
リーグ6戦目 日大に惜敗し前半戦を3勝3敗で折り返す/秋季関東大学1部リーグ戦
終始押される展開だった。1セット目序盤、7─7と互いに譲らなかったが、加藤のサイド攻撃が2回連続で相手ブロックに阻まれ7─10と離される。「サイド陣に思い切りさがなかった」(濱中俊生主将・商4=弥栄)。すかさずタイムアウトで流れを変えようと試みるが、その後の頼金大夢(法3=東福岡)や川村悠希(政経3=雄物川)のスパイクが上手く決まらずさらに失点を重ね7─13。中盤からは4、5点差をつけられたまま明大が追いかけるという展開が続き、最終的には17─25と大きく離されてこのセットを落とした。
第2セットの滑り出し、加藤のスパイクが決まると、続いて相手の攻撃を2枚ブロックで止め切り得点。一気に5点を先取する。続いて高さとパワーを併せ持つ川村が強烈なクロススパイクやダイレクトを決め11─8とリードを奪う。その後もサーブで相手のキャッチの乱れを誘い、調子の上がったサイド陣の攻撃を決めるという展開が功を奏し、明大がリードを保ったまま19─25でこのセットを取得した。
流れは明大に傾いたかと思われた。3セット目、出だしからブロックアウトを取られ失点。頼金がレフトからストレートコースで攻撃を決め、また安井康平(政経4=倉敷商)が相手センターの攻撃を1枚で止め得点するが、点差は縮められず7─11。ここで、川村に代わり濱中主将が投入される。「思いっきり打って少しでも流れを変えようと思っていた」(濱中)。そして12─16の局面、濱中がストレートで決めると、加藤がライトからのバックアタックで加点。このままテンポよく攻撃を決め日大に追いつけるかと思われたが、結果は20─25でこのセットを奪われた。
守備の穴に苦しめられた。迎えた第4セット、相変わらずサイド陣の調子が上がらない中、ブロックで日大の攻撃を止められないという状態に陥る。「止められていれば最後勝てたんじゃないか」(矢澤宗之・政経2=創造学園)。序盤8─8と同点だったものの、勢いに乗る相手サイドに次々と攻撃を許し8─11と離されてしまう。その後も何度も攻撃を仕掛け負けじと加点していくが、同時に日大の攻撃も止めることができず24─24までもつれ込む。最後は濱中のレフトスパイクが2枚ブロックにシャットアウトされ24─26。1─3で敗北した。
6試合を終えた現在、黒星は3つと明大は苦境に立たされている。春季リーグでは下位であったチームに完勝できないなど、好調とは言えない。「前半戦の結果をしっかり受け止めて後半戦に挑む」(頼金)。リーグ後半戦では上位校との対決が控えている。次回は東日本インカレで優勝した日体大だ。「この一週間空く間にチームをしっかり作る」(政井拓歩・政経4=市立尼崎)と今一度チームを見つめ直し、万全の状態でリーグ後半戦に臨む。
[杉江夏海]
選手コメント
濱中
「(今日全体を振り返って)選手たち全員が戦う気持ちになってなかったと思う。特に3年生。皆もっと大人になっていいと思う。自分たちの実力をもう少し見極めて、本気で戦わないと勝てない相手だってことをもっと分かってもらいたい。今回こういう結果になった理由は根本的にこれ。そういう精神的な面がプレーにかなり現れてる。サイド陣は思い切りさがないというか、縮こまったプレーが多くて、僕が入ったときはとにかく思いっきり打って少しでも流れを変えようと思っていた。終盤こっちも取ってはいたけど、サーブミスとかでせっかく作った流れを無駄にしていた。そんなところでミスをするのもばかだと思う。(相手の攻撃について)レシーブができないやつが多かった。レシーブに対してのシフトは組んでて、それが上手くいってなかったのもあるけどあとは自力の問題も多かった。(次に当たる日体大について)逆に次は目上の相手なんでみんな吹っ切れてくれると嬉しい。今まで自分たちより下位だって舐めてるところがあってどうせ勝てるだろうっていう雰囲気があった。後半戦ずっと上位校との対戦なので、本気でやらないと勝てないっていうのを理解して臨みたい」
安井
「(今日全体を振り返って)一言で言ったら悔しい。自分は2セットから入ったんですけど、なんか一人一人の用意が悪かった。ボールが来ることに対しての用意とか、トスを呼ぶまでの過程の用意とか、ブロック飛ぶまでの用意とか、まずその一つ一つが全部遅い気がする。それでラリーの流れ、リズムが悪くなってきて、さらに一人一人の切り替えも遅いし、とにかく気持ちの面で弱いところが全員あると思う。(軟打について)取らなきゃいけないボールを落としているので、やっぱり落としてるやつの用意が遅いって思うのと、対策といってもそいつ次第なので個人で意識を変えて頑張ってもらわないといけない。(コート内の雰囲気について)2セット目は良かったけど、途中から段々押されてきてるってのがじわじわ分かった。取れたセットは良かったけれど、どのセットも相手に追いついてると言えば追いついてるので、そこでやっぱりもう一つ出れないっていうのがまだある。いける時に行くしかないのに、やっぱりそこで予想してないミスとかをしでかしたりまだ弱いところがある。(後半戦に向けて)相手は上位チームなので、当たって砕けるじゃないけど、自分たち4年生はやっぱり思い切り楽しくやって楽しく終わりたい。悔いだけはないように」
政井
