国士大に完勝 秋リーグ準優勝/関東学生秋季1部リーグ戦

2016.09.25
 最終戦を有終の美で飾った。前戦はスロースタートとなったが、今試合は序盤からディフェンスがうまく機能しすぐに3点差をつける。そのままじわじわと差を広げ、5点リードで後半につないだ。後半はオフェンスが爆発し一時12点差を広げる。相手キーパーに阻まれ得点を逃す場面もあったが、最後は36-28で圧勝。秋リーグを通して6戦2敗1分けとなり、見事総合2位に輝いた。

 国士大を圧倒し準優勝を果たした。2位を懸け挑んだ最終戦。先制点は相手に許したものの、ゴールキーパー・飛知和龍哉(営3=法政二)の前半10分で5度に及ぶ好セーブと攻めのディフェンスで、相手に連続得点を与えなかった。圧巻だったのは24分24秒タイムアウト後からのオフェンスだ。再開15秒で山田信也(政経1=愛知)がポストシュートを決めると、そこから5分間で5得点の猛攻を見せ相手を突き放した。「吉野(樹・政経4=千葉県私立市川)以外でだいぶ点が取れるようになった」と松本勇監督が言うように、この5点はそれぞれ違う選手が決め、チームワークの向上を示した。16―11で迎えた後半、開始10分が経つと再び山田のポストシュートを皮切りにオフェンスに火がついた。続けざまに吉野が2得点を上げ、残り6分で宮崎大樹(営2=法政二)がジャンプシュートを決めると12点もの差を広げた。その後は4年生を中心としたメンバーに変え、篠崎晴喜(法4=明星)と兒玉昌晃(営4=成城)は初出場を果たした。最後相手に連続得点を許すも結果は36―28。圧勝で最終戦を終えた。

 4年生を中心にチーム力を高めた。主将として選手たちを引っ張った吉野はリーグ通算86点を決め得点王に選出。「今年は得点王を取りながらもチームも勝たせることができたので、すごく嬉しい」と喜びをかみしめた。就職活動の影響もありベンチメンバーとして出場が多かった4年生も、試合中の応援やタイムアウト中のアドバイスで勝利に貢献してきた。1年生ながら優秀選手に選出された山田も「周りのおかげ」と話し、4年生という存在の大きさを改めて認識した。

 敗戦後の素早い修正も、チームの良い雰囲気があってのことだった。練習中でも厳しく声を掛け合ったり、ミスをしたときも「ドンマイ」と励ましあうことができた。試合中にその効果は歴然と見え、日大戦のように流れを失った時も冷静に対処し8点差を覆せるチームになった。その結果、連敗も経験した今リーグだったが結果は2位と、輝かしい成績を残した。

 狙うは日本の頂点だ。春リーグを優勝し、秋リーグでは準優勝と、飛躍の年となった2016年。しかしまだ終わりではない。最強の布陣で挑むは11月に行われる全日本学生選手権だ。今リーグで上位4チームに入りシード権を獲得し、選手たちは「優勝しかない」(門間優次郎・法2=法政二)と気合十分。得点頭である吉野ら4年生はこれが最後の大会となる。創部史上初の日本一を達成し、最高の笑顔で締めくくりたい。

[日野空斗]

試合後のコメント
松本監督

「今日は良かった。オフェンス、ディフェンスとも。(秋季リーグ戦通して)やっぱり筑波大戦が悔やまれるんだけど日体大はしょうがないとしても。まあ1点差で勝ったのもあるし、この混戦の中で2位というのは良かったと思う。この悔しさを連覇に向けて届きそうだったんだけれど、インカレでね。今はムードも最終的には良かったし、今の流れをもう少し確認も取れればチーム力も出ているし、先週の日大戦の試合なんかはチーム力が上がったという証拠なんだと思うので。吉野以外でだいぶ点が取れるようになったけど、もう少しばらつくといい。もっと樹以外で点数取れるところを松本だったり中川だったり信也くんだったり。上からサイドシュートはあるんだけど、ポストシュートがちょっと少ないんだよ。いい動きで打てているシュートもあるけど、もうちょっとあの優秀なポストなんだからもうちょっとポストからの得点も欲しいというのは一つあるのでそこはインカレ入る前までには得点が伸びるところだと思う。(4年生)ベンチには入れてでも勝たなければいけないということもあるけど、あの二人は4年間一生懸命。いろいろ故障があったりしたけど、とにかく必死になって4年間やってきたわけだからできれば1分でも2分でもコートに入れたいという思いでベンチに入れていたんだけど、立たせてあげられて自分としては最高」

