
明大史上初の男子総合連覇なるか インカレ展望/日本学生選手権
大学タイトル全制覇へ。主将・市川昂也(法4=八王子)率いる今季の明大は、1月・4月に行われた東京六大学対抗戦、6月の法明立定期戦を制し、残すタイトルはインカレのみとなった。昨年に劣らない圧倒的な戦力で、高い総合力と層の厚さを誇るが、油断は禁物だ。昨年は2位以下に100点以上差をつけての優勝が見込まれていながら、初日の400mリレーでまさかの失格。個人種目の倍得点を稼ぐことができるリレーで0点と大きく出遅れ、結果2位の中京大とはわずか11点差での優勝だった。まずは全てのリレー種目で決勝に進出し、天皇杯獲得へ大きく近づきたい。
悔しさをバネに。リオ五輪出場をかけた4月の日本選手権。代表有力候補として期待されていた小日向一輝(商4=千葉商科大付)だが、100m平泳ぎは準決勝敗退、得意の200m平泳ぎでも4位と五輪切符を逃した。「オリンピックに落ちてから気持ちの切り替えが大変だった」とこの5カ月間を振り返る。ライバルの渡辺一平(早大)は、リオで五輪新記録をたたき出し決勝進出を果たす好調ぶり。100mで3連覇、200mでは4連覇がかかる小日向の、タイム以上に勝ちにこだわる泳ぎに注目だ。
同じく実力者の平井健太(商4=千葉商科大付)は100m・200mバタフライに出場する。1年次には200mで、2年次には大会新記録で100mを制し日本代表にも選ばれた平井だが、その後はスランプに陥り、不調続きの苦しい日々を過ごしてきた。それでも「自分が本当にやりきったなと思えるように、思い切ったレースをしたい」(平井)と学生最後の大舞台で4年の意地を見せる。
チーム力が試される。小日向や平井の他、バタフライの矢島優也(商2=春日部共栄)、背泳ぎの磯野洋樹(法3=春日部共栄)を筆頭に全種目においてスキがない明大。しかし、瀬戸大也や坂井聖人ら五輪メダリストを擁する早大や、部員数では及ばない中京大・日大に対抗するには取りこぼしのない確実な加点が必要だ。特に充実した選手層を誇る自由形には、スプリント力が持ち味の丸山徹(営3=春日部共栄)や5月のジャパンオープンで初決勝ながら4位と健闘した川﨑駿(商3=市立船橋)、日本選手権7位の松元克央(政経2=千葉商科大付)といった実績のある選手たちがエントリー。また「必ず日本のトップになる」と金子洋明コーチが太鼓判を押す、大型ルーキー吉田冬優(政経1=淑徳巣鴨)の活躍にも期待が懸かる。「1人でも多く得点を取って、部員全員がチームのためにという気持ちでやっている」(市川昂)。個々の力を結束し、昨年の354点を大きく上回る500点獲得を目指す。
歓喜の瞬間をもう一度。女子選手やマネージャー、サポートに回る部員たちも連覇達成への思いは同じだ。王者として臨む今回のインカレだが、気持ちは一挑戦者。昨年を超える「優勝校」へ、明大水泳部総勢51人の戦いが始まる。
[横手ゆめ]
◎応援に行こう!
◆9・2~4 第92回日本学生選手権
≫会場アクセス・東京辰巳国際水泳場――東京メトロ有楽町線「辰巳駅」より徒歩10分
東京メトロ有楽町線・JR京葉線・りんかい線「新木場駅」より徒歩12分
◎大会情報はこちら⇒第92回日本学生選手権HP
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