序盤の大量得点で法大下すも、精神面に課題残る/関東大学リーグ戦

 課題の残る勝利となった。リーグ戦第3戦の相手は法大。試合開始2分でFW桂川涼(政経3=白樺学園)が先制すると、第1ピリオドだけで計5点を獲得。幸先良く試合に入り込み、明大ペースで相手を圧倒した。しかしその大量得点に気が緩み、第2ピリオドでは無得点で終わる上に1失点を許してしまった。第3ピリオドでも流れは変えられず、ミスからたて続けに2回の反則。試合には6―2で勝利したものの、メンタル面で甘さが見られるゲームとなった。

 第1ピリオドで試合を決めた。第1ピリオド開始2分、ブルーライン付近でDF松金健太(法4=釧路江南)からのパスを受け取った桂川は、右サイドから相手DFを振り切ってゴールに進み、そのままパックを押し込んだ。第1ピリオドだけで2ゴール1アシストの好調ぶりを見せた桂川の活躍が光り、勢いに乗ったチームは次から次へと得点を量産。第1ピリオドだけで5点も得点を取るのは今年1月に行われたインカレでの立命大戦以来となり、関東Aグループの大学相手には「ここ数年はまずなかった」(間中朗監督)と快挙だった。また、序盤から攻撃の連携もうまくいき、細かいパスワークで相手を翻弄(ほんろう)。「明治の課題でもある立ち合がりの部分がちゃんとできていたので良かった」(FW川村一希主将・商4=北海道清水)。第1ピリオドのシュート数は法大がわずか3本なのに対し明大は17本と相手を圧倒した。

 一方、第2ピリオド以降は気の緩みが見られた。第1ピリオドで5点取れる力があったにも関わらず、第2、3ピリオドは合わせてもわずか1点。「正直5点入った時点で勝負あったという気持ちがみんなにあった」(松金)と序盤の大量得点に安心してしまい、第2ピリオド以降は主導権を握れないまま試合を終えた。第3ピリオド5分10秒には相手の反則によりパワープレーに入ったものの、その10秒後にFW中島健登(政経3=駒大苫小牧)が反則を取られてしまい、4対4に。さらにその直後両チームとも反則を取られ、3対3という珍しいゲーム展開に。無駄なミスから生まれた事態に上手く合わせられず、最後はFW石田(法大)に得点を許した。気の緩みから悪い流れを断ち切れず課題が残った。

 次戦の相手は、1月に行われたインカレでは準決勝で負けた因縁の相手・日体大。「負けることは許されない」と川村。間中監督も「重要な試合になる」と話しており、インカレの雪辱を晴らすべく今まで以上に強い気持ちで臨む。リーグ戦優勝のためには一戦も落とせない試合が続くが、気の緩みを見せず明大らしいホッケーで勝利をつかみにいく。

[相澤日向]

試合後のコメント
間中監督

「良くないです。こういう試合は少し難しくて、1ピリに5点取れる力があるというのはみんなに見せられたかなと思います。でも、2、3ピリは見れたもんじゃないです。5点取って安心した部分が一番強いと思います。一生懸命やっていない訳ではないけど、悪い明治になってしまいました。(3ピリには3対3になる場面があったが)なかなかないです。反則2個とも余計でした。試合の流れやチームとしては成長できています。今日のスタートの入りとか5点取れることはここ数年はまずなかったので、よくなってきているけどもろさも出ました。一人一人がパックを持ち出してしまって、球離れが遅くなれば1ピリみたいにはいかなくなります。(3ピリの終わりに河村選手と何か話していたが)彼がちょっと出遅れていて、本来のプレーができていなかったけど、焦らず頑張りなさいと言いました。(次戦は2日後となるが)インカレの悔しさをまずみんな晴らしにいくと思います。それと長いリーグ戦なので、一つ一つ一つ勝ち抜くためにも結構重要な試合になると思います」

川村
「1ピリがいい形で入れて5ー0の無失点で、得点も重ねられたので明治の課題でもある立ち上がりの部分がちゃんとできていたので良かったと思います。チームとして入りと反則は気をつけようと毎試合言っているので、そう言った中で今日も反則は少なかったですし、いいゲームができました。1ピリがいい流れで入れて2、3ピリは気持ちの緩みというか安心した感じがありました。試合が終わった後にもミーティングをしたんですけど、やっぱり最後まで気持ちを切らさずに5点取ったからといって手を抜くことなくしっかりチームがやることをやっていこうという話をしました。個人としては秋リーグには少しずつ出ているんですけど、まだベストな状態ではないですが、僕がしっかりベストな状態に持っていけるように東洋戦や中央戦は勝たなければいけない試合になるのでそのコンディション作りをやっていきたい。秋リーグに入って特に練習を変えたことはないのですが、夏合宿でやってきたフォーメーションはしっかりできていると思います。試合の前日練習もパワープレーなどの基本の確認をやってます。日体とはインカレ負けたぶりなので違う気持ちで臨みますし、負けることは許されないので圧倒して勝ちたいです」

