これぞ王者の貫禄 圧勝で大会連覇を飾る/東日本大学選手権

2016.10.10
 圧巻の大会連覇だ! トーナメントで東日本大学の頂点を決める今大会。準決勝の中大戦に4―2で勝利した明大は、続く決勝の早大戦も7―0と圧勝。後期初となる団体戦で幸先の良いスタートを切った。また同日に行われた東日本大学形選手権では一人形の部で玉置裕也(文4=大商大堺)が2位の好成績を残した。

 「一強」時代は終わらせない。決勝の早大戦、チームカウント3-0で勝てば優勝が決まる場面でマットに上がったのは中堅・百合草春男(文3=愛知県私立桜丘)。果敢な攻めで突き技を連発し、二本先取を決めてみせた。決着をつけたのは開始わずか15秒。これこそが、紛れもない王者の強さだった。
 土壇場でこそ、実力を発揮する。準決勝の中大戦では2連勝と好調な出だしを見せるが、そこからチームカウントは3-2に。迎えた副将戦では玉置が一本先取をした後、試合終了2秒前で面突きを決められ引き分けに終わってしまう。負ければ代表戦へともつれ込んでしまう中での大将戦。原田優介主将(法4=朝倉)が開始1分で面突きを決められるが、ここで相手に流れは渡さない。持ち前のフットワークで相手のスキを突く胴突き一本。その後も胴突きで二本先取を決めた。4勝2敗1分の結果を受け、決勝では先鋒(せんぽう)から大将までの順番を大幅に変更。これにも動じることもなく、全員が相手を寄せ付けない戦いぶりを見せた。また2回戦ではレギュラーメンバー以外の4選手が出場。公式戦デビューを迎える1年生も登場するなど、層の厚さもうかがえた。

 勝負の秋がやってくる。まず見据えるのは来週末に控える個人インカレだ。史上初の上位3人独占入賞を果たした昨年に引き続き、今年も紫紺戦士が戦いに挑む。チーム全体としての団体戦も残すは11月に行われる最終決戦の府立のみ。府立5連覇を成し遂げれば、東日本リーグ戦、全国選抜、東日本大学選手権とのグランドスラム達成となる。芯の強さを見せつける王者たちも試合終盤での体力面、精神面はともに今後の課題。追い求めるのは、もう一段階上の強さだ。「原田メイジ」が止まることはない。

[土屋あいり]