勢いに乗る中央学大に勝利し、復活の3勝目/秋季関東大学1部リーグ

2016.09.18
勢いに乗る中央学大に勝利し、復活の3勝目/秋季関東大学1部リーグ
 不安を拭い去る勝利だ。現在リーグ戦成績2勝2敗と波に乗れていなかった明大。5戦目の相手は春季リーグ王者の筑波大を撃破し波に乗る中央学大。試合は、小林凌(政経4=桐生市商)、矢澤宗之(政経2=創造学園)の両センター陣が見事に機能し、1、2セット目を連取する。しかし、徐々に相手がセンターからの攻撃に対応し始め3セット目を奪われてしまう。嫌な流れの中迎えた4セット目、セッターを辰巳遼(文3=清風)に交代。悪い流れを断ち切るのに成功し、3勝目を手中に収めた。

 センターからの攻撃がさえわたった。1セット目、矢澤がBクイックで攻撃の口火を切ると、小林のサービスエースも飛び出し序盤からリードを奪う。その後も小林のブロード攻撃や加藤寛樹(政経3=創造学園)のコンビ攻撃で着実に得点を重ねた。終始リードを保ち、最後も矢澤がブロックを決め、このセットを奪う。勢いづいて迎えた2セット目。中盤、加藤がストレートにスパイクを決めきり、そこから3連続得点。流れを引き寄せた。最後も加藤が相手の攻撃をシャットアウトし、幸先よく2セットを連取した。

 課題の残るセットとなった。ストレート勝ちが見え始めた3セット目。「自分たちで詰まっているという感じがしていた」(加藤)。3連続失点で出鼻をくじかれると、その後も小刻みに連続失点を許す。小林がオープントスのスパイクを決め、8-10と一時は肉薄するも、終始リードが奪えないまま19-25でこのセットを落としてしまう。4セット目、停滞する雰囲気を変えるため、セッターを政井拓歩(営4=市立尼崎)から辰巳に交代。「4セット目でしっかり勝ちきれるようにしたかった」(辰巳)。序盤、相手のスパイクが決まりリードを許す展開となる。しかし、加藤のコンビ攻撃で同点に追い付くもそこからは、なかなか両チーム主導権を握れない展開が続く。試合がなかなか動かない中、矢澤が連続得点を挙げ均衡を破ると、相手に反則も出てそこから4連続得点。このセットの主導権を握った。最後は途中出場の辰巳がツーアタックで試合を決めた。

 専大にストレート負けを喫してから1週間。この1週間は、試合の緊張感を意識して、試合形式の練習に取り組んできた。「防げるミスというのがまだまだある」(濱中俊生主将・商4=弥栄)と快勝とはならなかったが、その成果が存分に出た試合だった。「加藤の調子も戻ってきてチームとしても収穫」(頼金大夢・法3=東福岡)と不調だったサイド陣の調子も上向いてきている。次の相手は日大。「挑戦するくらいの気持ちで向かっていきたい」(加藤)。選手の意気込みも十分だ。この1戦で明大本来のバレーを取り戻して、上位チームとの後半戦に臨みたい。

[前田拓磨]

選手のコメント
濱中
「メンバーの起用が先週からずっと激しかったので、1番は誰がどう出てもコンビが合うようにするということとあとはゲームを、練習で多くしてゲームの緊張感の中で、なるべくサーブを打って試合当日のサーブでもしっかり打てるようにするということを今週はやってきた。(レセプションについて)僕がケガをしているので、それで川村を入れた。川村が頑張ってくれていて、それはいいと思うが、レセプションの部分でちょっと何本かミスがあったので、そういった部分がなくなっていけば、すごく川村も起用しやすくなるとは思う。試合としては、取れるような軟打ボール、フェイントとかが結構落としてしまったので、そういった部分を無くしていきたかった。あとはブロックをストレート締めるという形の約束をしていたが、何本か間を抜かれていたので、いらないミス、その防げるミスというのがまだまだある。(明日の日大について)やっぱり1番は勢い負けしないということと、あとはエースの郡(日大)をどう対処するか、このあとミーティングとかで話していきたいと思う」

小林
「(今日全体を振り返って)チーム的に、いい流れが試合中どこかで切れちゃうってのが、やっぱりどこかであった。今日は、スパイクはよかったけどブロックがやっぱり、コースを塞げなかったり、割り切って諦めたりと良くなかった。そこは反省。攻撃面はかなり調子が良かった。(攻撃が好調だったことについて)練習ではセッターと合わせることを重点的にやって、ブロードだったらコースを切ればいいが、Aクイックとかだったら相手コートの奥に落とすことを意識してやってきた。(この一週間でやってきたこと)うち(明大)の持ち味として勢いのあるチームっていうのがあるが、それがちょっと最近は発揮できていなかったので、その辺をどう打開できるのかというのはチームで話し合った。明治は選手それぞれの個性が強いので、その明治らしさっていうのを出すために、皆同じ方向を向きながらも一人一人の個性を出す、活かしていこうっていう方針でこれからもやっていく。(次回当たる日大について)春季リーグでは結構キャッチ(サーブレシーブ)が乱れているという印象だったので、サーブで狙えるところはちゃんと狙って崩していく。攻撃は、結構強気で来ると思うのであとはブロックできちんと防ぐことを意識する」

