強豪東海大に圧勝 二つ目の勝ち星/関東大学1部リーグ戦

 ​​​​東海大を終始圧倒した。舞台を筑波に移し行われた今試合、相手の東海大は昨年の関東トーナメント、リーグ戦の2冠を達成した強豪校。第1クオーター(Q)は強気のディフェンスでゴールを守り失点を11に抑えることに成功。第2Qでは森山修斗(政経2=瀬田工)が3連続3Pを決めるなど、オフェンスが光り13点差で前半を折り返す。課題だった第3Qでも突き放し最大19点差をつけた。終盤相手の3Pが連続で入るが、前半で開いた差は大きく、81―71と10点差をつけ試合終了。大きな1勝を得た。

 スターターは齋藤拓実(営3=桐光学園)、會田圭佑(法4=市立柏)、田中井紘章主将(政経4=山形南)、森山、宮本滉希(政経3=明成)。

 明大バスケの真骨頂を見せた。前戦、専大を相手に98失点を喫し「まずディフェンスから」(齋藤)と、自分たちのバスケを見つめ直した。今試合では「強く当たっていくことでうまく対応できた」と話した會田を筆頭に、第1Qから攻撃的ディフェンスがさく裂。相手の得点を許さず、24秒を守り切りバイオレーションにする場面も見られた。良いディフェンスは良いオフェンスを生む。試合全体を通してガード陣が積極的にゴールを狙い、會田・田中井・齋藤は3人で計41得点を決めた。第2Qでは森山が開始2分で3連続3Pを入れ、このQだけで13得点と爆発。高フィジカルを誇る東海大からみるみる点数を重ね、スターターの5人全員がこの試合2桁得点を達成した。

  第3Qで勝利を決めた。今リーグ、慶大には辛うじて勝ったものの、接戦に敗れるパターンの試合で何度も勝ちを逃してきた。しかし今試合では「リードした状態で4ピリに持っていけたのが勝因」(森山)と、今までのように第3Qで詰められることなく18点差で最終Qに突入できた。しかしそこで大量24失点を取られたのも事実。「最後で差を詰められてしまったのは、ガードとして責任を感じる」(齋藤)。自信をつけると同時に、課題の残る試合にもなった。

 高い壁は続く。次戦も相手は強豪校の拓大。中心となるバンバ(拓大)は不在だが油断は禁物だ。焦らずディフェンスから「自分たちのバスケットにしていきたい」(濱西秀人・国際3=国学院久我山)。2勝9敗、最下位は脱したものの現在リーグ9位と未だ入替戦圏内となっている。一つでも順位を上げるため、次戦も勝ち切り連勝で勢いをつけたいところだ。残り7試合、明大バスケで一気に駆け上がる。

[日野空斗]

試合後のコメント
間宮誠学生コーチ(国際4=京北)

「明治は後がないので今日は良く戦えてほっとしている。ディフェンスから戦えたのが良かった。1クール目でどこの大学でも点数が離れちゃう試合はそんなになかったので、まだまだ戦えるということでミーティングを何回もやってきた。(東海大対策は)相手の対策も少しはやったが、それよりも自分たちがやるべきことをと思ってやってきた。こないだの専修との試合で98点取られて、ディフェンスからのバスケットが明治のバスケなのに、それができていなかったのでもう1回全員で修正して臨んだ。前半は特に失点が少なかったのでその点は良かった。(明治が10点差以上リード)うちのチームはエースというのがいないが、今日は森山が前半にいい形で打っていたので、それを軸にいい形で攻めることができたと思う。(拓大戦は)やることは同じなので、相手どうこうではなく自分たちのディフェンスからプレッシャーかけたプレーをすることが大事。明治はまだ2連勝したことがないのでそれをまずは目標に頑張りたい」

