
佐藤の決勝点で国士大に2-0で勝利 3位で終える/関東大学トーナメント
期待のルーキーが苦しい試合展開を打破した。後半アディショナルタイム1分、土居柊太(政経3=浜松開誠館)が出した股抜きパスにペナルティーエリア内で佐藤が反応。ワンタッチでディフェンダーをかわし、空いたシュートコースに左足一閃。ゴール左に突き刺した。「貪欲にゴールを狙っていたのでしっかりゴールにつながった」(佐藤)と最後まで諦めずにゴールを狙い続けた姿勢が決勝点を生み出した。前期リーグ戦では途中出場止まりだった佐藤。しかし、3回戦の日体大戦では初のスタメン入り、今試合ではフル出場を果たし、着実に出場時間を延ばしている。「将来がすごく楽しみな逸材が出てきたなって手応えを感じました」と栗田大輔監督。期待に対し今季3得点目となる決勝ゴールで応えてみせた。
3試合ぶりに失点をゼロで抑えた。2回戦の青学大戦では2失点、3回戦の日体大戦では4失点、準決勝の早大戦では後半アディショナルタイムに勝ち越し弾を決められるなど、ディフェンス面で課題が残っていた明大。しかし、今試合は一貫して集中力を保ち、相手にリードを許さず。本来DFではない柴戸海(政経3=市立船橋)と巽豪(法4=國學院久我山)が体を張った守備で相手の攻撃の芽を摘んでいた。「日体大戦のときもCBで出場したので、そのときの反省を生かして、安定して守れました」(柴戸)。ディフェンスの要である小出悠太(政経4=市立船橋)と鳥海晃司(商3=ジェフユナイテッド千葉U18)が欠場する中、無失点勝利を成し遂げた。
いざ、2年連続の総理大臣杯へ。前期首位ターンで絶好調で迎えた今大会であったが、連戦とDF陣のケガに苦しめられ、3位で終わった。しかし「昨日負けて今日どういういう試合をやるのかってことがすごく求められる中で、メンバーを代えながらでも良いサッカーができたというのは夏の本大会につながると思います」(栗田監督)。多くの選手を起用したアミノバイタルカップを勝利で終え、総理大臣杯への手ごたえをつかむことはできた。総理大臣杯は夏のインカレとも呼ばれる重要な大会で、昨季は惜しくも関西学大に敗れ準優勝に終わった。今年は、その関西学大は出場しないが「相手というかやるべきサッカーを徹底すれば日本一になれると思っています」(服部一輝主将・法4=札幌大谷)ときっぱり。今年こそは創部初優勝をつかんでみせる。
[古賀章太郎]
試合後のコメント
栗田監督
「昨日、早稲田に負けて今日の試合はすごく大事になると思ったので、最後良いゲームで勝つことができ、良いアミノの締め方ができたと思います。攻撃の形として多くの形ができていることと、狙いとしている攻撃ができている時はチャンスになっていることが、確認できたので、そこの精度を追求していけば、より得点は増えるのかなと手応えは感じました。連戦が続く大会なので、DFラインのケガもあってメンバーの固定ができず、いつもは出ていないメンバーが埋め合わせをやったり、新しいチャレンジというか色んな形を強いられてしまいました。しかし、それで確認できたことも多いし、その中で結果が出たことや失敗したこともいっぱいあります。試合をやらないとわからないことがあるので、試合を通じて選手が成長してくれてよかったです。(成長とは)紫紺のユニホームを着てサッカーをするということはただサッカーをやるわけではなくて、将来につながる人間的な成長やプレーの重みだったり。ただサッカーがうまいだけの選手はたくさんいるので、そこから先にもう一つ何があるかということを追求しています。そういった部分を選手自身が発見したり、もう一踏ん張りってことが出てきてほんとよかったです。優勝を狙っていたので、できなかったのは悔しいですけど、昨日負けて今日どういう試合をやるのかってことがすごく求められる中で、メンバーをかえながらでも良いサッカーができたというのは夏の本大会につながると思います。(選手交代)まだまだトップとサブの実力差というのを感じました。チームの底上げというか将来につながるような実力を付けていかなきゃいけないという意味では交代した選手が活躍したというのは結局いつも試合に出ているメンバーであって、結果を出していかなきゃいけないです。(佐藤のゴール)前回も日体大戦で先発で使いましたけど、90分質を持続することが課題だった中で、使ってみて最後結果を出してくれたのでよかったですね。練習からずっとトップで入れて、非常にいいパフォーマンスをしていたので、今日試合に出た時すごい楽しみでした。イメージしていた通りの運動量とゲームを作ることや守備力もあるし将来がすごく楽しみな逸材が出てきたなって手応えを感じました。(アミノ3位、リーグ首位で終えて)率直に選手が頑張っているなって印象ですね。昨年中心になっていた選手がいなくなって、今年みんなでどうなるんだって危機感を感じながら取り組んでいる中で、結果が出ているのは一つの成果だと思います。もっともっとできると思うので、これから先夏を越えて後期に向かってさらに上昇していきたいなと思います。(失点の多さ)もっと実力を付けないといけないのと、最後のラスト3分やロスタイムで粘り切れなかったのはどこかに隙があるんだなと思います。