
リード守り切れず東洋大とドロー 開幕連勝にストップかかる/関東大学リーグ戦
焦りが勝利を遠ざけた。接戦の中、3-2の1点リードで第3ピリオドを迎え「余裕と同時に勝ち急いでしまった」(FW松本昂大・商2=北海道清水)。本来のプレーができず、明大の攻撃が光った第2ピリオドと打って変わって一方的に攻められる状況に。シュート数も明大が7本に対して東洋大は19本。相手の猛攻を受ける中「キーパーに助けられた」(DF松金健太・法4=釧路江南)というように、GK磯部裕次郎(政経2=白樺学園)が好セーブを見せるも、残り時間4分を切ったところでリバウンドを決められついに同点に追い付かれる。その後、残り時間少ない中で必死の攻めを見せたが、逆に残り40秒のところで反則を取られ、キルプレーを迎える。失点が許されない絶体絶命の状況で、なんとか逆転を防ぐも、そのまま試合終了。試合を決めることはできなかった。東洋大との対戦で引き分けるのは3年ぶり。「今まで相性がいいと言われていた」(DF相木健太・政経4=駒大苫小牧)だけに、試合終了間際に追い付かれるという悔しい結果に終わった。
明大らしいプレーが勝利のカギだ。試合開始直後から「相手に合わせてしまった」(FW高橋瞬・政経2=白樺学園)と東洋大に押され、ゴール前で何度も危ないシーンを迎える。しかし、磯部を筆頭に堅い守りを見せ、最初のピンチを無失点に抑えると、パワープレーのチャンスを活かし先制点を奪う。その良い流れのまま第2ピリオドから反撃を開始。攻守が瞬く間に変化する接戦の中で松本が左サイドから冷静にゴールを決め、2点目を追加すると、試合は明大優勢に。「選手たちも勢いに乗れていた」(松金)と幾度となくチャンスを演出し、応援席を沸かせた。一方で、攻め急ぎ、守りの意識が下がってしまった第3ピリオドでは終始東洋大にペースをにぎられた。「守りから、というのが明治」(FW工藤翔介・政経4=北海道栄)。相手に流されることなく、明大のホッケーをしていくことが勝利への必須条件となる。
次戦の相手は最大のライバル中大。両チームとも5勝1分けで直接対決を迎える。中大に勝利すれば1次リーグを明大が単独首位で終えることとなる。王座奪還に向けて負けられない試合に「しっかり準備して絶対に勝ちたい」(FW川村一希主将・商4=清水)。今回の反省をもとに、優勝に向けてさらに加速する。
[高野夕]
試合後のコメント
間中朗監督
「まぁまぁ、これくらいでいいんじゃないですかね。勝ってての同点にされたので、もったいなかったですけど。(タイムアウトの時)点数を取りに行きましたね。30,40秒は責められたと思いますね。(第三ピリオドは危ない展開でしたが)試合は流れがあるので仕方ないとは思います。(次戦への意気込み)しっかり良くなるように、調整して頑張ります」
川村
「今日は完全に1ピリからトータル合わせて負けゲームかなと思いました。(追いつかれた時のチームの雰囲気)雰囲気も良くなかったですし、プレー自体も東洋が調子良かったので、自分たちがやることできませんでした。そこは東洋の強さだと思いますし、明治の弱さが出た部分かなと思います。(反則に関して)しょうがない反則だったんですけど、キルプレーの練習もしてるんで、いかにどれだけ守れるかでした。失点したところも東洋は点数を取られないよう体を張ったプレーが見られましたが、明治はそういうところがなかったので、それが失点につながったと思いました。(最後のキルプレーはどういう気持ちだったか)正直なところ、やばいと思っていましたし、失点を防がなくちゃいけないなと思っていましたが、メンタル的にもきつかったですね。(試合後何を話したか)負けゲームであるということを話しましたが、次の中央戦、勝てば単独首位になるので、しっかり気持ち切り替えます。今日の敗因は東洋が強かったのはもちろんでしたが、自分たちのプレーができなかったことです。(中央戦への意気込み)中央に春負けて、悔しい思いして夏勝ちました。勝った自信はありますが、決して余裕で勝てる相手ではないので、しっかり準備して絶対に勝ちたいと思います」
