
慶大を8―0で撃破 チームは勢いに乗る/関東大学リーグ戦
明大自慢の攻撃陣が躍動した。立ち上がりから明大はパックをキープ。第1ピリオド44秒、ゴール裏でパスを受けたFW府中祐也(商2=武修館)はゴール右側へと回り込み、角度の鋭い場所からシュートを叩き込んだ。「最近点を決めれてなかったので今日は絶対に決める気でいた」とスコアへの執念から先制点は生まれた。早い段階で得点したことによって試合を優位に進め、府中は18分にもパワープレーのチャンスを生かし、追加点を挙げ存在感を発揮した。第3ピリオドに入るとFWの勢いは加速する。相手の足の動きが鈍くなっているのに対し、出足の鋭いステップの切込みで相手を翻弄(ほんろう)。明大の選手が自由にプレーすることが多くなると、攻撃の要であるFW工藤翔介(政経4=北海道栄)はこの好機を逃さない。ゴール前でフリーの状態でパックを受け取ると、ダイレクトでミドルシュート。豪快なゴールを決めた。この日8得点すべてをFW陣が決め試合を一方的なものにした。
守備陣も負けじと相手の攻撃を封じ込めた。第1ピリオドにはシュートこそ6本打たれたものの、どれも決定機を与えなかった。第2ピリオドには自分たちの反則から数的不利を作ってしまい、相手に攻め込まれ危ない場面が続いた。それでもGK前北恵介(政経3=埼玉栄)がことごとく相手のシュートをブロック。「0点で抑えられたのはこれまでやってきたことの成果」(DF松金健太・法4=釧路江南)と大きな収穫を手に入れた。無失点で試合を終えうれしい白星となった。
夏を終えて確実に成長を遂げている。ペナルティーは減り、立ち上がりも改善されてきている。FW川村一希主将(商4=清水)も「調子はみんな悪くない」と語る。しかし、今試合の大量得点におごらず、個人のベーシックなミスをなくしていきたい。基本に立ち返り、秋シーズンの熱い戦いを勝ち進んでいく。
[鈴木貴裕]
試合後のコメント
間中朗監督
「得点よりはペナルティーの数や失点をすごく気にしていました。サマーの時もそれらが減っていて点数は取れるチームなので、まず守りをしっかりやろうというのをサマーの前からずっと考えていたことなので、昨日も1点今日も0点で相手を抑えられていることが良いと思います。危ないシーンもあったり、何箇所かミスもあったりしたがそれが失点につながっていないし、昨日も反則0でなるべく反則しないということで、今日も2つなので。いつもだったらこういう試合は4、5個するチームですがその辺も守れてきているかなと思います。(第3ピリオド前に)パックを持てる時間が長い時に一人一人が自分の気持ちだけでパックをコントロールして、疲れた時にパックを離すという悪いパターンになってきていたので、そういうことをしていたら何も成長していないという話しをちょっとしました。(法大戦に向けて)今結構トラップの練習をしているのでその確認とか、キルプレーなどのスペシャルプレーの確認。PP(パワープレー)がこの2試合で大体100パーセント決まっているので、そのPPの確認をもう一度したいなと思います」
川村
「チームとして無失点で終えられたのですごくいい試合ができたかなと思います。(昨日と比べて)昨日も別に悪い試合ではなかったんですけど、今日の反省点でいうと、1ピリ2ピリでシュートが少なかったかなと思います。調子はみんな悪くないですし、今日は3年の中島(健登・政経3=駒大苫小牧)が、いつも出れたり出れなかったりする選手なんですけどしっかり2点決めてたんで。これから調子も上がってくると思うので、またレギュラー争いとかが激しくなるのかなと思います。キルプレーでは結構危ないシーンが多かったので、それは次の練習から修正していかないとかなと思います。今日シュート少なかったので練習中も試合形式とかでシュート打ったり、明治はよく出だしが悪いって言われるので、最初から良い流れのある練習をしていきたいなと思います。(意気込み)来週の法政も強いチームなので、この2試合と同じ内容だったら苦しい展開になると思うんで、良いコンディショニング作りと良い雰囲気で、来週土曜日、月曜日といい試合ができたらなと思います」
工藤
「二連戦二つとも勝てたし、完封で勝てたことが何よりもいいことだと思います。昨日と比べてスタートも良かったですし、反則あったんですけど、昨日より良い感じのゲームの流れでもあったので褒めるべきではなかったんですけど、良かったと思います。(キルプレー中も失点が無かった)その辺はGK前北が頑張ってくれたので、前北に助けられたというのもありまして、この結果なのかなと思います。前北を褒めるべきだと思います。(2得点したことについて)良いパスもきて、自分の持ち味がシュートっていうのもあるのでそれを生かせたかなと思います。良かったと思います。一つ一つのセットがみんなそれぞれ息もあってて、みんな調子もいいですし、セットの状況もすごくいいので、今後も波をなくして続けられたら優勝狙えるかなと思います。私生活からしっかりホッケーに対する意欲を持って、変えていって、しっかり準備をしていって作っていきたいです。これから小刻みに試合があるので、今まで通りの試合してったら負けないと思うので、その辺もしっかり考えて試合に取り組みたいです」
松金
「無失点で抑えられたのはよかったです。これ以上ないです。昨日の試合はペナルティー0で追われてすごい良かったので、夏の試合からペナルティーは減らしていこうと言ってる最中なので少ないに越したことはないです。0点で抑えられたのはこれまでやってきたことの成果だと思います。パックを比較的持てる相手になるとシュート数が少なくなりがちなので、実際今日も第2ピリオドなんかは慶応のほうがシュート数多かったりしたのでやっぱりシュートを打たないとゴールは入らないので、持ちすぎないようにとシュートを打ってリズムを作っていこうというのをこういう試合をやる前は常に言ってます。DFとしてはリスクを冒さないことが重要なことで、0に抑えられたのもキーパーに助けられたところもかなりあったのですが、DFからいい攻撃というのを意識してやってます。頭の中が攻め攻めになってきて相手が見えなくなったり、自分がすべきことの周りのサポートが遅くなってくるので簡単なホッケーというのを心掛けていれば危ない場面も少なくなっていくし、これからどんどん強い相手になってくると簡単なホッケーをしていかないとミスした時に付け込まれてすぐ失点ということになってしまうのでそこは注意したいです。(次戦に向けて)明治はどこが相手でもやることは変わらずなので今日みたいに失点0で終わって反則を少なくすることができれば勝ちは見えてくると思います」
府中
「試合は0点で抑えれば必ず勝てるので良かったです。スコアできて良かったと思います。最近点を決めれてなかったので今日は絶対に決める気でいて、2点とも同じような形で気持ちで入れました。ペナルティを少なくすることは毎試合必要になってくると思いますし、0点で抑えはしたのですが、強豪相手ではないのでまだまだ直すところや課題がいろいろあるので、一つ一つ修正していきたいです。明治は相手がどうこうというよりも自分たちのスタイルを貫くだけなので、勝つことだけを考えていきます」
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