ホームグラウンドで初勝利 4点の猛攻で駿河台大を倒す/関東学生秋季1部リーグ戦

2016.09.25
 駿河台大に4―2で勝利を飾った。前半5分、谷光未有(法3=天理)がPC(ペナルティコーナー)で先制を決めて流れをつくると、前半11分に大嶋元気(法2=今市)がサイドからの素早いパスに合わせ、タッチシュートを決める。後半も流れを渡さず、太田陸登(理工1=今市)がシュートを2本決め4点リード。サブメンバーを多く出場させた終盤こそ2点許したが、ホームゲーム2戦目で初勝利を飾った。

 自分たちの形でつかんだ勝利だった。上位進出が懸かった今試合は「常にうちのペースでできた」(小池文彦コーチ)と序盤からボール支配率も高く、細やかなパスで相手を翻弄(ほんろう)。谷光が最初に取った前半5分のPCを決め、幸先の良いスタートを切ると序盤から大きくリードした。3点目のゴールが遠く相手に攻め込まれる場面も、GK國友督仁(政経4=丹生)が鋭く反応。ゴールネットを一度も揺らさず、流れを渡さなかった。
 後半もスタートダッシュを切ると、開始1分で公式戦初となるゴールを太田が決め、駄目押しとなる1点を追加。「結果を残せたのは良かった」(太田)と、後半24分にも再び太田が相手の足に当たるラッキーなプレーで得点を決める。しかし試合終了5分前。終盤にサブメンバーを起用したことで2本のPCを決められる。「2失点というのは少し多い」(小池コーチ)と、最後の最後で失点が続き課題が残る勝利となった。

 次戦の相手は今年初めての対戦となる慶大だ。慶大はインカレ2回戦で戦うことにもなっている相手。目の前だけでなく、先にとっても重要となる一戦に「しっかり叩いておきたい」(大嶋)と、慶大に嫌なイメージを植え付けられるようなプレーで挑みたい。「山学大戦からだいぶ良くなっている」(小池コーチ)と、ケガ人を抱えながらもチームは好調。サブメンバーの補強の必要性も見えた今試合。チームを底上げて秋季リーグ優勝、1カ月半後のインカレへ。大雨をものともしなかったタフさを武器に次戦も果敢に攻めていく。

[浜崎結衣]

宮田知監督
「今日負けたらもう上位進出ないから勝ちしかなかった。でもケガ人がいてベンチに入れなかったので、しっかりしたプレーを谷光と川村(敬亮・政経3=今市)でしっかり組み立てて、うちのゲームをやれということで。予定通りPCを一発目で決まったし、その後大嶋が良いタッチシュートを入れた。後半も2-0でスタートしたから、後半の立ち上がりに1点を駿河台が入れると盛り返してくる。そこを太田がしっかり(後半開始直後に点を)決めてくれたから理想の展開だった。だけど最後4点リードしてたから、ベンチに入っているメンバーを全員使おうと思って使ってサブメンバー入れたら点を取られてしまい後味悪いが、そんなことは忘れて。来週の慶応に勝つことだけ考えて、とにかく勝ち点取って必ず上位に上がるために、あと1週間やるだけ。今の明治は谷光っていうPCのスペシャリストがいるから、ジュニア日本代表でもあいつはPC打っているわけだから。PC取ったら谷光が決めるのだと。球出しとストッパーがきちっと止めれば。谷光が打てば決まるのだと。そういう確信を持ってやればと先週からずっと言ってある。太田は1年生だけど、もともと実力はセンスもテクニックもある。今日は良いところに詰めていたから点を取れていたと思う。(次戦は)明治と慶応の伝統校同士の戦いだから。また、インカレでも必ず当たる組み合わせになっているので、その前哨戦でもあるから来週慶応にはしっかり備えておきたい」

