フルセットの激闘を制し2勝目/秋季関東大学1部リーグ

2016.09.11
フルセットの激闘を制し2勝目/秋季関東大学1部リーグ
 頼れる主将がチームを勝利に導いた。3戦目は、今季から1部リーグに復帰した国士大。1セット目、序盤に逆転を許すとリードを許したままこのセットを落とす。続く2セット目をジュースにもつれ込み奪うも、3セット目を奪われ追い詰められる。何としても取りたい4セット目、温存していた濱中俊生主将(商4=弥栄)ら3人を投入。すると攻撃にリズムが生まれ4セット目、5セット目を危なげなく連取し、フルセットの激闘を制して2勝目を挙げた。

 リードを奪い返すことが出来なかった。「調子の良い選手を起用しようと思った」(濱中)と先週とは大きくメンバーを変えて臨んだ1セット目、矢澤宗之(政経2=創造学園)がサービスエースを奪い幸先の良いスタートを切る。しかし、サービスエースなど3連続得点を献上し開始早々に逆転を許してしまう。川村悠希(政経3=雄物川)が2段トスのスパイクを決めるなど食い下がるが「声は出ているけどプレーが伴っていない」(小林凌・政経4=桐生市商)と中々差を縮められない。最後は相手のサイド攻撃が決まりこのセットを落とした。
 粘りのバレーを見せた。2セット目は相手のジャンプサーブが決まるなど序盤で4-9と大きくリードされる。しかし、中盤に矢澤がワンタッチで得点するとそこから5連続得点で20-20の同点に追い付いた。そこからは、両チーム一進一退の攻防を見せる。勝俣輝一(営3=荏田)が浮き球を押し込み、主導権を握る。最後は相手の連続ミスを誘い、31-29で長丁場のこのセットを奪い取った。良い流れで迎えた3セット目。取って勝利を呼び込みたい明大だったが、相手のセンターからの攻撃に対処しきれずセットを落とし、逆に後が無くなる。苦境に立たされた明大は、4セット目に濱中、安井康平(政経4=倉敷商)、加藤寛樹(政経3=創造学園)と主力を投入し、状況を打開しようと試みる。「相手の選手の目とかを見ていけるなと感じた」(濱中)と、濱中が緩急を織り交ぜた攻撃で、チームのリズムを生み出した。濱中がワンタッチを取り先制すると、8-6の場面では安井の速攻も決まった。交代で入った選手が多彩な攻撃を見せ相手を手玉に取り、セットカウント2-2のタイに持ち込んだ。4セット目と同じメンバーで臨んだ5セット目。濱中のジャンプサーブが決まるなど勢いは止まらず、最後は加藤がストレートを打ち抜き試合を決めた。
 
 試合の後半には、良い雰囲気を作り出すことができた。しかし、今日の試合もサーブレシーブに課題を残し、昇格してきたばかりの国士大に苦戦を強いられた。「自分たちの調子がまだ全然上がっていない」(小川智大・政経2=川崎橘)とまだチームは本調子ではない。チームの調子を上げ、前半戦残り3試合の勝ち星を拾っていき、良い形で後半戦に突入したい。

[前田拓磨]

選手のコメント
濱中
「先週の試合結果を踏まえて調整してきたが、あまりうまくいかず。今までのピークまで戻らなかった。今、実力の差はそこまでないので調子の良い悪いで調子の良い選手を起用しようと思った。自分も加藤もあんまり調子が上がらなくて、昨日の最後の練習までは最初のメンバーでやっていた。調子のよかった川村と勝俣をAチームにしていた。今日はそんなに良くなかったのかもしれないし、逆に自分と加藤が先週よりは調子を取り戻してよかったのかなと思います。先週よりかはましというだけでまだまだ。出だしにいかれるパターンが多かったし、サーブキャッチが安定していなくて向こうの勢いに持って行かれた。こっちも(勢いが)ないわけではなかったが、今日は流れが向こうにあった。(4セット目から)入った感じ、相手の選手の目とかを見ていけるなと感じた。それがチームにも伝わって雰囲気を作っていけた。明日の専修大も向こうの高さに負けず拾って拾って今日みたいな雰囲気を作っていければ。こっちがミスを出さないようにしていきたい」

小林
「あっち(国士大) はのびのびプレーしていて、こっち(明大)はめちゃ前半固かったので、その辺とサーブが断然違った。雰囲気は悪くはなかったが、声は出ているけどプレーが伴っていない感じが前半は多かった。後半は雰囲気もすごく良くてメンバーが代わったりだとか、色々して結構のびのびプレーできた。真逆の展開になった。(相手のサイドアタッカーの印象)センターとレフトの間のパイプ攻撃。あれが初体験でキツかった。あれが処理出来なくて、レシーバーを外に行かせて僕がクロス側を閉める感じが良かったかなと終わった後で思った。(専大について)専修はやっぱりオポジットでデカイ選手がいるので、その辺ブロックちゃんと付くこと。センター陣は大丈夫だと思うので、ちゃんと上から打つなり、色んな攻撃をやっていきたい。あと雰囲気。前半固くなってしまうので、声かけというより、もっと自分がどんどん引っ張っていく。プレーで引っ張っていく。声を出すのは当たり前なので、その辺をやっていきたいと思う」

