ルーキー竹本が気迫の粘り勝ち 青学大に快勝/関東大学女子2部リーグ

2016.09.04
 リーグ第3戦。昨年敗北した青学大に5-2で勝利を挙げ、見事1年越しのリベンジを果たした。ダブルスは佐野真代(文4=津田学園)・森美咲(法4=富士見ヶ丘)組、斉藤佳帆(文2=拓大紅陵)・宮田みほ(文1=名経大附高蔵)組が安定した試合運びで圧巻の強さを見せつけた。シングルスは立て続けに試合を2つ落とし一時は苦しい状況に陥るも、エース佐野のストレート勝ちを皮切りに後続が奮闘。土壇場での勝負強さが光った。

 意地と根性で勝利の女神を振り向かせた。シングルス5に登場したのはルーキーの竹本琴乃(国際1=高松北)。序盤はテンポのいい攻撃を仕掛ける相手に苦戦し、自分のテニスができずにいた。相手のペースで繰り広げられるラリーに付き合い、第1セットを2-6で落とす。続く第2セットは、ミスの増えた相手に対し落ち着いてポイントを重ねることに成功。第2セットを奪い取り、勝負の行方は第3セットに託された。既に試合開始から2時間半以上が経過。相手に疲労感が見え始める中、竹本のタフさが光った。「試合がコールドになる日没時刻の18時まででも、勝つまでは何時間でも試合をやってやろうって気持ちだった」。第3セットも両者譲らぬ拮抗(きっこう)した展開。タイブレークにもつれ込んだが、そこからがルーキーの真骨頂。試合開始直後と変わらぬ運動量で圧倒し、攻めの姿勢で一気にポイントを量産した。大きく差を付けて7-2で試合終了。4時間にもわたる激戦に終止符を打った。

 連日の試合で下級生の活躍が目を引く。「1年生も崩れずに戦ってくれて本当に頼もしい」(佐野)。粘り強さとチーム力が武器の今年の明大。佐野と森が先頭に立ち、全員が同じ方に向かって突き進む彼女たちは強い。順調に勝ち進める男子の活躍も女子の背中を押す。リーグ戦も残すは2戦。いよいよ折り返し地点に立った。2部優勝はあくまでもゴールではなく通過点。確実に勝ちを重ね、1部昇格への歩みを進めていく。

[谷山美海]

試合後のコメント
佐野

 「ダブルスはまず出だしから自分たちから仕掛けてポイントを取りに行けました。守ってではなくて自分たちからしっかり攻めて行けたっていうのが勝因だと思います。簡単なミスが続いて落としてしまってたので、自分たちからポイントを取りに行こうといって、気持ちを落とさず続けられたのが良かったかなと思います。青学にはどうしても去年負けてるって意識があったので絶対私たちが1本取ろうと思ってました。出だしが良くてよかったです。昨年に比べると層も厚くなりましたし、チームの雰囲気は良いと思います。しっかりまとまってますし、全員が試合を応援して出てる選手に勝ってほしいと思ってるし、そういう姿勢が見えているので。私も1部のステージで戦うってことを目標にやってきました。入れ替え戦で負けてその夢はかなわなかったんですけど、その分しっかり後輩に1部のステージで戦ってほしいです。今の力なら勝てるし、王座も狙えるので絶対昇格したいですね。1年生も崩れずに戦ってくれて本当に頼もしいです。単複でこれからも必ず2勝して、チームの勝ちに貢献したいです」

斉藤
 「ダブルスもシングルスも最初に2-0にするのが課題で、前回の駒沢戦もそれで勢いづいて勝てたので、今日も絶対にそうしようという気持ちでペアのみほと臨みました。積極的に前の人が動いて決めるポイントだったり、粘るところをしっかり粘ることができたので、今日のダブルスはこの3戦の中では一番いい試合ができたと思います。青学は去年私たちに勝っていますし強いので、意地を見せにきているのを感じました。シングルス前にアップしている時は、明治が負けている試合もあって冷や冷やしていました。隣のコートで1年生の琴乃がすごいきつい試合をものにして隣で勝ってくれたので、私自身もきつい場面でしたけど一気に『よしっ』って。明治の流れはみんなで作っていくんだなって改めて感じました。最初に隣の真代さんが6-0、6-0で勝ってくれて、それに私も引っ張られていました。次の立教もチーム力があります。まずはダブルス2-0を付けられるようにして、アウェーですけど今日みたいに明治の流れを作っていけるようにしたいです。明治は他のどこの学校よりもチーム力が一番だと思いますし、応援に来てくださる方の数も違うので、そういう人たちへの感謝の気持ちも込めて次の試合もしっかり勝ち切れるようにしたいです。(昨日は男子が26年ぶりに慶大を破りました)男子が慶應に勝ったっていうことは女子の原動力にもつながりますし、明治は男子と女子が一緒に頑張っていくっていうのができているからこそ、今回のいい成績につながっていると思います。これで安心せず、また気を引き締めていきたいです」

竹本
 「4時間も試合をしていたのは知りませんでした。相手は強かったけど、絶対に勝とうっていう気持ちは最後まで持ち続けていました。第1セットを2-6で落として、第2戦も苦しい場面はいっぱいありました。でも応援してくれるみんな、ベンチコーチをしてくださった監督、そしてボーラーとしてコートに入ってくださった美咲さんの存在が力になって勝ちにつながったと思います。試合がコールドになる日没時刻の18時まででも、勝つまでは何時間でも試合をやってやろうって気持ちでした。気持ちが切れることはなかったです。ラリーも辛抱強く続けようって決めていましたが、疲れで脚が追いつかなくなって何個か諦めてしまったボールもありました。体力的に限界もきていましたが『疲れた』って思ったら体が動かなくなると思ったので、気持ちだけは強気でいました。不思議と負けることは考えませんでした。タイブレークに入ったときも『自分から攻めていこう』って思いましたし、一気に点を取りたいと思っていました。最後の方は『しんどい』ってベンチで言っちゃいそうになったぐらいしんどくて。それでも弱音は吐かないようになんとかやっていました。団体戦っていう、自分一人の問題じゃない試合だから頑張れたっていうのも大きいです。『勝つしかない』っていう気持ちにさせられたので。これからのリーグ戦も気持ちを一つに、気を引き締めて頑張っていきます」