
ルーキー特集(1) 太田貴明 永井理湖
第1回は今年明大端艇部に入部してきた1年生を取り上げます。輝かしい実績を持つ彼らの今後の活躍、そして歴史ある端艇部でのさらなる飛躍に期待です。(この取材は9月12日に行ったものです)
太田貴明(法1=岡山東商)
頼もしいルーキーだ。太田は1年生ながら、すでに2つの大会で、花形種目である男子舵手なしクォドルプルのクルーを任された。連覇の懸かった全日本軽量級選手権では準優勝。6月に行われた東日本選手権では先輩とともに船に乗り、見事優勝を果たしている。
そんな太田だが、ボートを始めたのは高校に入学してから。それまでは野球をしていたが、ボート部の存在を知り「やったことのないスポーツをやってみるのはどうか」という両親の勧めで入部した。2年次に出場した長崎国体では岡山県選抜の一員として準優勝を果たした。
「大学は明治に決めていた」。高校2年次の終わりに大学でもボートを続けたいと考え、明大端艇部の強さに惹かれて迷いなく進学を決断。先輩の背中を追って朝早くからの練習に励み、その強さを太田自身も引き継いでいく。
大学4年間での目標は「インカレ男女総合優勝に貢献すること」。今年のインカレでは男子舵手付きフォアに出場する。スイープと呼ばれる、オール1本でこぐ種目のクルーとなるのは太田にとって初めてのこと。選考レースで惜しくも舵手なしクォドルプルの出場は逃したが「今回の大会で勝って、スイープもこげるんだという自信を付けたい」と勝利への貪欲さは変わらない。ラストスパートで粘る力強いこぎで優勝をつかみにいく。
永井理湖(農1=米子東)
永井とボートとの出会いは高校時代。中学ではソフトボールに打ち込み、鳥取県選抜にも選ばれるほどの実力者だったが「どうせやるなら全国大会を目指せるボートを」という家族の勧めもあり、高校入学時にボート部へ入部した。新たに選んだ舞台で、一番印象に残っている大会は、3年次に出場した全日本ジュニア選手権大会だ。初めてシングルで挑んだこの大会。見事6位入賞という結果を残し、日本代表の座をつかみとった。
そして永井には高校時代から共に歩んできた「相方」がいる。高島美晴(政経1=米子東)だ。唯一の同級生の女子だったという高島とはダブルスカルでタッグを組み、2度日本一に輝いている。「明治でもまた一緒に日本一がとりたい」とさらなる高みを目指す意気込みだ。
こぎの強みは「後半相手のペースが落ちてくるところで、自分は落ちずに淡々といけるところ」。スタートから大きく出るのではなく、後半の粘りで1着を狙いにいく。今まではダブルスカルに乗ることが多かったというが、強みを生かして大学での花形種目であるクォドルプルやエイトにもチャレンジしていく。
今年のインカレではサポートに徹する。高校ではシート争いがなく、選考レースというものを経験するのは初めてのことだった。レースに出ない大会は高校1年次ぶりだという。しかし「今までと立場が違うからこそ見えてくるものがある」と初心に返り自分を見つめ直す。「自分がレースに出るときにしてもらいたいサポート、選手ならではのサポートがしたい」。船には乗らずとも、明大が掲げるインカレ男女総合優勝へ貢献する。
「今までやってきたスポーツの中で一番しんどいけど、一番達成感のある」ボートで、紫薫を背負い戦う永井に注目だ。
[織田有衣子]
次回もルーキー特集をお送りします。更新は明日9月18日です。お楽しみに!
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