加藤
「今日全体を振り返って)1、2セット目はみんなサイドアウトが結構あったと思うが、3セット目、僕もそんなつもりはなかったが、なんか自分たちでこう詰まっているという感じがしていた。3セット目、閉塞感なく自分たちのプレーをやっていれば落とすこともなかったと思う。結果自分たちで自分たちを苦しめていて、そこがセットを取られてしまった原因かなと思う。4セット目はみんな必死になっていたが、僕は今ちょっと調子よくないので、特に冷静になってミスをしないように努めた。(この一週間でやってきたこと)色んなこと、チーム全部のことについての不安要素をみんなで話し合って、じゃあどうするかってなった時にゲームを増やそうということになった。一週間ゲームばっかりやった。そうしたらラリー中の、普段の単発練習でできなかったことを確認できたので、そのゲームだけひたすらやったのはよかったと思う。(明日当たる日大について)そういう勢いに乗った雰囲気はあるけど一つ一つのプレーの質はこっちのほうが上手かなと思う。勢いで押されないように。相手が挑戦者だとは思うが、こっちが逆に挑戦するくらいの気持ちで向かっていきたい」

川村悠希(政経3=雄物川)
「(濱中の代役として)代わって負けるのは嫌だったので、そこは頑張った。(スパイクの調子)微妙。自分はクロス方向に打つのが得意だが、それがちょっとダメだったので、しっかり修正していきたいと思った。(自身のサーブカットについて)ちょっとひどい、サーブカットは。(今日の雰囲気)負けている時にちょっと悪くなってしまうので、やっぱりそこだけ変えていければいいと思う。(敗戦から今週取り組んだこと) ゲームをなるべく多くして、セッターとコンビを合わせることだったりを、やってきた。(明日の日大戦について)日立明定期戦で敗れているので負けないように頑張りたい 」

辰巳
「(外から見ていて)最初センター線が通っていたが、セットを重ねるごとに相手がこっちのクイックに慣れてくるのはごく普通のことなので入ったらしっかり利用していこうと思った。3セット目あたりまで引っ張りすぎたかなと思う。1、2セットを取って、3セット目は取られて。4セット目を落としてフルセットになったら勢い的に、流れ的にこっちが苦しくなることは見えていたので、もっと締める雰囲気を作って4セット目でしっかり勝ちきれるようにしたかった。(明日の日大は)勢いがあるが、いい意味で相手に合わせないでやっていきたい」

頼金
「3セット目のところだけ課題になった。入りにしろ、後の試合にしろ、先に2セット取ってしまうとあとの3セット目が、毎回雰囲気が緩んでしまうので、そこの修正をもう一回全員で話し合っていきたい。ブロックの間を抜かれていたり、クイックに対応できていなかったので、相手スパイカーを絞って思い切りブロックで飛んでというのがなかったので、潔くクイックだけ飛ぶみたいな対処ができたらよかった。(濱中主将不在の守備で)いつもと変わらず負担も特にない。サーブレシーブの乱れも個人的な問題だと思うので、誰がコートに入っているかいないかも関係なく、個人の集中力の持続はチーム全体の課題なので意識していきたい。(先週の専大戦と比べて)正直リーグ入りの4試合で半分落とすというのは誰もが予想していなかったと思う。チーム状況が最悪な時に当たってしまったので、終盤にその状況にならなかっただけラッキーだと思って切り替えてやっていきたい。(この一週間)ゲーム中の緊張感を意識して、ゲームを多めに取り組んできた。意識的にゲームに集中した練習の雰囲気でできたと思う。加藤の調子も戻ってきてチームとしても収穫で、課題としては2セット取った後の3セット目の入り。セットは入りを自分たちで気持ちを切り替えてできるか。明日はエース中心でやってくると思うので、そこにどれだけブロック引っ掛けてブレーク取れるか。チームをまとめる役目がいなくなったときに自分がもっと考えてプレーできたらと思う」

小川智大(政経2=川崎橘)
「(先週の敗戦から取り組んだこと)サーブを入れていくこと。(2人でのサーブレシーブについて)広くはなったが、その分自分が取るボールが分かりやすかったので、やりやすかったと言えばやりやすかったし、もう一人の頼金も崩れなかったので、良かった。(先週からサーブレシーブに改善はあったか)自分はそんなに調子も悪いこともなく出来ていたが、もう一人(頼金)がそんな(に調子が良くない)。調子が悪かったので、調子が良くなってきて、かなり良くなってきた。(今日の雰囲気)3セット目が悪かったが、4セット目立て直して踏ん張れて良かったと思う。(明日の日大戦)自分たちのバレーをしっかりやって、自分は自分のプレーに集中したい」

矢澤
「序盤はクイックで自分が攻撃を決めることができて、3、4セット目は囮としてプレーした。今日の調子は、1、2セット目はよかったけど3、4ではダメダメだった。安井さん(康平・政経4=倉敷商)が不調でその代わりに自分が出ている。チーム状況としてはあまり良くなくて、下位のチームに負けたりもしているので、自分の中でも情けない気持ちになる。原因はコンビがかみ合ってないというのもあるし、弱点のブロックレシーブが機能しないというのが大きい。(3セット目の)序盤で相手が、後がなくなった状態でこちらのメンバーもいなかったというのも相まって厳しい状況になってしまった。序盤の自分の気持ちの緩みが原因。ブロックが間に合わないこともあったけど、間に合った時にしっかり締めていない。ブロックで相手にプレッシャーをかけられなかったというのがあった。(4セット目)終盤の19―21あたりから勢いに乗れたというのが大きいけど、勢いに乗ったのが終盤というのは結果がどちらに転んでもおかしくないので最初から攻められたらよかった。この一週間はゲーム形式の練習がメイン。選手から意識的な面ではもう負けられないという気持ちは強くなっている。これから上位のチームに当たっていくので、勝ち切ろうという気持ちはあった。明日は日大の勢いに負けないように自分たちのプレーしっかり出して勝ちたい」