日体大に惜敗するも後半戦に弾みをつける/秋季関東大学1部リーグ

2016.10.02
日体大に惜敗するも後半戦に弾みをつける/秋季関東大学1部リーグ
 リーグ後半戦を黒星でスタートした。今試合の相手は東日本インカレ王者の日体大。1セット目、一進一退の攻防の末このセットを取得。しかし続く第2セット、濱中俊生(商4=弥栄)の攻撃が日体大のブロックに阻まれるなど、思うように得点できずこのセットを落とし、さらに第3セットもジュースにもつれ込んだ末に奪われ追い詰められる。第4セットは今試合好調な加藤寛樹(政経3=創造学園)の攻撃で得点しなんとか奪い返すが、続く第5セットも連取とはならず。サーブの打ち方を変えミスを軽減、またサイドアウトを積極的に狙うなど戦法を立て直して臨んだが、結果2─3で敗北した。

 スターティングメンバーはWS 濱中、WS 加藤、WS 頼金大夢(法3=東福岡)、MB 小林凌(政経4=桐生市商)、MB 矢澤宗之(政経2=創造学園)、S 辰巳遼(文3=清風)、Li 小川智大(政経2=川崎橘)。

 あと一歩勝ち切ることができなかった。勝負の第5セット、序盤リードは奪えないものの加藤のコンビネーションや濱中のクロススパイク決まるなど順調に思われた。しかし「レフトに頼ってしまうのが自分の悪いところ」(政井拓歩・営4=市立尼崎)とトスの集中するサイドを相手ブロックに攻略され、最後は加藤のレフト攻撃を相手の2枚ブロックでシャットアウトされ14─16。フルセットで善戦したが惜しくもセットカウント2─3で敗北した。
今試合は5セット中4セットがジュースという長期戦となった。激しいクロスゲームを展開した第1セット、序盤から互いに譲らず、リードを奪えないまま20点に突入する。25─25、相手の攻撃でブレイクを奪われるが、タイムアウト後に加藤がサイドアウトで得点。さらにチーム内でも高さのある小林と加藤の2枚ブロックで相手スパイクをシャットアウトし加点。26─27と明大がブレイクする。最後は小林がサービスエースを決め、32─30でこのセットを取得した。
 なんとか連取したい第2セット、立ち上がりからスパイクミスやブロックの穴で日体大に連続得点を許し0─4。タイムアウトを取って流れを変えようと試みるが、流れをつかめないまま攻撃が形にならず歯がゆい展開となる。セット後半8─14と点差を開かれた中、頼金がストレートコースのスパイクを決め加点するが「やっぱりクイックが全然使えていない」(濱中)とその後センター線の攻撃も決まらないなど得点が続かず、最終的には14─25と大きく離されてこのセットを落とした。
 28─30と接戦を繰り広げた第3セット、序盤、頼金がコースを絞ったスパイクを決め、さらに濱中もワンタッチを狙い確実に得点を重ねていく。セット中明大は2回のセットポイントをつかんだが、後半になるにつれてサイド陣のスパイクの決定率が低下。また、おのずとトスの集まるポイントゲッターの加藤がブロックにつかまり、明大の勢いは失速。勝ち切ることができなかった。
 前半戦を経て、気持ちを新たに臨んだ後半戦。サイド陣はサーブを威力重視のジャンプサーブからフローターサーブに変更し、ミスの軽減を図った。「ミスはゼロではないが、良い方にはまった」(安井康平・政経4=倉敷商)。前回の試合ではサーブミスによる失点が7点。今回は3点と減り、流れを崩され相手に連続得点を許す展開が少なくなった。

 リーグ後半戦、出だしから黒星となった。「勝ちたかったが、自信のついた試合だった」(政井)春季リーグでストレート負けを喫している相手にフルセットで善戦するなどチームとしては好調だ。「前半戦と比べれば調子は上がった」(頼金)。前半戦を3勝3敗という結果で終え、様々な改善を施して迎えた後半戦。次に控えるは高さを誇る筑波大だ。春季リーグでは敗北した相手ではあるが「勝つことを大前提に」(安井)立ち向かっていく。

[杉江夏海]

選手コメント
濱中
「勝てた試合だった。でも前半戦と比べて、チームのコンビ、戦う気持ち面とか、その部分は良かったと思う。でも結果勝てていないので、プレーの面でいったら、やっぱりクイックが全然使えていないというのが痛い。やっぱりフルセットになると、クイックを使っていないのがどんどん終盤に響いてくる。結局最後オープンしか選択肢がなくなってしまった。デュースは全部取らなくてはいけなかったし、デュースになる展開ではなかった。特に3セット目とかは途中リードして、勝ってもいないのに、なんか勝ったように、このセット取ったような雰囲気が出て、そこが弱い所。番狂わせ出来るように頑張る」