小池コーチ
「早い時間帯にPCが決まって楽な展開になって、追加点も割と早い時間帯に入ったので、常にうちのペースでできた。ボールポゼッション、支配率は大体うちの方がかなり上だと思っていたので、その辺もうまくいったかなと思う。あと一対一でも相手に取られてもすぐ取り返せたというのもかなり良かったと思う。サークルでもFWがよく前に飛び込んでくれたら、もう少し点が取れたかなと思う。なかなか取り切れないところもあったが出来栄えは良かったかなと思う。ただサブメンバー、最後に入れたメンバーで点を取られた、それも2失点というのは少し多いかなと思う。2本打たれて2本入れられたという。そこはかなりの課題。点を取られるのは仕方がないかなとは思うが、2点取られたというのは少し後味が悪い終わり方をしたかなと思う。向こうもサブメンバーを使って1点点取られるとこっちも全員を使ってあげたい。特に今のホッケーは体力を使うので、サブメンバーもしっかりとしたプレーをしてくれないとやはりインカレがこの先控えているので、そういったところでもなかなか少し不安が残るかなと。1点取られてPCのファールの仕方も、ファールするところでしていない。その前で取り切っていないといけない。やはり体を当てにいってしまったから反則になった。その辺は安易なファールをしたわけで、4点リードしているのに。あと、1点取られた後にPCを取って、それも決めてないといけない。それも枠を外してしまっているというのも良くない。たぶん落ち着いてできていないからそういうことになるので、やはり落ち着いたプレーをするには日々のトレーニングが必要だと思う。その辺の練習というのはまた個々でやってくれると思う。何しろもうここからは来週も勝たないといけないし、それは想定内なので来週しっかり勝って上で農大と当たるという、それは選手にも言ってある。またこの1週間きっちりとした練習をやってくれると思うので、次の慶応大学にしっかり勝って勝ち点を6にして、次のステージに上がりたいなと思う。今日は割と1ー1で勝っていたので、あと冷静なプレーもできていてうちの展開のパスホッケーもできていたので、その辺は山学戦からだいぶ良くなっている。ただディフェンス側の安易なミスもまだ多いので、点を取った後に安易に相手に当ててしまっているケースもあるので、その辺はまた修正していかないといけない点だと思う」

松波大介主将(営4=岐阜各務野)
「開始すぐに点を取って流れを取れたのはよかった。未有(谷光)のフリックで点を取るのは明治の形であって、その後もすぐに2点目を取れたのはよかった。だが、それで落ち着いてしまったので次からは3点目をたたみかけて奪うのは今後の課題だと思う。春リーグでも駿河台とは対戦していていたので、そのビデオを確認はしていた。相手はハーフで守ってきて、攻撃も打ち込みばかりだと分かっていた。慶応に勝たないと上位リーグと当たるので、できれば大差で勝ちたい。4点入った後、普段出ていない色んなメンバーを入れて戦ったが、その結果2点入れられたことはいけない部分。インカレも見据えて、連戦の中70分間フルで戦うことは非常にしんどくなるのでやはり交代することは必要になってくる。だが、その交代メンバーが今日のようなプレーをすると交代させるにも交代させられずチームが苦しくなる。本当にもったいない。無失点ももったいない。ディフェンスも昨年とはあまり変わっていないが、結構やられているのはどうなのかなとは考えている。だが、失点してでも勝たないといけないので、失点してでも点を入れたいという気持ちが強い。慶応とはインカレでも2回戦であたるのでここでインパクトを与えておきたい。上位リーグでは農大とも当たってそこも3回戦で当たる可能性があるので、ここでもしっかり勝利しておきたい」

大嶋
「山梨学大に大差で負けたのはどこが悪かったかをチームで話し合って、今日負けたら上には行けないと分かっていたので絶対勝とうという気持ちで試合に臨んだ。山梨学大戦は最初、決め切らないといけない場面で決め切れなくて、しっかり守らないといけない場面で浮足だってしまったり、棒立ちになったりして守備の形が崩れてしまった。今日の試合はそんなに悪くなくて、最後少し崩れてしまったがメンバー揃ってやっている時はそこまで悪い雰囲気ではないのでそこは良かったと思う。(得点シーン)1本目に自分の近くをボールが通った時に相手キーパーの動きを見ていて、そんなに動いていなくて、触ればキーパー動けないかなと思っていた。そこへ良いところにパスを出してもらえたので、決め切ることができた。今日、おばあちゃんが見に来てくれたので、今日の得点はおばあちゃんのための得点。慶大に勝てば上のリーグで山梨学大にチャレンジする権利を得られるので、しっかり叩いておきたい。インカレの初戦も慶大なので、明治には勝てないと思わせられるように強い意識を持ってやれたらいいと思う」

太田
「駿河台は前も勝っている相手だったので最初に点数を取れれば勝てるだろうということで、結構良い形で最初取れたので勝ちにつながったのだと思う。山学大にあのような負け方をしてしまって、士気もより強くなってきている。それでまた勝っていければ決勝でもう一回当たることもあるのでより強くなってもう一回当たっていきたい。チーム全体としても士気が高まってきている。1点目はリバウンドを押し込んだという形だった。なんとなく来るなと思っていてそれを押し込めたのは良かった。相手に精神的ダメージの与える点数になったのではないかと思う。2点目は足に当たってラッキーな形での得点だった。結果を残せたのは良かった。次の慶応は当たりの強いチームで何人でも囲んでくるし、気迫のあるプレーをしてくるチーム。今回はラッキーな形での得点だったが、次はアシストでも点数に絡めるように、チャンスがあったら自分で決められるようにしたい。一回山学大に負けてしまっているので勝ち進んでいくしかない。次も流れをつくれるような試合をしたい」