「簡単なレシーブとか、やっぱり落としてしまったのと、あとはブロックの対処。あとは、昨日あれだけセンターが通っていた分、向こうが対処でセンターブロックをどうにかしてきた分がまんまとはまっちゃって、こっちが決める所が、サイドが決めきらないというのもあったし、そういうところで、上手くやられたのかなというと思う。(明大の日大対策)むこうのエースの郡をどうにかしようというのが、1番で。両エースともストレート切ってくるというのがあったので、そこのブロックをワンタッチ取ってレシーブというのをやろうという感じだったが、弾き飛ばされ拾えないというのが、多かった。(軟打について)僕が落としすぎた。ワンタッチで後ろに飛ばされるかなというのが僕的にはあったので、それが逆、逆だった。(日体大について)春リーグ負けているというのもあるし、むこうは東日本(インカレ)優勝ということもあるので、リベロの山本(日体大)も教育実習から帰ってきて本番のチームでやってくると思うので、しっかり抜け目はないと思うが、しっかり明治もこの一週間空く間にチームをしっかり作って、上位チームにも負けないように頑張っていきたいと思う」
頼金
「格下相手に3勝3敗で、内容としてはどのゲームも最悪だったしこれから修正していくにあたって今のチーム状況だと厳しいところがある。それでもなんとかしないといけないので、この空いた週にどのような取り組みをするかで後半戦変わっていくと思うので、意識を持って練習をしていきたい。1セット目は相手の勢いに持っていかれたので、自分的にはマイナスではなかったけど、一番は3セット目でいてのキャプテンがケガした時にそのセットを絶対に取らなければいけなかったのを落として、日大にキャプテンがいなくてもやれると思わせてしまったことが敗因。あそこで勝って相手の戦意をなくすはずだったのが、セットを勝ち取れなかったのでそこで勝負が決まってしまった。自分たちがフェイントボールを落としてしまったりして粘って勝とうというバレーができず自分たちから失点してしまった。(最終セット)正直自分が最後の場面でサーブをミスしてしまったことが要因だと思うので、そこは反省しています。(リーグ前半を終えて)危機感しかないと思う、全員。後半戦は上位のチームと当たるので、前半戦の結果をしっかり受け止めて後半戦に挑めたらいいなと思う。チームとしてどのような方向性でいくのかを全員が確認して、全員が把握できるように、チーム全員が同じ方向を向いていけるようにしていかないといけない。死にもの狂いという気持ちで試合に臨まなければいけない」
加藤
「相手の方がディグがよかった。チャンスはあったと思うが、コンビが終始不安定だった。サーブレシーブは返っていたしあとは攻撃だけだったが、最近フィニッシュがずっと悪かったので。相手より不安定なところが多くてだめった。点差が開いても雰囲気が上がってくるねばっこいチームだったので、それに自分たちが(受けに)回ってしまった。二枚が来るとかストレートを締めれるとかは自分が相手でもそうする、想定内だったが決めきれなかったのは反省点。一人一人の調子の良さだとかがあるとは思うが、それが後半戦うまくかみ合うように話し合ったりしてしたい。前半戦、自分たちのバレーが確立されていなくてずっとモヤモヤした状態になっている。後半戦はまた違う明治のバレーを、夏やってきたことをもう一回振り返って新しい気持ちでやっていきたい」
矢澤
「相手の勢いに押されて自分が思うようにプレーできなかった精神的弱さがあった。最後ブロックで自分が締められなかった。自分があそこでブロックで止められていれば最後勝てたんじゃないかなと。ブロック力の無さ。自分はブロック力を見込まれてコートに立たせてもらっていると思うので、ブロック力でチームを引っ張ていけないというのは自分がコートに立つ意味はない。自分たちのバレーは逃げ切る展開でないと勝ち切れない。追いかける展開になった時にどうしてもサイドアウトが一本で切れないという弱点を抱えている。ブロックカバーは反応が鈍くてフォローに入ることができていなかった。日大の強みはみんなで盛り上がって押してくるところなので、その勢いに対して自分たちが押されてしまった。2セット目は序盤でブロックがはまって、リードする展開だと逃げ切れると思うので、入りが良かったことが勝利の要因だと思う。(リーグ前半を終えて)情けないです。本当なら6―0か、悪くても5―1で終えていたところ。ブロック力はもちろんだけど、2、3、4セットと続いたところでブロックなりサーブの力が落ちているので、狙ったところに打てるように意識してやっていきたい」
小川智大(政経2=川崎橘)
「敗因は技術的な面でいくとブロックがそんなに止まっていない。相手のレフトに対応出来なかったのと速攻に対してブロックをしっかりきっちり自分たちの形にすることが出来なかったのが技術的な面。そういう部分ではないところでいうと、決まってもあんまり喜こんでいないというか、バレーボール自体を楽しんでいなかったので、あんまり喜べていないというか、中でギクシャクしていたという部分もあって、関係がすごい今そんなに良くなかった。でも日大というそういう雰囲気の部分とチームワークがいいチームに負けてすごい痛い一戦だったが、再来週から後半戦でかなり強いチーム、日体大とか力のあるチームと出来るので、それはそれで自分楽しみなので、また切り替えて挑戦というと気持ちを忘れないように頑張っていきたいと思う。(郡(日大)対策)こっちを抜かすと言われていたので、それはこっち抜いてきたら上げようという位。(軟打について)ライトレシーブがそんなに足が動いていなかったので、アップ不足。ボールに対して、誰かに任せてしまうという部分があるので、自分が行くという気持ちを出して欲しかった」
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