相木
「最初明治も足動いてなくてピンチで、点数が入って明治の流れだったんですけど2点目取られてから均衡になって3ピリ焦って結局勝ちきれませんでした。(東洋大は)パスをつないでこないで、パック中に放り込んでチェック来てそこからゴール向かって来るっていう攻め方なんで、DFとしてはやりづらいです。今まで相性良いって言われてたんですけどそんなことも言ってられないなという警戒心があります。システムはみんな徹底してやっています。あとはみんな盛り上がって負けてても落ち込まないで元気よく明治らしさを出していこうという感じです。(自分は)プレーが下手だから、どうやってチームに貢献しようかと考えた時に盛り上げるしかないので楽しくやってます。声出してチームのムードメーカーとして頑張っています。どんな時も明るさを忘れないのが明治だと思います。(次戦への意気込み)明治の持ち前の元気と勢いと雰囲気で最初から飛ばして中央を圧巻したいと思います」
工藤
「負けなかったのが本当に良かったです。一番最初危ない部分もあったので、今日の試合ははっきり言うと全然良くなかったです。(気持ちの面で油断は)今季初だったので東洋と(試合がするのが)。逆にやったことがなかったので不安要素もちょっとあったですし、練習試合でも東洋とは1回もやったことがありませんでした。どっちが勝つか全然分からない状態で試合に臨んだわけだからその辺がちょっと不安があったかなという感じです。(第3ピリオドは)攻め急いでしまったというか、攻めに対する意欲が表向きに出してしまったので。守りからというのが明治ですが、守りからじゃなくて攻め急いでしまったりとか守りに対する意識がちょっと低かったりしました。危ない場面があったのでそこが今日の同点となった原因とも言えるかなという感じです。最後同点で終われたのは良くはないですけど、負けるよりは全然良かったかなと思います。(中大戦に向けて)東洋は東洋のプレースタイルがあって、中央は中央のプレースタイルがあって。それに関して自分たちも自分たちのプレーがあるので、そこで変に意識しちゃったら逆に変になってしまうので、そこでしっかり自分たちのプレーをやっていきたいです。今日は一つ目もそんなに良くなかったですし、そこをしっかりと今日も含めて次の試合では自分たちのプレーをしていければ、勝ち負けはやってみないと分からないですけど、自分は絶対に勝ちたいっていう気持ちでいますし気持ちでいったらどうにかなるかなっていう感じです」
松金
「スコア的には勝つべき試合だったと思います。ただ、東洋の選手も頑張って、うちより決定的チャンスが多かったのだと思います。負けなかったことをポジティブに捉えて、次の中大に向けて切り替えていきたいと思います。(第2ピリオド)選手達も勢いに乗れていました。明治は勢いがつくと攻撃に厚みが出てくるチームなので。ただ、そこで2点に収まらず、3点、4点と取れていたらと思います。(磯部の好プレーが目立ったが)まだ1年生ですけど、頼れるGKである事は間違いないですね。明治のピンチを何度も救ってくれました。そう意味でも、勝たせてあげられなかったのは悔しいですね。(第3ピリオド)我慢していこうというベンチの中で声かけはありました。しっかりまずは守りを優先的に、ということを皆で意識していました。(今日の試合では)良かったところはほとんどなかったと思います。今日は東洋のゲームだったと思います。逆に、反則を明治が先行して取られてしまったことで、流れを持っていかれてしまったと思います。あとは、パワープレーをうまく生かしきれなかったのは、この1週間で考えるべきところだと思います(中大戦に向けて)夏は勝てているので、いいイメージを持ちつつ、この1週間でしっかり準備をして、これだけやったから負けるはずがないというくらいまでやって、最大のライバルに挑んでいきたいと思います。」