政井拓歩(営4=市立尼崎)
「雰囲気は先週よりは良かったのではないか。僕が練習中、Aチームにあんまり入っていないので、どちらかといえば勝俣、川村の方がトスは合うが、4セット目にはなんかアクションが必要かなと、勝つのには大事かなと思って、やっぱり濱中にしろ、加藤にしろ、勝ち方というのは分かっていると思うので、変わったという感じ。(スパイカーの調子)良かった。全然決めていたし、最後の決める時に川村がブロックに当たらないというだけであって悪くはなかったと思う。雰囲気も良かった。ちょっとミスに対してのやつが、Aチームになる濱中、加藤に比べるとちょっとまだ甘かったのかなと思って、それでミスが多かったのかなという感じがする。(明日の専大について)専修もポテンシャルが高いチームなので、むこうのチームの雰囲気に合わさず明治の賑やかな、今日の5セット目みたいな感じで雰囲気作っていけば、ストレートでも勝てると思うので、頑張りたい。(これからの展望)明治のバレーと言われるレシーブでつなぐバレーをしたいのもそうだが、やっぱりせっかく夏の間にサイドアウト意識してやっているのに、ちょっと連続得点取られまくっているので、もう一度サイドアウトというか、原点に戻ってプレーしていければ後半戦も勝てると思う」

安井
「(4セット目からだったが)普通にやれば大丈夫だと思った。自分の他にも濱中と加藤で出たので、三人もいればなんとか引っ張れるなと思った。政井もしっかり引っ張ってくれていたので最後4年生とコートに入っていた人が一人一人引っ張っていけた。(3セット目までは)自分たちで勝手にいっぱい、いっぱいになっていただけだと思うので、OBにも言われたがもっとがむしゃらにやることを意識した方が良いと思う。一人一人調子が悪いとかがあったので、今週は調子の良い人を使っていった。(胸でレシーブをしたが)死んだと思った、生きていてよかった。気が付いたら点が入っていた。そこの部分の記憶が飛んでいる。(明日の専修大学戦は)がむしゃらにやるのとサーブカットを意識してやっていきたい」

頼金大夢(法3=東福岡)
「(全体の雰囲気)先週の開幕試合が結構悪くて、ゲーム内容もぐちゃぐちゃして、チーム状況としても最悪だった。けれど今回は一人一人がどうにかしようっていう気持ちが前面に出ていてよかったと思う。正直、皆思っていると思うけどどことやっても、勝つか負けるかわからないっていうそういうレベルだと思う。今回は結果として勝てたけど、負ける覚悟ももちろんしていたので、自分としては苦戦してどうにか勝ったとはあんまり思っていない。(4、5セット目について)スタートに、ライトに勝俣とレフトに川村を入れていた。先週の試合でうまく流れをつかめなかったので、今回はメンバーを変えてやってみようということになった。それで、途中から入った濱さん(濱中)とか加藤も、なんとかしなきゃいけないっていう自覚というか意識が出てきて、結果に上手くつながっていってくれたと思う。いい方向に行ってくれてよかった。(次の専大戦に向けて)専修も春入替戦をしているが、波に乗れば勢いもあるし、今の明治だと止められなくなってしまうと思うので、気を抜かず、接戦覚悟で向かってって、勝ち切りたいと思う」

小川
「今週の練習でもスタメンの人達の調子が悪かったので、その中で控えの選手が出て1セット目2セット目頑張ってくれたが、雰囲気という部分では控えの選手にすごく助けられた部分があって良かったが、プレー自体がそんなに。みんなバタバタしていたので要所、要所自分が貢献しなければと思っていて3セット目辺りから拾いはじめて、それでチームにいった感じなので、雰囲気の部分ではかなり良かったと思う。(国士大の印象)サイドが飛ばしてくる感じで怖くはなかったが、相手も2部から上がってきて思いっきりやってくるだろうと思っていたし、相手の雰囲気もすごく良かったので、最初飲まれていたが、4年生を中心に雰囲気良くできたので、最後まで雰囲気良く勝てたと思う。(明日の専大戦について)自分たちの調子がまだ全然上がっていないので、明日も前半戦1試合負けたが、全勝が目標だったので他の全部勝つつもりで明日は最初から全力で集中して頑張っていきたい」