
王座開幕戦はストレート勝ち/全日本大学対抗王座決定試合
急造ペアとは思えない試合運びだった。ダブルス3で出場したのは田鍋佑輔(営3=修道)・合戸廉太郎(法1=大分舞鶴)組。ペアを組むのはこの大会が初めて。1セット目は合戸の正確なストロークと、相手の返球が浮いたところでの田鍋のボレーを軸に5ゲームを連取。しかし6ゲーム目から「油断してしまった」(田鍋)と心にスキが生じ、そこを相手に付け込まれ3ゲームを失う。迎えた9ゲーム目では「もう一度切り替えようと思った」(田鍋)とスイッチを入れ直し、正確なリターンで相手のミスを誘いこのゲームを制し、6―3で1セット目を奪取。すると2セット目は「流れを引きずらないように」(田鍋)と慎重に相手コートにボールを返し6―1で連取。試合を決めた。試合後には「次もチームに1勝をもたらしたい」と田鍋。4年生に負けない働きで、次戦以降もチームに貢献する。
粘りの勝利で大抜てきに応えた。シングルス6で出場したのは高坂裕也(政経1=岡山理大付)。これが初の団体戦出場。大抜てきだった。1セット目は「最初は緊張した」と団体戦の独特の雰囲気にのまれ、5ゲーム目までは1―4とリードを許す展開。しかし6ゲーム目からは「応援で緊張がほぐれて落ち着いてできた」と味方の声援で落ち着きを取り戻し、1本1本正確に相手コートにボールを返しミスを誘い、5ゲーム連続で奪取。6―4と逆転で1セット目を先取した。続く2セット目は取っては取られての展開となったが、1本1本必死に喰らい付き相手のミスを誘い6―2で連取。試合を決めた。試合後には「(次も)自分がしっかり1本取って4年生につなぎたい」と高坂。1年生らしく向かっていく姿勢で、チームの勝利に貢献する。
1日目は4年生だけでなく下級生の活躍も光った。次戦は準決勝の近大戦。近畿地方での強豪と当たることになる。早大にリベンジして優勝するためにはここを乗り越えなければならない。「1つずつしっかり取りたい」と切詰魁主将(政経4=高松北)。33年ぶりの栄冠へ1つずつ勝ち星を積み重ねる。
[佐々木渉]
試合後のコメント
切詰主将
「緊張しました。ダブルスは1セット目は力が入ってましたけど終盤は冷静にできました。(シングルス)相手は毎年インカレに出てて強かったんですけど、その中でも色々なことをやってきてそれに最初対応するのが難しかったです。(9-0)しっかり締めるところを締められたのでセットも落とさず勝ててよかったです。(1年生2人)来年のことも考えたら後輩の新鮮さも必要なので使っていこうと思いました。うまくいきました。(高坂)緊張してて最初はあまり良くなかったですけど、勝てる相手だと思ったので、しっかり自分のテニスをやってくれました。(次戦以降)1つずつしっかり取りたいと思います。王座優勝します」
西脇一樹(国際4=松商学園)
「ダブルスの試合に関してはここ最近、切詰とペアを組んでいなかった中でのプレーでした。最初の方は決めようとしすぎてミスが出たんですけど、その後は普段通りのテニスができたと思います。シングルスは相手が高校時代に練習試合など、何度もしていた相手だったので序盤は緊張しました。それでもゲームは取れていたので、第1戦としてはまあ悪くはないかなと思います。課題はミスをした数だけ見えてくるんですけど、あんまり課題ばかり意識しても変わることは無いので、できることだけをしっかりやっていこうかなと思っていました。(チームの雰囲気)あまりピリピリした雰囲気は無いので逆に大丈夫なのかという感じですね。明日からは相手校も強くなるのでここから締まっていくのかなと思います。4年生が雰囲気を作っていくので、そういう意味で明日から気を引き締めていこうと思います」
田鍋
「(緊張)特にはなかったです。初戦でリーグで出てて2回目だったのでそこまではなかったです。(合戸)急きょ組むことになったんですけど、練習はあまりできてない中でもうまいことできて良かったです。(相性)前で動いてくれるので、いい感じでできてます。(1セット目)油断が出てしまいました。取られたんですけど、最後はしっかり締めて、次のセットでは流れを引きずらないようにたら2セット目リード出来てよかったです。(昨日)しっかり寝ました。(夏関からここまで)ダブルスの練習をずっとしてました。前でボレーで勝負していくという練習をしました。(反省収穫)反省は油断してしまったところです。サーブの確率も悪かったのでそこも反省点です。収穫は王座で初出場で勝てたので明日以降も頑張っていこうと思います。(意気込み)出るなら、次もしっかり1勝をもたらしたいです」
高坂
「(団体戦)初めて入りました。(緊張)最初はありました。途中から応援の人たちがよく応援してくれたので途中から楽になりました。(1セット目)緊張もあったんですけど、足が動いてなくて自分のプレーができてなかった。そこは調整してできたんでそこからよくなりました。(逆転できた要因)しっかりラリーで返して、チャンスがあったら攻めていくってプレースタイルでやっていこうって話はしてたのでそこが要因かなと思います。(4年先輩)4年生が絶対的な強さがあるのでしっかり2年生とか3年生とかでついていって1本でも取れるようにっていう気持ちで練習からやってたんで4年生だけに頼らずに1本でも多くとれるようにできてよかったです。(夏関から)ずっとダブルスの練習やってて、ダブルスとシングルスは動きは違うんで、それに合わせられるようにやってきたのでよかったです。(どんなことを考えてたか)とりあえず頑張るって感じで何も考えてなかったです。もうちょっと冷静に戦術等をたてられれば良かったんですけど、まあしょうがないです。(2セット目)2セット目は前に入れてボレーにも出られたのでそこらへんで相手のミスも誘えたりとか自分のポイントが増えたのもあったのでそこでゲームを離せたかなと思います。(意気込み)自分が絶対1本取って4年生に楽にプレーさせてあげられるような舞台を整えたいと思います」
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