吉野
「今日はすごくパスが回って、僕に点が偏るということもなく他の選手も取ってくれたのでパスを使って全体で回せたのですごく良い試合だったと思います。駄目な時はパスが回らず、個人プレーになり全然駄目な方向にいくのでそこが反省点だと思います。(春よりマークが厳しくなった中での2位は)そこは他の選手は自信を持っていいんじゃないかなと思います。自信のついた今リーグだと思います。出だしが悪く、6位とかだったんですけどそこからよく2位まで。春優勝したことによってどんどん相手が強くなってくに連れて、そこで僕らも勝ち切ることができたので、素直に喜ぶべきなのかなと。ただマンツー付かれた時の課題はまだまだあるので。つかれたときにどうするかをインカレまでに考えないといけないです。(春リーグから)個々の能力が少しは上がったと思います。後はディフェンス力が上がって、ディフェンスから速攻に持っていけるシーンが結構見られたので、それをもう少し上げればインカレも良い試合ができるのではないかなと思います。(3季連続の得点王に関して)素直にうれしいです。去年は得点王を取ってもチームが勝てないでいたので、今年は得点王を取りながらもチームも勝たせることができたので、すごく嬉しいです。(インカレに向けて)しめる時はしめないといけないんですけど、良いプレーがあったらほめて選手の思い切りの良さをもっとあげていかないといけないかなと思います。ポストプレーが少ないので、もっとポストプレーの質を上げていかないといけないのは僕の課題でもあるのでそこをもう少し頑張りたいです。(インカレでの目標は)優勝です。優勝を狙える位置にいると思うので、そこは選手の一人一人の強みをもう一段階アップしてインカレに臨みたいと思います」

飛知和
「負けた試合が結構僕のミスが多い試合だったので、僕がもっとしっかり取れていれば優勝できたので、そこはちょっとチームに対して申し訳ないです。チーム全体として樹さん中心に、逆サイドの門間も得点や信也もディフェンスができ、そういうところは大分レベルアップしているんだなと思います。(今試合は)今日は調子が悪い方で後半とか全然取れなかったので。ロングシュートに対して、ここ3,4試合で打ち込まれて取れなくて、それをずるずる引きずって結局全部取れなくなるというのがパターン化してきてしまっているのでそういうところをインカレにむけて直さなきゃなと思っています。打ち込まれたときに反応が遅かったり、逆に近い時はうまく前に出たりとかして止められました。遠いシュートに関しては課題で、近い距離に関してはある程度春リーグより自分でも上達したかなと思います。(インカレに向けて)このチームでやる最後の大会なので優勝目指して頑張りたいと思います」

門間
 「とりあえずインカレのシード権が取れたのでほっとしています。今回は良かった試合も、悪かった試合もありいろんなパターンの展開が出たと思うので、それは結構良い経験になりインカレに向けて良かったと思います。(サイドシュートに関して)しっかり一本一本大切に打ったのと、キーパーをどうやって動かして決めるかということを考えながらやっていたのでそれが春よりも良かったかなと思います。練習でも一本一本大切にして、外さないで決め続けることだけ意識しました。(今回の試合に関して)前半はちょっと調子が悪いかなと思ったが、後半は一本一本しっかりキーパーを見ていつも通り開き直ってできたので良かったかなと。(今後の個人の課題)前半の最初に外して、2本続けて外すっていうことが何回かあったので、連続して外すことを無くしていけばもっと点につなげられるかなと思うのでそこに意識していきたいと思います。(インカレは)もう優勝しかないです。優勝に対して少しでも貢献ができればいいかなと思います」

山田
「(試合を振り返って)5点以上離せればその勢いで勝てると、試合前にイメージしていました。最初の10分をアグレッシブにいって、オフェンスでもセットのフォーメーションとか使っていって離そうと思っていた。それですぐに3点離れる場面があって、そこからミスも続いたんですけど、前半最後のほうで速攻とかが決まって離して後半に向けての流れが作れたのは良かったと思います。オフェンスは1-5ディフェンスでちょっと高いディフェンスだったんで、裏のスペースとか狙っていました。フローターがパス困っていたら自分が浮いて助けにいったり、ブロックプレーもしっかりして道を開けたりもできました。今日は周りがよく見れていたので良かったと思います。(リーグを通して)前回のリーグでは就活中でいない4年生とかが多かったんですけど、今回はみんないて、タイムアウトの時とかしっかり外から見てどうだったとか言ってくれたり、良い場面で体を張ったプレイとかもあったり、どんな状況でも4年生方が中で声をだしてくれていたので、安心してプレーできたと思います。(春に続いて1年生ながら優秀選手賞)取ったというよりは、取らせてもらったという感じです。樹さんにマークがいく分僕が空いたり、フローターの人もよく点を取ってくれるので、僕の裏が空いたりしていた、それが良かったんだと思う。なので、自分の力というよりは周りの力という感じです。(春は優勝、秋は準優勝となりました)チームの雰囲気が他大より良かったんだと思います。練習中や試合中にミスをした時、厳しくしてくれる人もいればドンマイと声をかけてくれる人もいて、試合が近づくにつれて雰囲気上げていくというか。他のチームと比べて格段に雰囲気が良いです。こういう所をしっかりしていたのが勝ちにつながったんじゃないかと思います。(インカレに向けて)インカレも初めてで、あまり他の地域のチームと試合したことがないのですごい楽しみです。それまでにもっと得点できるように位置取りとかシュートを練習して、4年生方が最後なので、1年生として少しでも長く少し貢献したいです」