
2年ぶり団体インカレ優勝! グランドスラムに王手/全日本大学総合選手権・団体の部
[愛知工大戦]
最後は町が決めた。準決勝の愛知工大戦、4番手を任された町には、2―1で回ってきた。対戦相手の吉田とは主将同士であり、中学と高校の同級生。一番のライバルであり「すごく燃えていた」と町。レシーブをしっかりストップし、相手の攻撃を阻止。自分のペースに持ち込み、ストレート勝ちを遂げた。勝った瞬間、両手でガッツポーズをし、笑顔を浮かべた。この試合を振り返って町は「完璧な試合だったと思います」と語った。主将としての頼もしさ、勝負強さを見せた。
森薗・渡辺裕介(商2=明徳義塾)組のダブルスは不調だった。1番手の丹羽孝希(政経4=青森山田)が安定したプレーでストレート勝ちを決めると、続く森薗も粘り強い卓球で勝利を収めた。この流れに続きたいところだったが、吉田・吉村組にストレート負け。普段練習していないボールの使用による戸惑いがプレーに影響した。サーブのコントロールが上手くいかず、レシーブで先手を取られてしまった。準々決勝から負けが続いており、不安要素が残ったまま決勝へ進むこととなった。
[専大戦]
度胸と勝負強さを見せつけた。これまで2―2と互角の勝負を展開し、次の試合で優勝が決まるという場面で登場したのは酒井。「結構やりづらい相手だと思っていた」という高校時代から何度も対戦した強敵・三部(専大)との対戦。試合開始から積極的に得意の両ハンドで強いボールを打ち込むスタイルで1ゲーム目を先取する。2ゲーム目には審判にサービスの反則を取られたものの「むしろ相手のほうが気にしていて、そこから相手の調子が悪くなった」と微動だにしない強心臓ぶりで、11―9の競り合いでこのゲームを取ると、3ゲーム目は特殊なバックサービスもさえ渡り、11―7でこのゲームを取り、ストレート勝ちで優勝を決めた。今大会ここまで予選リーグ1試合のみの出場だった酒井。髙山幸信監督は「あんなに思い切ったプレーができるのは他にはいない」とそのメンタルの強さに脱帽した。試合後には殊勲賞を獲得したが「特に何も思っていない」とあくまでチームの勝利を優先していた。
壮絶な戦いだった。1試合目はリオデジャネイロ五輪代表の丹羽。2ゲームを取られるも最終ゲームに4連続ポイントをあげ勝利した。続く森薗は2ゲームを先取するも「小さい頃から競り合っている」(森薗)というライバルの田添に9―5からよもやの敗戦を喫する。続くダブルスは今大会不調だったものの3―1で勝利。優勝に王手が懸かるも、続く今大会好調の町が1―3で敗北を喫する。最後に試合の行方を託された酒井がストレート勝ちで勝負を決めた。4時間に迫る死闘を制し、栄冠に返り咲いた。
団体インカレで2年ぶり16回目の優勝を果たしたことにより、グランドスラムに王手をかけた。丹羽、町、有延大夢(商4=野田学園)など、タレントぞろいの黄金世代のラストイヤーである今年の明大。悲願を達成する大チャンスであることは間違いない。「秋も絶対勝ってグランドスラム達成する」と髙山監督。最大の目標に向けて手を休めることはない。
[相澤日向・佐々木渉]
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