最後のインカレへの思いは熱い。秋季リーグでは黄金世代と名高い同期や下級生の活躍により出場機会には恵まれなかった。だが「他校だったら絶対にレギュラーの選手」(町飛鳥主将)と実力は折り紙付きだ。今までに得た成長を糧に最後のインカレに挑む。
 今大会の舞台は滝澤の出身でもある長野だ。「最後の年に地元で試合ができるので思い切って試合をしたい」。地元の応援を力に一戦一戦勝利を挙げて悲願のランク入りを狙う。「お世話になった人たちに結果で恩返ししたい」。今後数少ない大学での試合で、納得いく結果をその手につかんでみせる。

◆滝澤 拓真(たきざわ・たくま) 情コミ4 長野商高 173㌢・63㌔

[花岡桃]