
夏関が開幕 一足先に男子4人が2回戦進出/関東学生選手権1日目
危なげなく勝利を収めた。今大会の本戦初出場の池添。緊張の面持ちでコートに入るも、序盤からキープで好調な出だしを見せた。角度のついた球で相手を走らせ、逆サイドにすかさず決める。攻めの姿勢で一気に流れを引き寄せた。降雨後のクレーコート特有のイレギュラーする球にも落ち着いて反応。「普段はあまり打たないドロップショットも上手く決まった」と相手を翻弄(ほんろう)すると1―2から続けざまに5ゲームを連取と圧倒。6―2で試合を折り返す。その後も一度も相手に主導権を渡さないまま第2セットを6―1とし、見事白星をつかんだ。初めての舞台での大きな1勝。挑戦者として明日からの試合にも一層精を出す。
不利な条件をも味方に付けた勝利だった。シングルスに出場したのは諱五貴(営4=松商学園)。試合会場のコートは粘土と真砂でできたクレーコート。球速が遅くなるにも関わらず、バウンドが高くなりやすく、フットワークが要求されるため苦手とする選手も多い。しかし「コートが自分に合っていた」とこの悪条件を味方に付け、1セット目から相手を深いボールで左右にかき回し、返球が高く浮いたところをボレーで決め、6―1で危なげなく先取。続く2セット目では相手も修正し、ラリーが長く続いたが、集中力を切らさずポイントを積み重ね6―1で連取。試合を決めた。リーグ戦が終わってからこの日まで間はわずかに3日。それでも「疲れはない」と諱。昨年の2回戦敗退の悔しさを晴らすべく、貪欲に勝利を積み重ねる。
初日は出場した4年生は全員勝ち上がったが下級生3人が敗退。苦しい船出となった。明日からは女子シングルスと男子ダブルスも開幕する。最上級生だけでなく、これからの硬式庭球部を引っ張る存在となる下級生の奮起にも期待がかかる。
[谷山美海・佐々木渉]
試合後のコメント
切詰魁主将(政経4=高松北)
「相手がうまいってことは分かっていたんですけど、ずっとハードコートでやっていたので、急にクレーコートになって合わなくなって。動き自体はうまいことできたんですけど、打っていつもだったら決まっている部分が決まらなくて、そこで足が止まって、一本多く打たされてミスしたり苦戦していました。(タイブレークを2回制した)とりあえず最後まで粘れば負けないなっていうのは自分の中で分かっていました。いけるときは攻めて、ピンチになったらとりあえずしっかり返して、そうすれば相手がミスしてくれるので。コートは慣れてくれば大丈夫です。フットワークが持ち味なので、いつも以上に取れるし、コート的には悪くないです。(当然今年の目標は)優勝です」
諱
「調子は良かったです。相手はやったことなかったんですけど想像以上にコートが自分に合ってたし、やりやすかったです。正直リーグが終わってからあまり練習してなかったので不安だったんですけど、リラックスして出来ました。王座も決めてモチベーションも上がっているので、いい感じです。リーグの疲れはないですね。この会場のコートはイレギュラーが多いんですけど不利な中でもしっかり対応出来るようにします。ダブルスは1年生と出るので、シングルス以上にダブルスは先輩として引っ張れるように頑張ります。(意気込み)単複優勝で気持ちよく王座に行くことです」
池添
「前に出ることを意識したら角度をつけることで相手を走らせることもできて、出だしはキープでいけました。普段は打たないドロップショットも今日は上手く決まって攻撃の幅も広がったと思います。相手は片手バックでフォアも強打できる選手でした。僕が相手のバックに打って前に出てるときは相手のミスも多かったので、それも狙いました。(コートの調子も良くない中での試合でしたが)昨日別のクレーコートで練習させてもらって『これ以上にイレギュラーするだろうな』とか事前に考えられたので、あまり気にせずにプレーできました。(王座進出も決まりチームの勢いもありますが)今の4年生が強いおかげでその分僕たち下級生はのびのびやらせていただいてて、この後の王座も出られるなら一本決められる選手になりたいと思ってます。(これからの試合の意気込み)やるからには全部勝ちたいと思います。初めての関東学生なのでチャレンジャーの気持ちで臨みます」
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