私生活を含めてもう一回引き締めてやっていけば直っていきます。(早期から形にできていた要因)一つにはやるべきサッカーというのを全員で共有して、三浦コーチ、池上コーチ、フィジカルコーチを今年から置いて、やりたいサッカーを置いてシーズンインから取り組んできて、メディカルの体制をしっかりと変えて、選手がサッカーと向き合う環境を作ったということです。明治という選手を取り巻く環境がすごく機能したシーズンインだったからだと思います。こういうサッカーをやりたいんだ、新たな明治を作るにあたって自分自身がこういう風にやるんだってスタッフやトレーナー、選手が同じベクトルを向けて取り組んでくれたことが今につながっていると思います。なので、これからはもっとパワーアップしていきたいです」
服部
「連敗しないことが大事だと思っていたので、3位になれてよかったです。本職ではない豪(巽)と海(柴戸)が入ってもやれるということを証明できました。昨日やられたのも一本の不注意からの失点だったので、一日で調整できるところでした。しっかりチームでやるべきことだけを話して臨みました。(リーグ首位、アミノ3位の結果)まだまだ足りないなって思いますね。リーグ首位で折り返せたといっても勝てる試合を何回も落として、流経にも負けていますし。まだまだ突き詰めていかなきゃいけないことが多い中で、このアミノバイタルカップで突き詰めて優勝というのが目標でした。でも、3位だったということはまだまだ突き詰めていくところが多かったということだと思います。得点が取れている中で、失点が多いというのは僕ら的には修整していかなきゃいけないことなので、とりあえず東京都トーナメントまで2週間空くので、合わせていきたいです。(河面や小出の不在の影響)関係ないと言ったら嘘になりますが、そういう中で勝ち切らなきゃいけないのがサッカーで毎試合ベストで臨めるって訳じゃないので、そう言われないように向けて頑張ります。(大臣杯に向けて)結論から言うと優勝することが最高で最低の目標というか、しなきゃいけない義務があるので優勝に向けて突き上げていきたいです。(関西学大が出ないが)リベンジしたくなかったといえば嘘になりますが、そんな深くは考えていません。僕は相手というかやるべきサッカーを徹底すれば日本一になれると思っています」
早坂
「(今日の試合について)昨日早稲田に負けたっていうのもあって、明治としては連敗しないっていうのがリーグ戦から大事になっていました。周りからは、消化試合として捉えられてしまうかもしれないんですけど、僕たちとしては、昨日負けている分、今日必ず勝たなければいけないという意識がありました。(ゴールシーンを振り返って)超えるボール蹴ったら、うまく風に乗って入ってくれた感じでした。(どのような意識で試合に臨んだか)日頃試合に出てない部分、体力は有り余っているので、どんどん縦に向かっていく意識を持っていました。チームに貢献できるようにしました。(暑い中でのプレー)中学高校ときつい環境でやっていたので、身体的な疲労は感じませんでした。(総理大臣杯に向けて)去年は悔しい結果に終わっているので、明治らしいサッカーをして初戦から全力で戦って、優勝目指してやっていきたいです」
柴戸
「なかなか点が入らない中で、最後に前線の選手が決めてくれて、2点連続で取れたのでよかったです。後ろとしては守る時間も増えましたけど、ボールをしっかりつなげて、最後までできたのでよかったと思います。(今日の試合に向けて)昨日の試合で負けてしまい、3位決定戦になってしまったんですけど、必ず勝って次につなげようと思っていました。連敗はこのチームには許されないので、自分が後ろからチームを鼓舞して必ず勝てるように、支えていければという気持ちで臨みました。(ディフェンス面で意識したことは)豪くん(巽)だったり、ボランチの柊斗(安部)と容(牛之濱)との連携は意識しました。日体大戦のときもCBで出場したので、そのときの反省を生かして、安定して守れました。(今大会の本選である総理大臣杯に向けて)優勝が目標ですし、このチームは優勝できる力があると思うので、一戦一戦大事に戦いながら、どんな選手が出ても高いレベルでプレーできることを意識していきます。去年は決勝で負けているので、必ず優勝できるように頑張りたいと思います」
安部
「(初出場が初先発でということで)大勢の観客の中で、緊張はしなかったです。前日から、やってやろうという気持ちが芽生えていて、そういうのがプレーで少しは出せたのかなと思います。(試合に出てみて)Iリーグとのプレーの強さや高さの違いを肌で感じました。自分がついていけるように頑張らないといけないなと思いました。パスミスが目立ったので、これから練習で突き詰めていきたいです。相手が暑さでやられていたので、ここは勝負だなと思って、本気で走っていました。(ボールを持っているシーンが多く見られたが)出来るだけ前に運ぶというのを意識していました。食いついてパスするのを考えていたので、ボールをもらったら運ぼうとしていました。(先輩とのコミュニケーションについて)HTの時に、水町さんが色々と客観的な意見を話してくれたので、素直に取り入れました。(今日までどういった練習をしていたか)相手が先輩であろうと、がつんと掛かって練習してきました。(同じFC東京U―18出身の佐藤とのコミュニケーションは)普段は話すんですけど、今年で一緒に過ごしてきて7年目なので、サッカーのことは話さなくてもわかります。お互い、あうんの呼吸で分かり合っているのかなと思います。(今後について)大臣杯の初戦からスタメンを狙っています。今日の試合に出場できたことに満足しないで、1年生だからといって、遠慮せず、自分が引っ張っていくというくらいの気持ちで練習をやっていきたいです」
