早大に僅差で勝利 連敗脱出/関東学生秋季1部リーグ戦

2016.09.19
 大接戦をものにした。先週の連敗から切り替えて挑んだ今試合。試合開始直後から、リードしてもなかなか差が広がらない状態が続くと、前半20分の早大のタイムアウトから怒濤(どとう)の攻撃を浴び16―18で前半を終える。後半、ゴールキーパー・飛知和龍哉(営3=法政二)がナイスセーブを連発し追い付くと、残り10分を切って、吉野樹主将(政経4=千葉県私立市川)の0角度シュートや糸泰裕(営4=氷見)の逆転シュートがさく裂。最後は必死のディフェンスで1点を守り切り、勝利を収めた。

 チームワークで勝利した。後半12分10秒、糸がベンチを立った。前半試合を冷静に見ていた糸は足りないと感じた「気持ち」と「声」でチームを後押し。そこからパスもうまく回りだし「ミスの後のフォローだったり、力を発揮できた」と糸。16分56秒で佐藤亮太(商4=佼成学園)が2分退場を与えられピンチになった時も、中川翔太(営1=法政二)が気迫のシュートを決め相手のリード許さない。残り6分、素早いパスワークから糸が飛び込みシュートを決め、逆転した。その後川島(早大)の高い跳躍からのシュートで同点にされるも、流れを崩さず冷静に得点を重ね、白星を勝ち取った。

 敗戦を糧にした。「今回はアグレッシブに当たりにいくことを意識してディフェンスしていました」(吉野)。先週敗れた日体大と同じようにパワーのあるシュートを何度も打つ早大に対し、対策を練った。日体大戦の敗北から短期間でディフェンスを修正し、後半は9失点。見事勝利つかんだ。
 4年生の活躍が目立った。11日までの得点ランキングで首位の吉野は、その得点力を遺憾なく発揮し今試合で10得点をマーク。3季連続での得点王まで、あと一歩のところまできた。後半から出場した糸は「声を出すことを意識しました」と、精神的支柱としてチームに安定感を与えた。

 さらに上を目指す。4勝2敗1分けで現在3位。白星で終えた今試合だったが松本勇監督は「ミスが多い」と苦言を呈した。残す2試合はどちらも強豪だ。まずは明日の日大戦。今日の反省を生かしてミスを減らすことで1位の日大に勝利を収め、優勝を手繰り寄せたい。

[日野空斗]

試合後のコメント
松本監督

「ミスが多いよ、前半だけで9本ぐらいあるんだもん。チームのプレーうんぬん以前の問題だよ。あれだけで6点ぐらいやられているんだよ。その意味じゃどうしていいか分からないけど個人でしっかり考えるしかないよ。練習はしてきているんだから。出す人出す人ミスばっかりでまあ今日で個人のプレーしっかり反省しないと。タイミングだと思うんだけど、今さら言ったって練習はもうそれだけやっているわけだからね。後はぼろっとパスミスとかキャッチミスとかやっていて、入り方が悪いのかどうかは個人でもう考える。もう全然そういう意味ではいいところは全くない。つまらん速攻でパスしなかったりとかそれを含めてもう本当につまらんですよ。まあでも勝てたからね。今日はキーパーがよく止めてくれてディフェンスも極端に悪いということではないんだと思うけど、ミスが多いチームっていうのは大体勝てなくてだからうち以上に向こうにミスがあったということかな。そういう意味では。もうチームとして修正とかじゃなくて個々がどれだけ集中するか」

吉野
「先週日体大と試合をした時、遠くから打たれたボールがどんどん入ってしまうのを修正できなかったというのがあったので、今回はアグレッシブに当たりにいくことを意識してディフェンスしていました。この秋リーグは最初のほう勝っていたのに先週連敗してしまって、ここで調子ががくんと落ちるかなと思っていました。それでも修正して勝つことができて、選手たちも自信をつけたのかなと思います。チームが勝てなきゃ得点王も意味がないと思っているので、みんなでうまくオフェンスをつくって、確実に決めれるところを決めていきたい。(角度のないシュートについて)あれはラッキーでした。相手にボール渡すよりはゼロから飛びました。時にはいちかばちかも大事だなと思いました。そこでうまか流れが変わってくれて良かったです。一人一人がもっと前を狙っていかないと、相手のプレッシャーにやられて今日のようにカットされたりミスになると思うし、早大よりも日大のほうがプレッシャーをかけてくると思うので、負けないように、そういう意識を徹底していきたい」


「後半で出場したんですけど、それまでの取って取られての展開をベンチから見ていて、雰囲気が悪い時に気持ちの面で引っ張れる存在が足りないなと思っていました。ルーキーが多くて樹しかそういう役割がいなくて、自分が入った時はしっかり声掛けたり、とにかく声を出すことを意識しました。ディフェンスは気持ち一つで変わってきて、監督やコーチに気持ち8割って言われていて、後半はよくできていた。それがミスの後のフォローだったり、力を発揮できた要因だと思います。前の日体大の時は出してもらったのに積極的に得点を狙っていけなかったので、今回はチャンスが来たら狙っていこうと思ってやっていました。日大との試合は個人的に楽しみというか、楽しくできるっていう印象があります。絶対にシーソーゲームになると思うので、そういう時に自分が一番できる声を出すっていうことでチームを引っ張っていきたいです。今日大がリーグ1位で勝てば優勝の可能性が出てくるってことなので、今日の雰囲気を忘れずにやりたいです」