王者筑波大に健闘 敗北するも次戦に好材料/関東大学1部リーグ戦

 めることなく追いすがった。対戦相手は関東大学選手権を制し、今リーグでも全勝と敵なしの筑波大。序盤から積極的に点を狙うが、リングに嫌われ第1クオーター(Q)を5-20の15点ビハインドで終える。監督の怒号飛ぶ中迎えた第2Q、試合は好転する。宮本滉希(政経3=明成)を中心とした必死のオフェンスで、大きく広がった差を3点まで縮めた。後半も攻めの姿勢で挑んだが、王者の壁は高く最終スコアは68―77。8連敗を喫するも、明大らしい粘り強い試合を展開し、次につながる一戦となった。

 スターターは齋藤拓実(営3=桐光学園)、小谷拓哉(文4=育英)、濱西秀人(国際3=国学院久我山)、今川友哲(営2=大阪桐蔭)、宮本。

 無敗の王者に食い下がった。第1Qは、開始1分30秒まで両者得点を許されない展開だった。沈黙を破ったのは齋藤の3P。先制点を決め、勢いに乗りたかったが「ディフェンスで崩せなかった」(齋藤)。その間にインサイドで着々と差をつけられ5-20と突き放された。しかし第2Qでは一変、吉川治耀(情コミ3=京北)と綱井勇介(文2=大阪学院)を中心にスピーディーなボール運びで相手ディフェンスを乱すと、すかさず宮本や今川が得点。1年生の奥野綾汰(国際1=藤枝明誠)もスキを逃さずインサイドに切り込みリバウンドからのシュートを決め、ベンチを沸かせた。個人の力で圧倒する筑波大に対しチーム力で対抗、このQでは23―15と筑波大を上回った。その後も意地を見せ、ほとんどの時間で得点差を1桁以下に抑えた。最後はファウルゲームに持ち込んだこともあり9点差をつけられての敗北となったが、最後の最後まで屈することなく挑み続け、内容のある一戦にできた。

 進化を見せた。日大戦を敗北で終え、今週月曜日にミーティングが行われた。自分たちの意見をチーム全体で共有し、目的意識もできる限り一致させた。「チームがガラッと変わった」と齋藤が話すほど、試合にもその効果は歴然と表れた。オフェンスではアグレッシブにインサイドへ入り、フリースローを獲得。ディフェンスではリバウンドだけでなくルーズボールやスティールなど、貪欲にボールを取りに行った。第2Qの3点差に迫ったシュートもスティールからの速攻だった。

 次こそは1勝。「慶応、専修2勝を目標にやっていきたい。」(宮本)。良い試合だったとはいえ負けは負け。明大は現在、全戦全敗でリーグ最下位となっている。次の対戦相手となる慶大も1勝7敗と大きく負け越しているため、初勝利のチャンスとなる。全敗を回避するためにも、1回戦最後の試合を勝利で飾りたい。

[日野空斗]

試合後のコメント
齋藤

「コーチも言っていたが、筑波は7連勝、自分たちは7連敗していて、失うものが何も無いので思い切ってやった。月曜日にミーティングをしてチームがガラッと変わったイメージがあった。昨日今日と結果的には負けてしまったが、昨日終わった時点でも今までの負けとは違うってことがみんな分かっていたと思う。今日は王者の筑波に対してどれだけ挑めるか試せるかっていうのを、 リーグ戦のこの時期良いタイミングでできたんじゃないかなと。6連敗していた時に比べてここぞという時に勝負できたことで昨日今日と強豪相手に接戦ができた。チーム全員の意識が一致してきたかなと思う。第1Qはこっちがスクリーンプレーをしようとしても筑波のフィジカルに負けてしまっていた。基本的にスイッチが多かったので自分やフォワード陣がもっと裏に入ったり工夫すべきだと思った。最初速攻で4点取れたのにそのあと点取れなかったっていうのは、速攻のミスっていうよりはディフェンスで崩せなかったのが原因かなと思う。みんな手応えは感じているみたいで、6連敗した時とは違う試合をしてできた接戦だったが、過信してはいけないっていうことと、また練習からしっかりと来週に向けてやっていこうということを話した。来週やる慶応も負け越してるチームなので、入れ替え戦を回避したいという同じ気持ちだと思う。慶応はしっかりと研究してくるチームなのでそれを上回って勝っていかないと、一周目全敗になってしまうので、二周目の専修も含めて連勝したい」

