駿河台大に大勝 秋季リーグ戦を5位で終える/関東学生秋季1部リーグ戦

2016.10.24
 駿河台大を5-2で下し、秋季リーグ戦を5位で幕を閉じた。前半終了間際にPC(ペナルティーコーナー)を決められ2-2の同点で折り返すと後半18分。舘亮佑(政経1=丹生)が平井一樹(文2=天理)からのパスにうまく合わせリードする。その後もPCを含め、駄目押しとなる2点を追加。リーグ最終戦を勝利で締めくくり、インカレへ弾みをつけた。

 嫌な流れを一振りで払い除けた。1-1で迎えた前半33分。平井が相手GKの足元を抜けるシュートを決め2-1とし、このまま後半戦に突入するかに思われた。しかし、前半終了間際にPCで2-2の同点にされ、流れをつかめないまま前半戦を終える。迎えた後半戦。序盤から明大がボールを支配し2本のPCを獲得するも、またもこの好機を生かせずリードができない苦しい展開が続いた。だが相手に流れが傾き始めた後半18分。敵に攻め込まれたところにうまく平井がカットをすると、相手DFをかわし一気に駆け出しゴールに近づく。ここから「練習の形通りにやれた」(舘)と、普段から息が合うという平井からのパスを受け舘がシュート。素早い攻撃で決めた2試合連続のゴールは、明大の流れの起点となる貴重な1点となった。

 最後はチーム力だ。序盤からPCを決められず苦しい試合運びとなっていた。前回の一橋大戦でもPCを何度も獲得するも1本もきれいに決められず、それを思わせる嫌な空気で迎えたハーフタイム。宮田知監督が「もっとお前たちのホッケーをしてこい」と声をかけると一気に引き締まった。「上級生からどんどん伝わってくるものがあった」(舘)と松波大介主将(営4=岐阜各務野)を中心に後半戦を立て直すと、PCが決まらない穴をFW陣による得点でカバーし明大の流れにした。この勢いに乗り後半29分に再度PCを獲得。今までの悔しさ全てをボールに乗せたような谷光未有(法3=天理)の力強いシュートも決まり、今後につながる戦い方ができた。

 波乱のリーグ戦だった。優勝を目指して挑むも格下の慶大に1-2で敗戦し、下位の順位決定戦に回った今大会。ここ2試合はインカレを見据えての戦いだった。「いろいろ考えてもわからない」(谷光)とエースが不調に悩まされたが、1年生の舘や太田陸登(理工1=今市)が得点する場面も多く見られ、若手の活躍が光ったリーグ戦でもあった。3週間後に控えているインカレは負ければ終わりのトーナメント方式。「松波の時代の最後の大会だからキャプテンシーをいかに発揮してくれるか、期待するだけ」(宮田監督)。同じ過ちは許されない。因縁の相手である初戦・慶大戦を撃破し、大学頂点を目指す。

[浜崎結衣]

試合後のコメント
宮田監督

「もうインカレに向かっての試合なので、絶対勝つということは条件だった。うちがボール支配できているのだけど先制点を取った後に追い付かれて、特に前半の2-1で折り返さないといけないのをあのようなPCを取られて追い付かれてしまったというところ。ゲーム運びだったりがよろしくない展開だったかなと思う。でも選手は慌てず後半しっかり組み立てながら3点取って、うちの形で最後に谷光のPCもきれいに決まったし、これで十分にインカレに臨めるかなと思う。相手は変な言い方をするとうちをリスペクトしてくれているのかあまり攻めてこないから、どうしても前に敵が厚く並んでいた。5点取ったがFWにもう少し点を取ってほしい。千原(史也・商2=横田)と平井はよく頑張って入れたかもしれないけど、もっともっと大嶋(元気・法2=今市)だとか松永(貴裕・営3=今市)だとかその辺がチャンスがあるのだからしっかり決めてくれれば。点を入れてその感触をつかまないとなかなか成長しないし、本番で点を取らないと自信にならない。2点取られたのは少し余計かなと思うが、國友(督仁・政経4=丹生)が今日本代表の遠征でいないしGKのせいではないけれども。(秋季リーグは)とにかく慶応に負けたこと自体が失敗というか、僕も反省するべき。勝負に勝って試合に負けた。でも慶応の子たちの方が明治に勝ちたいという気持ちが強かった。だからああいう形のゲームになった。でも終わったことは仕方がないし、また慶応とは必ずインカレで当たるので同じことを二度と繰り返すわけにもいかない。インカレは松波の時代の最後の大会だからキャプテンシーをいかに発揮してくれるか、期待するだけ。トーナメントだから変な話同点でもいいわけで、國友がいるからSO(シュートアウト)だけ持ち越せば絶対に勝てるという強みがあるので。どういう展開になろうと、絶対70分間負けないという強い気持ちでやっていくしかない。4年生は本当に最後の、ユニホームを着れるのも下手すると最後の試合になるので、大事に頑張ってもらいたいしやってくれるでしょう」


「自分自身は開始早々は少しエンジンがかからないところがあってトラップミスしたりしたが、試合が進むにつれて自分の調子も上がってきて、周りも見れるようになったりパスも前に送れるようになった。前半10分ぐらいは自分のプレーができていなかったなというのがある。(自身のゴールシーン)とりあえず駆け上がることを考えて前に走って、でもフリーだったので先輩からパスを要求してうまく通してくれてフリーになって、後ろから敵が来たが予測してうまい具合にかわした。最後のシュートは自分のタイミングで打とうと思ったがディフェンスが来ていたので、結果ディフェンスのスティックに当たって入ったという感じ。いつも以上に冷静にできたと思う。今日の試合はチームの雰囲気がよかったので自分も思いっきりできた。試合の後半2-2で迎えてハーフタイムのときに、宮田さんに「2-2ではだめだ」と言われて「もっとお前たちのホッケーをしてこい」といったアドバイスをいただいたので、そこからチーム全体がいこうっていう感じになった。それでそういう得点が生まれたのではないかと思う。平井さんとは何度か練習中も一緒にやったりしているが、平井さんとはプレーが合う。自分が要求したときに出してくれたりしてくれるので、やりやすいというのもある。練習の形通りにやれたと思うのでそれはよかった。前に前に前に急いでいこうとして、相手にカットされてそれで相手ボールになってというのが繰り返しあって、相手にボールを持たれることが多かったと思う。しっかりボールをつなげて自分たちの支配率を上げるとそこで明治のペースになったのではないかなと思う。ハーフタイムでの監督の言葉がきっかけでキャプテンの松波さんを中心にもっと点数を取りにいかないといけないという雰囲気になって、上級生からどんどん伝わってくるものがあった。順位決定戦も大事だがやはり3週間後に控えるインカレの初戦の慶応戦、一回負けているのでそこにしっかり照準を合わせて今日の試合にも臨んだ。今日は勝って当たり前なので、インカレで慶応に勝つというところを目標にしてやった。前半2-1で残り1分を迎えたがそこで追加点を入れられてしまったのが大きくて、そこで逃げきる強さがあると勝てるチームになるのではないかなと思う。秋リーグはチームとしてうまく勝ちきれないというのがあったが、個人的にはどんどん試合を積み重ねるごとに調子が上がってきたので、チームとしてはだめだったが個人としてはよかったのではないかなと思う。インカレは1回戦2回戦で関東と当たるがそこでしっかりと勝って、個人的に関西の強豪チームと準決勝で当たりたい。そして優勝で終わりたいと思う」