3試合勝ち抜き4強進出 頂点まであと二つ/全日本大学総合選手権・団体の部

2016.07.09
 頂が見えてきた。大会2日目は決勝トーナメント3試合が行われ、1回戦の福岡大を3―1で、2回戦の朝日大をストレート、準々決勝の駒大を3―1で下した。朝日大戦、駒大戦ではリオデジャネイロ五輪代表の丹羽孝希(政経4=青森山田)が出場。いずれも勝利し、チームに流れを引き寄せた。

 福岡大戦はまさかの出だしとなった。1番手は有延大夢(商4=野田学園)。1ゲーム目は3―9と追い込まれながら8連続ポイントでゲームを取ったが、その後は本来のサービスには程遠い精度で苦戦を強いられた。結局サービスを修正できず受け身のプレーが続いた。粘り強いプレーが持ち味の有延らしさがなく、3ゲーム連続で落とし敗戦。「ミスの少ないように思い切ってやっていけるような落ち着きをつくっておきたい」と、次戦以降の反省を口にした。
 流れを引き戻したのは2番手の町飛鳥(商4=青森山田)。ラリー中心のプレースタイルで丁寧に左右へと打ち分け、相手のミスを誘いストレートで勝利を収めた。後続も森薗政崇(政経3=青森山田)が単複起用に応えともに勝ち星を獲得。3―1で勝利した。

 朝日大戦では盤石な試合運びを展開した。1番手で勝利し迎えた2番手は五輪代表の丹羽。レシーブミスなどが時折見られたものの、要所では力強いフォアで相手を圧倒しストレート勝ちを決めた。続くダブルスも森薗・渡辺裕介(商2=明徳義塾)組が1ゲームも落とすことなく試合を締めくくった。

 疲れの色を隠せなかった。駒大戦で森薗・渡辺組のダブルスはフルゲームの末に敗北した。後ろに下がって打っていたことで「甘いボールに踏み込めなかった」と森薗。ボールに力を加えられず、カウンターで返され失点が続いた。特に森薗はここまで4試合に単複で出場。「疲れもあって細かい技術の精度が落ちた」と、最後は森薗のレシーブミスで試合が決まるなど、集中力が勝負を分けた。
 それでも続くシングルスを3―0で勝利した森薗。「今日の負けをしっかり反省して、明日は思い切ってやりたい」と力を込めた。

 いよいよ正念場を迎える。最終日に行われるのは準決勝、決勝。ベスト4には明大、愛知工大、専大、筑波大が名を連ねた。ここまで快勝を重ねてきたが、準決勝では昨年の優勝校である愛知工大との対戦。昨年の主力であった吉村(名古屋ダイハツ)は抜けたものの、吉田をはじめする実力者は健在だ。厳しい戦いが予想されるが「優勝に対しての気持ちが全員強い」(髙山幸信監督)とチームの心は一つ。昨年の明大を超える時が来た。

[木村亮・田中愛]