政井
「前半戦は自分たちのミスが多かった。あと夏にサイドアウトの強化はしていたのでミスを減らせば必然的にブレイクも取れる。今の形でいいと思う。夏は夏で取られたらサイドアウトで一本で返すところが自分たちの強みだった。その分ミスが多かった。サイドアウトがうまく取れない時の連続失点で負けていたことが多かったので。(空き週では)ブロック、加藤とかはフローターをやったり。あとはコンビの確認だったり、チーム練はしたが個人練の方が多かったかもしれない。前半戦は何もなく負けて終わった試合が多かったが、今回の負けはそこまでテンションも下がらず明日頑張ろうとなれたと思う。(3セット目から)一緒に入った安井とはずっと合わせていた。センター線だったりレフトからの時間差だったり辰巳には見えていなかった攻撃が使えればいいと思っていた。でも最後の良いところでレフトに頼ってしまうのが自分の悪いところ。成長しなければいけないと思っている。勝ちたかったが、自信のついた試合だったと思う。春にストレート負けした相手に、と考えるとよかったと思う。明日は筑波大は春とは全然違うチームになっている。それでも兒玉のクイックだとか、高さに対応していきたい」

安井
「サーブもジャンプサーブの人もフローターにしてミスなしを目指した。それでもミスはゼロではないが、良い方にはまったのかなと思っている。空き週もゲームを多くして、ゲーム感覚をなくさないようにしていた。1、2セット目はせっかくチャンスボールが帰ってきているのに決まらないというのが何回かあった。そこでしっかり決め切れるようなバリエーションを増やせたらと思って入った。負けはしたが次につながる試合になったと思う。筑波大に苦手意識はあるが、勝つことを大前提に考えたい」

頼金
「ミスをなくそう、ということでチームの中でジャンプサーブからフローターに切り替えた人はいる。ミスを減らせば勝てるという意識。前半戦が終わってチーム全体でミーティングをして、その中で自分たちが中から変えていかないといけないとなった。それが今日の試合だと思う。空き週に専修大と練習試合をして、そこで意識改革的なものもして2セット勝ち越した。結果的にも良かったしチーム状況も仕上がってきていると思う。キャッチに関しては見送りもあったし崩れる場面もあった。辰巳がはいっているときに大きめに出せたらツーとかも使えたかなと今になって思う。もっと上のレベルでやっていかなきゃいけないなと感じた。個人的にはそんなにないがチーム全体で見たときに日体の方が全員がつながれていた。そこは本当に日々の練習の積み重ねだと思う。正直前半戦に3勝3敗でチームの士気も下がっていた。そこでミーティングをして結果負けたが、前半戦と比べれば調子は上がったと思う。チーム的には残りのリーグ、インカレに向けてプラスになった試合になった。明日は思いっきりチャレンジャーの気持ちでぶつかっていきたい」

加藤
「1セット目取って、2セット取っていれば、多分勝てたと思う。2セット目出だし気を緩めていたかなと思うので、そこが敗因だと思う。(チームとして取り組んできたこと)サイドアウト強化とサーブ。僕はサーブミスをゼロにしようしていたので、サーブミスをゼロにしてブレーク率を上げることとサイドアウトの安定力を練習した。(サーブをフローターサーブに変えたが)そう。リスクがあるので、リスクを出来るだけ少なくするためにフローターでやった。(デュースのセットを取ったこと)サイドアウトの我慢が出来た。(スパイクの調子)感覚が大分戻ってきたので、今日は負けてちょっと落ち込むけど、個人的には上がってきたので明日につながる試合でもあったと思う。(筑波大戦について)相手も本調子ではないと思うし、こっちは上がりきっているし、僕ら後がないので思いきってやっていきたいと思う」

矢澤
「(試合を振り返って)1セット目にそこそこクイックが通ったが、それに対応された時に、2セット目全然何も出来なかった。(チームとして取り組んできたこと)ブロックレシーブとあとやっぱりチームとしてゲーム練習を多く積んできた。個人的にはとりあえずサーブの意識とブロックを中心に練習してきた。(ブロックの調子)最低限の仕事は出来た。今まだ全然止めれるボールは結構あるが、前半戦に比べれば、良かった方かなと思う。(デュースを取りきったことについて)取りきれた所は良かったと思うが、そこで自分たちセンター陣が打てる信頼があれば、もっとセッターも散らすことが出来て楽に勝てたと思う。(後半戦の意気込み)向かっていくだけなので、とりあえずがむしゃらに精一杯やっていきたいと思う」