田中井
「チームをひとつにしないといけないなっていうことを考えていた。今までの試合は目先のことというよりも後のこと後のことに気を取られていたという感覚があった。そこをチームで話して、ひとつひとつの試合を大切にしようということで試合に挑んだ。今日はみんなが強気で攻めてくれたっていうのが勝因。ディフェンスもオフェンスもアグレッシブにやってくれたし、それを40分間続けられたっていうのは自分たちの自信にもつながったと思う。東海大対策とかは無くて、相手の中心的な選手の伊藤選手(東海大)がいないっていうこともあって、それでも先週連勝してきてたので自分たちのバスケをしっかりとしようという話をしました。そういうところをチームのひとりひとりが意識してディフェンスできた。いつも拓実(齋藤)に頼りっきりになってしまうっていうのが自分たちの良くないところで、他の選手がもっと得点に絡まないといけないなっていうのはチーム的にずっと思っていた。今日も中心は彼なんですけど、會田だったり森山、自分も得点に絡めて、それで相手のディフェンスも広がってドライブとか楽にさせてあげられたかなっていうのはある。 リバウンドは相手に分があるっていうのがあって、自分がついていた選手はリバウンドこないっていうのが分かっていたので、自分からディフェンスリバウンドにしっかり絡んでいこうと意識していた。今日は自分的にも強気なプレーを意識して、シュートも思い切り打てたし決めれたので良かった。私情なんですけど、東海大の鈴木だったり中山だったりは高校時代だったり大学きてからもプレーで刺激を受けてきて、負け続けてる時とかも声かけてくれて、自分としてはうれしかったしそういうところをプレーで返さないといけないなと思っていたので、いつもより気合いが入った試合だった。東海大に10点差っていうのは選手それぞれの自信につながった。それでも今後の試合も気を抜かず、ひとつひとつ勝っていきたい。 (明日の拓大戦について)あっちも核となるバンバ(拓大)が抜けてて本調子じゃないっていうのはある。それを考えたら自分たちにも分があるけど、前回慶応に勝ったとき専修の試合がおろそかになってしまったっていうのが自分たちの反省点にあった。だからガード陣はしっかりプレッシャーかけて、センター陣はリバウンドとかボックスアウトから徹底して足元すくわれないように、チームで話し合って、拓大戦も全力でいきたい」

會田
「練習からこの2連戦を獲ろうということで気合を入れてきていたので、それが序盤からコートで表現できて良かったと思う。相手がプレッシャーをかけてきたときに、全員横を見てしまうという課題があったので、そこをコートのキャプテンとして、しっかり自分が先頭に立って攻めるようにしていた。ディフェンスでは、相手の起点が中山(拓哉・東海大)だったので、自分がプレッシャーをかけるようにしていて、うまくやれたと思う。(最後のフリースローは)その前に2本外していたが、最後はリラックスして打てた。(フィジカルの強い相手だったが)そこまで苦しくはなかったので、厳しい場面はあったが、そこは自分たちも強く当たっていくことでうまく対応できたと思う。前回の東海大戦でもシューターに打たれていてそこを止めにいっていたが、今回も後半打たれてしまっていて、同じ課題が残ってしまったのでそこを直していきたい。リバウンドの部分では、自分たちも激しく取りにいけていたと思うので良かった。(明日は拓大との対戦だが)バンバ(拓大)が試合に出なさそうで、インサイドもこちらが勝っていると思うので、強気でいきたい」

齋藤
「2勝目できたのはチームとしても個人としてもうれしく思う。アウトサイドシュートがよく決まったのは大きかったけど、それが入らなくなった時にもオフェンスで粘れた。4ピリで相手がインサイド、インサイドで攻めてきた時にこっちが点を取れてなかったら負けていたと思う。終始リードして試合を運ぶというのはほとんどない展開だったので、そういう形で勝てたのは良かった。ただ最後で差を詰められてしまったのは、ガードとして責任を感じるし、ディフェンスで相手のサインプレーだったりにもっとすぐ対応できてたら、もっと良かった。(1人速攻は)相手に小さいガードの人が寺園さんしかいなかったので、その人が出てない時には自分のスピードを生かしたいとは考えていた。98点取られているようじゃ勝てる試合はないという反省をして、まずディフェンスから、特にゾーンに頼るんじゃなくてしっかりマンツーマンできるように意識を持って練習してきた。(フリースロー)ずっと100%で来てたけど、今日は4本も外してしまったのでショック。會田さんは今日だけじゃなくて、前の試合でも落としてしまってることがあったんで、自分がもらってやるという気持ちはあった。6点差と7点差だと全然違うので、ああいった場面で決められるかは大事になる。今から1位取ろう、2位取ろう、3位取ろうとかじゃなくて、目の前にいる日大に追い付くことだけを考えていこうということを話し合っていた。入れ替え戦のとこを抜けるために一個一個戦っていこうという中で、大きな1勝ができた。明日はバンバがいないから、こっちの方が高さの面ではイニシアチブを取れている。ただデカいのばかりでいくとミスマッチでやられてしまう部分も出てきてしまうと思うんで、マッチアップする人がしっかり考えながら試合を展開できたらいいかなと思う」

