小日向200平は3位 100m自由形はワンツーフィニッシュ/日本学生選手権

2016.09.05
 再び王者の座を勝ち取った。初日、2日目と男子総合1位のまま迎えたインカレ最終日。失格さえしなければ自力優勝という最終種目・800mフリーリレーで見事62年ぶりの1位に輝き、男子総合優勝を決めた。昨年に続く4度目の優勝で、創部史上初めてとなる2連覇を達成した。
 個人種目では100m自由形で丸山徹(営3=春日部共栄)が初優勝。松元克央(政経2=千葉商科大付)も2位に続いた。1500m自由形では仲家槙吾(政経2=八王子)が去年から順位を一つ上げ2位。200m平泳ぎの小日向一輝(商4=千葉商科大付)は個人4連覇を逃したが、3位で2種目目の表彰台に上った。

小日向 連覇更新ならず
 勝負の世界は甘くなかった。100m平泳ぎで3連覇、200m平泳ぎでは4連覇が懸かる小日向だったが、ともに3位に終わった。大会初日の100m、予選では思うように泳ぎをまとめ切ることができず、全体7位通過で挑んだ決勝。この夏強化してきた前半のスピード力を生かし、50mを渡辺(早大)に次ぐ2位で折り返す。ここからいつものような追い上げを見せるかと思われたが、そこまで2位争いを繰り広げていた渡邊(法大)にラスト15mから競り負け、わずか100分の1秒差で3位に終わった。1分0秒45でベストタイ記録と、タイムとしては悪くなかったものの「3連覇を狙ってきた以上、勝たなくてはいけないレースだった」とあくまで勝敗を重視。最終日で4連覇達成に期待が懸かる200m平泳ぎでの挽回を目指した。
 個人最終レースの200mでは、予選から後輩の後藤滉平(政経3=筑陽学園)がベストタイムを更新し1位通過、その刺激を受けた小日向も2位通過と、明治勢がトップを独占した形で決勝へ。「渡辺選手にどれだけついていけるかということだけをずっと考えていた」。リオで2分7秒22の五輪新記録をマークした渡辺と浮き上がりから終始譲り合わないレースで、勝負は後半に持ち越される。残り50mの時点で渡邊と同着3位。100mの悔しさを晴らしたい小日向だったがここでもラスト粘り切れず、3位でフィニッシュ。2年間死守してきた2冠の座も渡辺に奪われた。
 「3年間うまくいったから4年目もうまくいくわけではないんだなと実感した」。4年生、最後のインカレを満足いく結果で終えることはできなかったが、メドレーリレーにも出場した小日向は一人で48点を獲得し、男子総合2連覇に大きく貢献した。

100m自由形 圧巻のワンツーフィニッシュ
 手に汗握るレース展開を制した。丸山・松元と予選2位、3位で迎えた男子100m自由形決勝。フリーリレーで2冠を果たした2人が個人でも優勝・準優勝を飾った。
50mを8位で折り返した丸山は、170㎝の小柄な体からは想像もつかない爆発的なスピードで先行する選手たちを追い抜き、49秒81のトップでゴール。49秒8台が4人出たほどの接戦を制し「狙っていた」という初めての個人での優勝を果たした。
 同種目の2位には松元が輝いた。予選で自己ベストを更新し「決勝はさらに0.1秒でも上げたい」と話していた松元は、自己最速49秒84というタイムをたたき出し有言実行。隣の4コースで泳いだ難波(中京大)と同着の2位で、200m自由形に続く二つ目の銀メダルを獲得した。

[横手ゆめ・日野空斗]

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