高橋
「正直立ち上がりからやっぱ明治がいつも通りのプレー、みんな相手を意識しているのか分かんないんですけど、相手に合わせてしまったと思うんですよね。それで悪い流れになってああいう結果になったのかなと思います。今の4年生が入ってから確か一度も負けてないらしいので(東洋を意識する)気持ちがどこかにあったんじゃないですかね。(第3ピリオド)3-2で2ピリを終えた時に守れば勝てるというのがあって。自分は普通にやれば勝てると思ってたんですけど、守れば良いみたいな受け身ぎみに多分みんなプレーしていて。それでああいう結果になったと思います。正直悔しいです、本当に。ただ1次リーグでこういう結果になって良かったんじゃないかなと思います。(3点目に関して)確か30秒ぐらいしかなくて、フェイスオフしてない側で落ち着いてからやろうと、ただフェイスオフ側でやれるんだったらやってっていう話をしていて。それがはまりましたね。(中大戦に向けて)中央をぶっ倒して、1位で1次リーグ終えたいなと。文句なしの優勝したいですね」
松本
「今日は1ピリと3ピリが攻められていて、守りが崩されて、あたふたして出せなくて点を決められるという形が多かったんですけど、キーパーがしっかり止めてくれました。そのリバウンドを自分たち相手にたたかせてしまったので、キーパーに全然責任は無くて、DFとFWの声の掛け合いが重要な部分でそれができていなかったかなと思います。(2点目で流れが明治に)自分の役目は点数を入れてチームを盛り上げて、いい流れに持っていくことだと思っているので、それで今日も点数を入れられたことは良かったです。自分のやるべき事をやって、それで流れが良くなったと観客の皆さんや父兄の方々が思ってくれるなら良かったかなと思います。(3ピリでは)3対2になった時はちょっと余裕が出たのと、逆に勝っていたため、勝ち急いでしまって、あたふたしてしまって最後リバウンドを打たれて入ってしまったのだと思います。中大戦でも、相手はパスが上手で、今日の東洋もすごくパスが上手で、あたふたして混乱してしまった場面が多かったので、しっかりマンツーマンで敵に付いて、抜かれないように、見失わないようにしていけば大丈夫だと思います(今日は)キーパーに助けられました。そうでなければ、3点では収まらなかったと思います(課題は)FWとDFの声の掛け合いだったり、攻め急いでしまって、バックチェックがうまくいかなかったりしたことだと思います。あとは、パックをゾーンアウトできずに、相手に取られてシュートを打たれたりしてしまったことだと思います。(中大戦に向けて)もう負ける事は許されないので、とにかく勝つことを意識して、自分はセンターなので守りから攻めにつなげられるようにしていきたいと思います。また点数を取ってチームをいい流れにできるように頑張りたいと思います」
FW池田涼希(政経1=北海)
「自分の得点は相手が触って入ったんですけど、1ピリの終了間際に点数が入って1ピリは攻められてたんですけど我慢できて、いい形で2ピリに入れました。2ピリもいい流れで点差広げることができたんですけど、3ピリに相手の勢いに押されてしまって自分たちもそれに引き気味になってしまって最終的に同点に追いつかれてしまいました。相手の勢いに負けないで自分たちのペースで今日はやりたかったです。(3点目入れられた後は)自分があそこでクリアできてればあの失点は無かったので責任が重くて、次シフトで出たら絶対に決めてやろうっていう気持ちでやってました。(東洋大と対戦してみた印象)アグレッシブで前のチームとは全然違くて、パック持つ時間があまりなくて、判断力が大事だなと思いました。今日勝てていれば大きかったんで、その悔しさを忘れないで1次リーグ首位で終わることを目標にして相手がどこであっても勝ちにいきます」
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