
最終日の決勝には3クルーが進出 女子エイトは4連覇に挑む/全日本選手権
4連覇の偉業達成に向け、苦しみながらも駒を進めた。大会3連覇中の女子エイトはまさかの予選グループ2位で敗者復活戦に回った。「4連覇」という言葉がちらつく中で、思ったようなこぎをすることができなかった。クルーリーダーの山本杏香(文4=浦和一女)は「今日のレースがいい方向に転んで明日いいレースができれば」と敗者復活戦も前向きに捉えた。今日の敗者復活戦では磐石のレース運びで1位。明日の決勝進出を決めた。「自分たちらしいこぎがやっとできた」(山本)と右肩上がりの調子で明日の決勝に臨む。
4年生の男子部員で唯一決勝に残った大竹崇寛(商4=東濃実)が乗るのは男子エイト。今年は全日本軽量級選手権で2位、対抗種目となった全日本大学選手権(インカレ)でも2位と、近年結果を残せていなかった男子エイトの躍進の1年となった。今大会でも予選を全体2位のタイムで通過すると、今日の準決勝でも明治安田生命に競り勝ちグループ1位で決勝進出を決めた。クルーの大久保亮(農3=猿投農林)も「ワンレースワンレースに出し惜しみすることなくできている」と好感触。大久保が兄貴と慕う大竹は明日が大学ラストレースとなる。「ずっと2位ばかりだったので明日は優勝して終わります」(大竹)。目標に掲げるNTT東日本撃破を果たし、悲願の全日本優勝を狙う。
今シーズン最後の大会も明日で最終日を迎える。今年のラストロー。集大成のこぎで日本一へ突き進む。
[鈴木拓也]
今日のコメント
男子エイトクルーリーダー・大竹
「(予選と準決勝のレースを振り返って)まだまだここから伸びると感じています。明日勝つために、乗艇する前の陸での意識確認とかに重点を置いてやっています。そこがうまくいくとレースアップとか試合もうまくいくし、そこでの気持ちの切り替えとかをメインでやってきて、準決勝でも500で出ることができたと思います。予選よりも確実に準決勝の方が良かったですね。(例年とは違ってインカレから約2ヶ月の期間が空きました)レース終わった後の呼吸の仕方とか疲れ方がいつもと違うなっていう感じがあります。今日は風が吹いていて、普段やっている9月にはないなという印象もありますね。インカレからまた古田(直輝・政経2=米子工)が新しく乗ってポイントを変えたりもして、こぎの統一感というところでは最初は苦しんだけど、今は完成形に近づいてきて確実にインカレよりも船が進むようになっています。練習面では社会人よりもできていると思うし、NTTを倒すという目標を持ってやってきたからとうとうその舞台に立つことができたという段階かな。(ご自身にとっては明日が大学最後のレースとなります)僕の最後のレースで笑うも、泣くもみんなと一緒にこいだ先にあるから、僕は全力で出し切って頑張るよと伝えて、後輩もそれ以上に頑張って出し切るというふうに言ってくれたからうれしいです。ずっと2位ばかりだったので明日は優勝して終わります」
男子エイトクルー・大久保
「(予選と準決勝のレースを振り返って)順調に船も進めることができています。気持ちがインカレで燃え尽きてしまう選手もいたり、古田が新しく乗って気持ちを引き締め直さなきゃねというところで、最初の2週間はまばらで、古田もどんな感じなんだろうっていう雰囲気に飲まれてしまう感じもありました。そこからちょっと気持ちもスイッチも入って、本当に良くなったのが1週間半前くらいなので、ぎりぎりで仕上がったという感じです。今までの軽量級だったり、インカレだったりとも比べても格段にいいと思います。ずっと乗っている選手もいるので安定感が出てきていますし、ワンレースワンレースに出し惜しみすることなくできています。いいイメージが強いですね。(明日は艇を共にする4年生の最後のレースとなります)僕が一番重い思いがあると思います。寮でも一番お世話になりましたし、僕の兄貴的存在です。大竹さんは人を喜ばせるのが好きなので、今回は逆に大竹さんを喜ばせることができるようにという思いでやっています。明日は優勝しか見えてないです。ずっと2位だったので、明日は優勝だけ狙ってやっていきます」
女子舵手なしクォドルプルクルーリーダー・瀧本日向子(商2=館林女子)
「今日はスタートでそんなに出られなくて、残り100mくらいで、気合いで抜かした感じでした。クルー内でここって決めて何回かアタックしていたんですけど、全員で合ったリズムができなくて、みんな頑張っているけど、いまいち進みませんでした。予選は、今日以上に早稲田に出られてしまって、個人個人でこいでしまっていました。それを踏まえて、今日はまとまりがありました。冨田さん(冨田千愛前主将・平28政経卒=現明大大学院)は優しくて、後輩に仕事があったら、それを配慮して練習を組んでくれたり、私自身、初めてのクルーリーダーなんですけど、それを冨田さんが陰で支えてくれます。後輩もしっかりクルーのために言ってくれるのでバランスが取れています。冨田さんとこげることは率直にうれしいですが、私の位置的に、私がより良くしていかないと、冨田さんが生きないポジションなので、責任感もあります。明治って予選より良くなっているねって圧倒できるレースがしたいです。明日は明治って早いんだって思ってもらえるように統一感のあるこぎをします。」
女子エイトクルーリーダー・山本
「昨日のレースがあまり良くなくて、今日はしっかり修正して決勝につながるレースにしようってことだったので、自分たちらしいこぎがやっとできたのかなと思います。今日のレースがいい方向に転んで明日いいレースができればいいなと思っていました。4連覇という言葉はちらついてはいるんですけど、とらわれすぎずに、自分たちのできることをしっかりやって優勝したってことが4連覇につながればいいなと思っています。あまり重荷に考えないようにしています。後輩たちもいろいろ意見を言ってくれる頼もしい後輩が乗っているので、クルーリーダーだから引っ張らないといけないというような感じではないです。4年生全員乗っているので悔いないレースをして、後輩たちに結果でつなげられたらいいなと思っています。4年生がシート的にも固まっているので、後ろからバックアップをして、引っ張っていくようなレースができたらいいのかなと思います。絶対に優勝して、明治にいい結果を持ち帰ってきたいと思います」
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