中大に圧勝 30年ぶりに王座出場決定!/関東大学男子1部リーグ戦

2016.09.11
 歴史的勝利で30年ぶりの快挙を成し遂げた。3勝1敗で迎えた最終戦の相手は中大。勝てば王座進出が決まる大一番。明大は王座から1986年を最後に遠ざかっていた。ダブルスで切詰魁(政経4=高松北)主将・西脇一樹(国際4=松商学園)組の勝利を皮切りに3―0で折り返すと、シングルスも4年生全員が勝利し、7―2で勝利。悲願の王座進出が決定した。 
 
 歓喜の瞬間、右手を高く突き上げた。いつもと違ってシングルス2ながら一回り目で登場したのは、前の早大戦で最後に敗れた澁田大樹(商4=鳳凰)。1セット目は「緩急つけて大きいボールを混ぜた」と相手を前後にしつこく揺さぶり6―0と完勝。続く2セット目は取って取られてのシーソーゲーム。ゲームカウント5―5の場面で、隣のコートで切詰が勝利し、自身の勝利で王座出場が決まるという場面。集中力が切れてもおかしくなかったが「最後の方になってやっと切詰が勝ったと気が付いた」と試合に入り込んでいた。最後まで集中力を切らさず、7―5で連取。見事王座進出を決めた。

 勢いで制した試合だった。ダブルス2で出場したのは切詰・西脇組。今大会序盤はなかなか調子が上がらなかったが「何も考えずに気持ちで押し切ろうと思った」という言葉の通り、西脇の正確なサーブと切詰の力強いボレーを軸に第1セット目を6―0で先取。続く2セット目は相手も立ち直り3ゲームを取られたが、「ミスだけ減らそうと思った」と戦術を切り替え、正確にボールを返し、相手のミスを誘い6―3で連取。ストレートで試合を決めた。前回の早大戦から吹っ切れたこのペア。王座でも勝利を積み重ねる。

 4年生の活躍で念願であった王座出場を決めた。しかしそれはスタートラインに立ったにすぎない。明大にはまだ、4戦目で敗れた早大にリベンジした上での王座奪還という使命がある。また、王座をもってチームを引っ張ってきた黄金世代の4年生は引退となる。「目標は王座奪還。それしかない」と切詰主将。黄金世代最後のチーム戦に向けて、硬式庭球部は優勝街道をひたすら走る。

[佐々木渉]

試合後のコメント
上原監督

 「(王座進出を決めて)うれしいですし、ありがとうという気持ちです。OBの方々、保護者の方々もたくさん駆けつけてくれて、感謝の思いでいっぱいです。技術的な面は4年生4人がしっかり役割を果たしてくれたし、3年生以下も3本中1本は必ず取ってきてくれました。3年生以下の意地を見せてくれたことが今日を含めてよかったと思います。場の雰囲気を作ることがとても大切なことなので、そこのところがしっかりできたかなと思います。(今後の目標)もちろん王座優勝。王座でもう一回早大と戦う機会があるので、そこでしっかり早大を破ろうと思います」

切詰主将
 「(ダブルス)何も考えずに気持ちで押し切った。(2セット目)自分たちのミスだけ減らそうと思ってやりました。(シングルス)無敗でここまで来られた。勝ちが見えて力んでてこずってしまったけど、終盤は良いテニスができましたね。(プレッシャー)だいぶ緊張してて3時間ぐらい寝られなかったですね。足動かしたら緊張ほぐれるんで、無理でも動かして、ほぐれました。(1位になれなかった・2位になった)2位になったことはほんとにうれしい。1位になれなかったのは気持ちの強さで早稲田に負けてしまった。前回良い負け方をしたので、王座でリベンジできると思います。(目標)王座奪還。それだけです」


 「(シングルス)特に王座が決まってからのシングルスでも気持ちが切れてたことはなかったですね。相手にミスが減ってたので食いついていこうと思ってついていきました。3セット目はフルパワーで行きました。最後まで集中力が持ったのが勝因です。(王座戦)とにかく王座をもぎ取りたいです。決勝まで行って、早稲田にリベンジしたいです」

澁田
 「(シングルス)しつこくしつこく粘って、大きいボールを入れて揺さぶろうと思ってました。(最後自分で決まった場面)特にプレッシャーはなかったですね。最後になってやっと切詰が勝ったんだなって気づきましたし、途中しっかり集中してて気づかなかったです。プレッシャーはほとんどなかったです。(王座という言葉)僕たち初めて立ち向かうので。失うものは何もないので。プレッシャーを自分たちが早大に与えていきたいです。(目標)もう絶対優勝しかないです」

西脇
 「(王座進出を決めて)メンツ的には王座行ける予定だったんですけど、だいぶ前からみんな気持ちがナーバスになっていて。第1戦で慶大が中大に負けたので、そこから流れに乗って今日まで結構いい感じに来れました。チーム力は上がっているなと途中から思い始めていて、今まで声出さないやつとかいたんですけど声を出すようになって、チーム的に上がってきているなと思います。人間的にも王座に行くことができるチームだなと感じていて、単純にうれしいです。(王座に向けて)シングルス1になるので戦う相手も決まっていて、その相手の対策をひたすらやるしかないかなと。もっともっと、テニス的に上にいけると思うので、王座で優勝したいです。(今後の目標)王座優勝がチームの目標で個人的には全日本選手権などがあるので、それに向けてどうすれば上手くなれるのか突き詰めていきたいです。戦術面でももっと成長させていかないと今後勝てなくなると思うのでそこをやっていきたいです」

鈴木
 「(王座進出を決めて)うれしいですけど、個人的にはダブルスを負け越しているので王座でしっかり借りを返せるように、やる気しかないです。チームの雰囲気が良くて、チームで勝ち取ったと思うので中大の雰囲気よりも明治の雰囲気の方が良かったと思います。(自身の試合)今日はガットが切れるハプニングがあって、そのおかげで勝つしかないと集中できたかなと思います。(王座に向けて)サービスをしっかり入れることとボレーをもっと決めきれられるように頑張りたいです。王座優勝します」

吉見
 「(王座進出を決めて)うれしいです。要因はみんなで戦えたこと、4年生に王座に連れて行ってもらっているところも大きいです。(自身の試合)最初の方でケガをしてしまって途中から動けなくなってしまいました。今日は王座もあるので無理をしない範囲で頑張りました。(王座に向けて)僕ら3年生以下の代が勝たないと早大には勝てないので、王座優勝するために3年生以下が出場する3本で勝てるように準備していきたいです。(今後の目標)王座が終わったら来年僕ら主体のチームになるので、僕らがもっと引っ張っていけるように頑張りたいです」

本城
 「緊張とかは特にはしてませんでした。マイナスな考えを持ってしまっていつものプレーができませんでした。(4年生)頼れる存在で、のびのびやらせてもらってるんですけど、自分が4年生になった時にそういう風に引っ張れる存在になれたらと思います。(王座)明治自体もほんと30年ぶりっていう話で未知のステージなので、早稲田に勝てれば日本一なので早稲田に勝ちたいと思います(意気込み)夏関はベスト4.王座は優勝しかないです」