濱西
「お互い展開がそんなに早いチームじゃないので、ディフェンスから相手にしたいプレーさせないって試合前にしっかり話して臨んだ。監督もいない中で、チームで一つにならないといけなかった。後半はミスマッチも生まれてて、相手に早い展開でスクリーンかけられるとズレが出て、相手ももう打つしかないんで気持ち良く打たれた。相手はそんな大きくないので、スイッチでいこうって。3P打たれてもスイッチってなってたけど、対応が遅れて何本かやられた。東海は映像を見ていて、オフェンスリバウンドもディフェンスリバウンドも入ってきて、取ってきてからファールでフリースローって形で点を取っていた。なのでリバウンドを意識していた。ガード陣含め積極的に入ってくれて助かった。僕や田中井さんは30分ずっと出るって選手ではなくて、1Q5分くらいの時間を、いかにしっかり走ってチームに勢いをもたらすかってことが大丈夫だと思っている。得点も自ら取るっていうよりは合わせだったり、ディフェンス面ではリバウンド。シューターに付くことも多いので気持ち良く打たせないってことを意識している。(拓大は)今日みたいにまずマイボールにして、自分たちのバスケットにしていきたい」

宮本
「最後までみんなタイムシェアできて、最後は追いつかれたがぎりぎり勝てて、この東海に勝てた1勝は大きいと思う。また明日も今日の流れを持っていけるように頑張って、2連勝したい。(東海への意識は)シュートが入るチームなのでディフェンスを皆でやっていかなきゃいけないということを話していた。今回はちゃんとディフェンスで入って、オフェンス面でも4年生がすごい活躍してくれていたと思う。(個人でリバウンド11、得点10)点数ではそんなに貢献できていなかったが、リバウンドでは結構平岩(東海大)を5点ぐらいに抑えたり、リバウンドも結構取れてブロックもしたので、個人的には悪くなかったと思う。点数はみんなが取れていたので勝ちにつながった。(拓大戦は)拓大は今日とは逆で、ガード陣とかシューターも成田さん(拓大)がいたりするので、どっちかと言ったらインサイドの方がカギかなと思ったので、森山と今川と3人インサイド陣で『明日は俺らだから』という話をした。インサイドを中心にやって、少し周りを助けてあげられたらと思う」

吉川治耀(情コミ3=京北)
「すごく大きい勝利だった。やっと2勝できたって感じ。チーム一丸となってったんじゃないかなと思う。東海大との試合は皆入りが良くて、相性がいいというか、いいリズムで試合が運べるけど、後半の第3Q、第4Qにいつもやられてしまうので、そこを引き締め直して、最初から、ゼロからという気持ちで頑張ろうと、田中井さんが言っていたので、今日はそこで集中を切らさずに全員でできたと思う。ディフェンスは、前半はまだプレッシャーが足りないという課題が、ハーフタイムで出たので、もっとガード陣がプレッシャーをかけて、ファウル覚悟でいいからもっとガツガツ行こうという話になった。そうすれば、オフェンスのフォワード陣も引き締まるので、やっぱりガード陣がちゃんとプレッシャーをかけられれば、いいリズムになると思う。今日勝ったのは大きいと思うので、明日もこの流れに乗ってやっていきたい」

今川
「最後は危なかったけど、心配はしてなかった。勝てて良かった。ケガはあんまり影響なくて、水曜日から普通に復帰できた。変に意識せず、いつも通り練習した。前半でリードできて、気楽にみんなも打てた。森山のスリーがめっちゃ入って助かった。相手も森山に寄ってて、その間に他の人も入れるって感じで。今日は点はみんなが取ってくれるから、個人としてはどっちかっていうとディフェンス締めて、リバウンドとか下のほう頑張ろうってコートでやってた。あっちのインサイドもでかいんで、こっちらファールしてもいいからリバウンド絶対取らせないってベンチでも話していた。こっちは9位で、東海としては順位争う中で負けるともったいない相手だったと思うけど、逆に僕らとしてはそういうところを攻めていけた。明日はバンバがいないのでインサイドが完全に手薄になる。リバウンド面では楽になると思うけど、成田さんが強いんで。會田さんのディフェンスがずっと続くといいけど、40分間は無理なので。そこの勝負だと思う。代わった人がどれだけ守れるか。明日も勝って、流れ良くホームゲームに入りたい。来週は筑波に2敗目が付くと思います」