宮本
「個人的に相手の激しいディフェンスでシュートのリズムとか崩されちゃって、最初の方はシュートが入らなくて悩んでいた。けど1Q目を0点で終わって5-20になって、2Q目は1年生の奥野とかが勢いをつけたプレーをしてくれて、自分も思い切りシュートを打てたりした。そういう、1年生の勢いあるプレーが今日はチームの助けになったと感じた。これからも後輩だけに頼らず切磋琢磨(せっさたくま)してこれからの練習をやって、来週の慶応、専修2勝を目標にやっていきたい。(全勝を相手にして)全勝を止めるのは明治しかいないと思ってて、悪い試合はしていなかったと思う。自分の個人的なミスはともかく、みんなは声出してやっていたので。(2Qだけでは23-15)1年生だったり今川がよく走ってくれて、そういうプレーが点数に結びついていたので、それが出ていない人が交替したときに勢いあるプレーを続けていければと思う。2Qでは相手が今引いているなというのは感じていた。メンバーもメンバーだったので。下げてきているのは分かったので、ここで縮めなければ3Q目で離されるって拓実(齋藤)とも話していて、踏ん張りどころだから詰めて詰めてって。キャプテンとかも良く声出してくれていたので。意識した部分はうまくいった」

日時 対戦相手 会場 結果
◆第92回関東大学バスケットボール1部リーグ戦日程表◆
9/3(土)11:00〜 対専大1回戦 代々木第二体育館 明大74—84専大○
9/4(日)14:20〜 対東海大1回戦 代々木第二体育館 明大59—69東海大○
9/10(土)14:20〜 対青学大1回戦 青学大相模原体育館 明大68—75青学大○
9/11(日)11:00〜 対白鴎大1回戦 青学大相模原体育館 明大76—88白鴎大○
9/17(土)14:20〜 対早大1回戦 慶大日吉体育館 明大64—69早大○
9/18(日)11:00〜 対日大1回戦 慶大日吉体育館 明大67—77日大○
9/24(土)14:20〜 対拓大1回戦 青学大相模原体育館 明大82—87拓大○
9/25(日)17:40〜 対筑波大1回戦 青学大相模原体育館 明大68—77筑波大○
10/1(土)11:00〜 対慶大1回戦 白鴎大体育館 ○明大65—64慶大
10 10/2(日)10:00〜 対専大2回戦 白鴎大体育館 明大88—98専大○
11 10/8(土)14:20〜 対東海大2回戦 つくばカピオ ○明大81—71東海大
12 10/9(日)16:00〜 対拓大2回戦 つくばカピオ 明大81—99拓大○
13 10/15(土)18:20〜 対筑波大2回戦 明大和泉体育館 明大57—98筑波大○
14 10/16(日)15:20〜 対日大2回戦 明大和泉体育館 ○明大77—68日大
15 10/22(土)12:40〜 対早大2回戦 専大生田体育館 ○明大65—42早大
16 10/23(日)14:20〜 対青学大2回戦 東海大湘南体育館 ○明大69—54青学大
17 10/29(土)11:00〜 対白鴎大2回戦 国立代々木第二体育館 明大70—77白鴎大○
18 10/30(日)12:40〜 対慶大2回戦 国立代々木第二体育館 ○明大74—63慶大

◆第92回関東大学バスケットボール1部リーグ戦星取表◆

東海大 拓 大 筑波大 青学大 明 大 専 大 白鴎大 慶 大 日 大 早 大 勝敗 順位
東海大
●○ ●○ ○○ ○● ○○ ○● ○○ ○○ ○○ 14勝4敗
拓大 ○●
●● ○● ○○ ●● ●● ○○ ○○ ●● 8勝10敗
筑波大 ○● ○○
○○ ○○ ○○ ○● ○○ ○○ ○○ 16勝2敗
青学大 ●● ●○ ●●
○● ●● ○○ ○○ ○● ○● 8勝10敗
明 大 ●○ ●● ●● ●○
●● ●● ○○ ●○ ●○ 6勝12敗
専大 ●● ○○ ●● ○○ ○○
●● ○○ ○● ●● 9勝9敗
白鴎大 ●○ ○○ ●○ ●● ○○ ○○
○○ ●○ ○○ 13勝5敗
慶大 ●● ●● ●● ●● ●● ●● ●●
○● ●○ 2勝16敗 10
日大 ●● ●● ●● ●○ ○● ●○ ○● ●○
○● 6勝12敗
早大 ●● ○○ ●● ●○ ○● ○○ ●● ○● ●○
8勝10敗
18日目終了時点