ルーキー特集(2)神鳥剛・立石勇太

2016.08.31
 期待の新人が躍進を支える。7月の東京都ジュニア体重別選手権では全選手が勝利するなど、その確かな実力を見せた1年生。今週末には東京学生体重別選手権が控え、いよいよ秋季の戦いが始まる。今特集では、未来を担うルーキー9人を紹介していく。

 第2回は、ともに90㎏級の神鳥剛(政経1=愛知県私立大成)と立石勇太(営1=延岡学園)の紹介です!

神鳥剛
 積極果敢な柔道で試合を支配する。1年生ながら東京学生優勝大会、全日本学生優勝大会の両団体戦に出場し、全3試合で一本勝ちを収め、結果を出した。さらに、その高い能力をいかんなく発揮したのは東京都ジュニア体重別選手権。第1シードで登場すると、一度も相手にリードを許さない貫禄の王道優勝を果たした。高校時代の恩師である石田輝也氏(平3営卒)の教えである「攻撃は最大の防御」を実行し、前に出る柔道で主導権を持ったまま離さないのが神鳥の柔道スタイルだ。
 黄金ルーキーは世界を見据える。目標とする選手に同階級のリオデジャネイロ五輪金メダリストであるベイカー(東海大)を挙げた。もちろん、そこまでは立ち止まれない。目下の目標である全日本ジュニア体重別選手権も「優勝しか考えていない」(神鳥)と同世代のライバルには負けるわけにはいかない。求められる結果は大きくなるが「国際大会に出るためにも目の前の試合に勝っていくしかない」(神鳥)と焦りはない。大学4年間を「東京五輪へ向けての4年間」と位置付ける神鳥。神鳥の伝説はまだ始まったばかりだ。

◆神鳥剛 かんどりごう 政経1 愛知県私立大成高出 174㎝・93㎏
 昨年の90kg級インターハイ王者。出身道場のОBである六郷雄平氏(平26政経卒・現了徳寺学園職員)に憧れ、明大に進学。試合前は鶏肉を食べないなど食事にも気を遣う。趣味は靴集め。座右の銘は「こだわりと意地を持って」。

立石勇太 
 ほろ苦のデビュー戦から奮起した。6月の東京都ジュニア体重別選手権では全日本ジュニア体重別選手権の出場権が得られるベスト4以上が期待されたが、準々決勝で一本負けを喫した。「あと一回を超えられる練習が積めていなかったので、頑張っていかないといけない」(立石)と悔しい敗戦がさらなる成長を促した。
 高校時代は多くの刺激を受けた。出身は兵庫県の立石だが、高校は宮崎の延岡学園に進学。いきなり寮生活になった上に、厳しい規則があったため、生活習慣から成長できた。中学時代は県大会も出られないほどの選手だったが、高校では全国大会まで進めるようになったことがその証だ。「厳しい3年間だったが、自分のためになった3年間だった」と語る高校生活が今の立石の下地となっている。
 同階級にはインターハイ王者の神鳥がいる。神鳥には全国高校選手権、インターハイ、全日本ジュニア体重別選手権と幾度となく苦杯をなめた。チームメイトとなったが、もちろん負けてはいられない。目標は団体戦でレギュラーに入り日本一になること。好敵手とともに日々成長を続け、レギュラー争いを勝ち抜く。

◆立石勇太 たていしゆうた 営1 延岡学園高出 178㎝・97㎏
 高校時代はインターハイベスト16。アテネ五輪の野村忠宏氏の金メダルを見て柔道を始めた。得意技は大外刈。趣味はヒップホップ鑑賞。好きな食べ物はイチゴのショートケーキ。座右の銘は「一事が万事」。 

[加藤真人]

次回は100㎏超級の並木泰雅(政経1=愛知県私立大成)と73㎏級の西園航太(法1=長崎日大)の二人を特集します。更新は9月1日(水)の夜、お楽しみに!