工藤翔介(政経4=北海道栄)
「(法大と戦ってみて)最初1ピリのスタートから結構調子良かったんで最初の方に5点入れていい流れでできてたんでスタートは良かったです。(自身の得点に関して)あれは入ったと自分では思わなかったので、結局入ったということはシュート打ったことがいいことかなと。リバウンドっていうリバウンドを出すプレーをしようかなと思ったんですけど、シュート打ってこぼれ玉を叩かせようかなと思ったんですけど、いい形でシュート打ててそれがたまたま入ったということなんでシュート打っていくっていう姿勢は自分でも良かったかなと思います。(2ピリは無得点)そうですね。1ピリに5点入っちゃったんで、気持ちもちょっと切れちゃったと思います。その辺を今後修正して行って、2ピリでも変わらずプレーできたら良かったかなと思います。3ピリ結構反則多くて相手も反則多かったんで自分たちはフェアプレーに反則無しで行こうっていう考えだったんですけど最後ああいう形で。今後はちゃんと反則減らしていきたいです。今日は攻めの連携も良かったし、シュート打ててたっていうのが良かったと思うんですけど、ただ一つ守りが、今日こったが点数入れたっていうのもありますけど守りが軽いプレーだったかなと思います。(次戦は日体大)走ってくるチームだと思うんで、選手的には自分らのが上だと思うんですけど、相手は結構走ってくると思うんでそれに走り負けないプレーをしてなおかつ今までの練習の成果をというかプレーをしっかりやっていったら勝てると思うので頑張っていきたいです」

松金
「スタートは良かったです。2、3ピリだけどこういうこともあります。勝てばいいので、次ないようにすれば良いんだと思います。正直5点入った時点で勝負あったという気持ちがみんなにあったと思います。こっちが1ピリ良かったというか向こうの調子が悪かっただけだったのかなと試合を終えてみて思います。相手が2、3ピリで調子を上げてきて、タイトなゲームだったので。この1週間しっかり練習はできていたので、今日はうまく噛み合ったけど、みんなを見ていると、前回の試合これをやったから立ち上がりが駄目で、次の試合は何か変えてやろうというのは特にないと思います。ムラがあるのも学生スポーツの良いところでもありますけどね。難しい時間があるからこそ、良い時に楽しくプレーできます。しっかり細かいパスとかセットの5人があまり遠すぎないでコンパクトにプレーできていたうちは得点になっていました。ただ2、3ピリちょっと距離が伸びちゃったりFWが一人でプレーすることも多かったので、そうすると相手にパック取られて詰められるってことが多くなりますし、チーム全体の課題です。(3ピリには3対3になる場面があったが)なかなかないんですけど、夏に合宿した時にクレインズと練習試合したんですけど、5対5の後に3対3もやりました。2回やって1回勝ったので、自信持ってやれるかなって思って、特別な気持ちとかはなく平常心でやれましたが、結果的に失点してしまったのでダメですね。 (次戦に向けて)かなり力をつけているチームなのは間違いないので、夏も中央と良い試合してたし、全力で行かないと負けてしまう相手です。しっかり準備して気合入れて頑張りたいです」

桂川
「(法大と戦ってみて)1ピリはああいう感じで5―0になってチーム自体も余裕かなっていう雰囲気でいってて2ピリああなって、1ピリ点数入ったから良かったですけど2ピリ3ピリのプレーだったら簡単には勝てない相手かなという印象です。(自身の得点に関して)1点目はなかなか自分らしい得点ではないですけどああいう形で決めれて良かったのと、2点目はパスと自分でのシュート迷った感じになってしまった入ったのでそこは運が良かったかなと思います。(3ピリでの反則)最初PP(パワープレー)もらって、絶対決めるっていう気持ちでやったんですけど中島がチェック行っちゃって。でもあれは多分本人も反省してると思いますし、その後の相手とこっち3対3になった場面は流れがお互い悪くての状態だと思うのでそれはしょうがないかなと思います。(次戦に向けて)日体となんで、インカレで負けてる相手なのでインカレみたいに舐めてかからずに今日の1ピリみたいな出だしでいけば負けないと思うので、今日の1ピリ思い出して頑張りたいです」

FW高橋瞬(政経2=白樺学園)
「立ち上がりで5点取れたんですけど、試合を通してはそんなには悪くなかったんですど2ピリが課題です。1ピリでリードできたのは監督から足を動かせば負けるような相手ではないということを言われていたので、気を抜かずにやった結果だと思います。逆に2ピリは気を抜いてしまいました。控え室もその反省はありました。去年試合を出れてなかったんですけど試合勘というのが戻ってきたので調子が上がっている結果だと思います。自分はゲームメイクをしてこそだと思っているのでパックを触ってそこからキレを出すのがもっと出していきたいです。日体には絶対負けられないですし、気を抜かずにやれば勝てると思うので、ゴールは3点決めたいです」