佐藤
「(ゴールシーン)あのシーンに関しては土居さんがためて自分がその相手の背後のスペースに走り出したら、股抜きパスをくれて、あとは相手が左から寄せてきてるのがわかっていて、左から寄せられているときのかわし方っていうのも自分は得意なので、股を抜いてそのままかわしてゴールを決めるっていう、あの部分は冷静にすることができました。また、あの時間帯に自分が決めきれたことはよかったと思います。(ゴールのイメージはできていたか)あそこで受けたときに右足で降り抜くっていう選択肢を持つ選手もいると思うんですけど、やっぱりその中で自分は左利きでどうしても左に持ち替えてしまうというのはいいところでもあり悪いところでもあると思うんですけど、その中で右足で降りぬかずに冷静に判断して左足に持ち替えられたっていう冷静さを出せたのかなと思います。あとは貪欲にゴールを狙っていたのでしっかりゴールにつながったのかなと思います。(暑い中での試合)ここ最近出場時間が短い中でどこまで自分が出させてもらえるかっていうのはわからなかったので、前半始まってすぐに点を取りにくっていう自分の意識の中であったので、そんな中でもずっと点を取れなくてあの時間帯になってしまったんですけど、チャンスは来るっていう風にスタッフからも言われていましたし、後半相手の体力が落ちていくっていうのは自分も試合の中で把握していたので、そういう中でチームに最後の最後まで迷惑をかけてしまったんですけど、あそこで結果に応えられたっていうのは大きいと思います。(焦れたりはしてなかった)GKからFWまで冷静だったので、絶対に自分たちは点取れるし延長までいったとしてもPKまでいったとしても、自分たちは勝ちきることができると11人だけじゃなくてベンチ含めて応援してくれている人すべてがわかっていたことなので、冷静に最後の最後まで焦ることなくできたかなと思います。(延長で終えてもよかったか)90分で決め切りたかったですね。チームも焦ってはいなかったですけど体力的には連戦の中できつい部分もあったので、そういった中で自分が90分で決め切ることができればチームを助けることもできますし、延長までいくと焦ることはないですけど、どういった展開になるかわからないのでやっぱり90分で決めきりたいというのはずっと思っていました。(90分間出場してあの時間帯でのゴールは大きかったか)ユースの時はずっと90分出続けていてやれていたんですけど、大学に入って出場時間に恵まれない中で今回のように勝ち取ってきたポジションではあるので、出場時間が短い試合がずっとあったので体力的に衰えている部分はあったんですけど、これから練習含めて90分戦い続ける体力であったりメンタルっていうものを強化していかなくてはいけないと思っています。(どんなモチベーションで今日は臨んだか)昨日負けた時点で監督から明日スタートで行くと告げられていたので、自分の中では結果っていうのがすべてだったので、内容どうこうっていうよりすべては結果だと思っているので、前線の選手は結果がすべてだし結果を出せてこそストライカーだと言われ続けていたので、正直今日の内容はそんなに良くなかったですしそんな中で結果を出せたっていうのは大きな意味もありますし、チームを助けられたのかなと思います。(大臣杯に向けて)総理大臣杯に入る前に自分のポジションっていうのは確立させて、スタートから常に行ける選手になるのとそのポジションを取るために先輩をしっかり食っていかないといけないので、遠慮せずに貪欲にしっかりポジションをつかむところからしっかり結果にこだわって行きたいと思います。チームとして機能するためには個人の戦術っていうのが一番大事だと思っているので、練習であったりトレーニングマッチで自分をもっと成長させて誰にも負けない選手になれればポジションは見えてくると思うので頑張り続けたいと思います。(大臣杯の意気込み)チームとして掲げているのは日本一なので、チームの歯車の一つになれれば一番いいと思いますし、個人としても結果にこだわって総理大臣杯に出場して毎試合点を取れる選手になれたらなと思います。シーズンが始まって最初の時には自分が知らない去年の成績であったりを聞いていたので、経験はしていないですけど明治の伝統であったり歴史っていうのは自分の中でも受け継いでやっていかないといけないので、去年2位だったという雪辱を晴らすためにも自分がチームを勝たせられればいいと思います」
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