森山
「1クール目はずっと2、3ピリ追い上げられて悪い流れで4ピリいったりすることが多かったので、ターンオーバーする時間もあったりしたが、ちゃんとリードした状態で4ピリに持っていけたのが勝因かなと思う。そこは継続していきたい。それでも4ピリ最後のほうファウルゲーム持ち込まれた時に結局点差を縮められてしまっていて良くなかったので、修正してもっと楽な試合にしていければなと思う。今日は前半でスリー3連続で入れられた時、今日タッチ良いなって思って、ミドルも入って良い流れにもっていけたかなと。後半止まってしまったので、もっと練習して常に安定したシュートを打てるようにしたい。スリーでチェックきた時も、相手が飛んでくれた時はドライブできて、寄ってきた時はパス捌けたのでうまく展開できたので良かった。(勝利した)慶大戦の時もディフェンスからの流れが作れてて、良いディフェンスからならオフェンスもうまくいくっていうことを話し合っていて、みんな意識していた。いつも通りディフェンスからっていうのと、個人的には2、3ピリのミスで縮められるっていうのがあって、そこ直せば勝てると思っていた。ボックスアウトして全員リバウンド取れたのが良かったんじゃないかな。今日良い展開で勝ちにつなげられたっていうのは自分たちとしても得るものが大きかったなって思う。明日の拓大はバンバ(拓大)がいないってものあるんですけど、しっかり自分たちのバスケをげられたらなと思う」

日時 対戦相手 会場 結果
◆第92回関東大学バスケットボール1部リーグ戦日程表◆
9/3(土)11:00〜 対専大1回戦 代々木第二体育館 明大74—84専大○
9/4(日)14:20〜 対東海大1回戦 代々木第二体育館 明大59—69東海大○
9/10(土)14:20〜 対青学大1回戦 青学大相模原体育館 明大68—75青学大○
9/11(日)11:00〜 対白鴎大1回戦 青学大相模原体育館 明大76—88白鴎大○
9/17(土)14:20〜 対早大1回戦 慶大日吉体育館 明大64—69早大○
9/18(日)11:00〜 対日大1回戦 慶大日吉体育館 明大67—77日大○
9/24(土)14:20〜 対拓大1回戦 青学大相模原体育館 明大82—87拓大○
9/25(日)17:40〜 対筑波大1回戦 青学大相模原体育館 明大68—77筑波大○
10/1(土)11:00〜 対慶大1回戦 白鴎大体育館 ○明大65—64慶大
10 10/2(日)10:00〜 対専大2回戦 白鴎大体育館 明大88—98専大○
11 10/8(土)14:20〜 対東海大2回戦 つくばカピオ ○明大81—71東海大
12 10/9(日)16:00〜 対拓大2回戦 つくばカピオ 明大81—99拓大○
13 10/15(土)18:20〜 対筑波大2回戦 明大和泉体育館 明大57—98筑波大○
14 10/16(日)15:20〜 対日大2回戦 明大和泉体育館 ○明大77—68日大
15 10/22(土)12:40〜 対早大2回戦 専大生田体育館 ○明大65—42早大
16 10/23(日)14:20〜 対青学大2回戦 東海大湘南体育館 ○明大69—54青学大
17 10/29(土)11:00〜 対白鴎大2回戦 国立代々木第二体育館 明大70—77白鴎大○
18 10/30(日)12:40〜 対慶大2回戦 国立代々木第二体育館 ○明大74—63慶大

◆第92回関東大学バスケットボール1部リーグ戦星取表◆
東海大 拓 大 筑波大 青学大 明 大 専 大 白鴎大 慶 大 日 大 早 大 勝敗 順位
東海大 ●○ ●○ ○○ ○● ○○ ○● ○○ ○○ ○○ 14勝4敗
拓大 ○● ●● ○● ○○ ●● ●● ○○ ○○ ●● 8勝10敗
筑波大 ○● ○○ ○○ ○○ ○○ ○● ○○ ○○ ○○ 16勝2敗
青学大 ●● ●○ ●● ○● ●● ○○ ○○ ○● ○● 8勝10敗
明 大 ●○ ●● ●● ●○ ●● ●● ○○ ●○ ●○ 6勝12敗
専大 ●● ○○ ●● ○○ ○○ ●● ○○ ○● ●● 9勝9敗
白鴎大 ●○ ○○ ●○ ●● ○○ ○○ ○○ ●○ ○○ 13勝5敗
慶大 ●● ●● ●● ●● ●● ●● ●● ○● ●○ 2勝16敗 10
日大 ●● ●● ●● ●○ ○● ●○ ○● ●○ ○● 6勝12敗
早大 ●● ○○ ●● ●○ ○● ○○ ●● ○● ●○ 8勝10敗
18日目終了時点