痛恨のスタートミス 470級全日本へ1艇のみ/関東学生個人選手権
小さなミスが大きな痛手となった。5位以上での予選通過を狙ってレースに臨んだ鈴木・沖組は、第1レース、気の緩みからスタートミスで想定外の失格。他の2艇とともに、出だしから大きく後れを取ってしまう。「失格艇の中にリーダーである自分が入ってしまった」(鈴木)と悔しさをにじませた。第2レースでは、本来の実力を発揮し5位でフィニッシュするも、強風の影響でレースは打ち切りに。翌日に持ち越すこととなった。しかし無念にも、前日に続く強風で2日目は全てノーレースとなり、挽回の場は与えられなかった。思わぬ形で予選落ちとなってしまったが、「角野・檜垣組に頑張ってほしい」(鈴木)と個人戦ながらもチームとしての望みを託した。その角野・檜垣組は、ペアとして練習を始めてから1カ月という短期間で今大会を迎えた。レース中は、風や波のコンディション、前のレースの周りの状況を踏まえて話し合い、戦略を考えるという2人。「全国的に見たら、関東の中で12位というのはレベルが低い」(角野)と今回の結果に満足はしていない。全日本ではさらに息の合った、上位に食い込むレースを目指す。
全日本個選にはスナイプ級、470級共に1艇ずつの出場となった。チームとしてはすでに、その先の秋季インカレも見据えている。470級では、春季インカレの結果からシードを落としてしまったため、予選からのスタートとなるが「6位以内での通過は絶対、できれば3位以内」(鈴木)と気合いが入る。今大会で見つけた個人の課題を再確認し、チームの底上げにつなげたい。
[横手ゆめ]
試合後のコメント
鈴木
「2レースというコンディションであまり実力を発揮できなかった試合でもあったが、1レース目の失格艇の中にリーダーである自分が入ってしまったというのが一番の反省。リコールしないという意識が緩んでしまっていた。ただ今年は、順位が変動して他大学の上手い選手が出れなかった中で明治大学として1艇だけでも出れるというのはまだ悪くないかなと。(昨年5位通過という結果を踏まえると)やっぱり正直なところ、悔しい。今年は5位以上を狙っていたので。落ちたからには何らかの理由があるので、そこを見直して全日本の団体戦で借りを返したい。一週間前の練習レースで、ペアとのコンディションが悪くなかったので、いつも通りやれば予選は通過できるだろうと話していたが、1レース目で予想外のコンディションに惑わされ、スタートでミスしてしまった。2レース目は強風の中、5位でフィニッシュできたので、実力的には予選以上のレベルはあるのかなと実感できたが、やっぱり1レース目の失格が大きく響いてしまった。今回は団体戦とはまた違い、個々が頑張らなければいけなかったので、チームとしての意識というよりかは、個人的にどのようなモチベーションでこの大会に臨めるかというのが一番のポイントだった。チームとしては、広い海上で離れてしまいがちだが、明治は明治でまとまってレースに取り組めるように、いつでも意見交換ができるよう声かけをしてきた。今回のように失格してしまうと、いくら実力があっても戦えなくなるのが現実。失格をしないでいかに上の順位がとれるかがこれからの自分の中での課題になった。(全日本のチーム目標として)まず、春インカレで予選落ちしてしまったので、個選からの戦いになってしまったが、6位以内での通過は絶対、できれば3位以上。上のレベルでどこまで戦えるかがポイントになってくる」
角野
「昨日は2レースで、1レース目はリコールを繰り返して5回くらいスタートが中止になったが、ペアと話し合いながらそこを耐えて、失格にならずに順位がついたことが良かった。2レース目は、1レース目を踏まえて要所要所でどう抜かしていくか、スタートでどこからどのように出ていくかというのを考えて臨んだ。風が上がる予報だったので、波の対策もして出ていった。前のレースの海面や風のコンディションをチェックすることができたという点では、しっかり対応できたと思う。就職活動が6月くらいまであった上に、もともと470級のペアを決めたのが遅かったので、合わせる期間は1カ月くらいしかなかったが、もともと経験者同士ということもあって、あとは話し合うだけといった感じで合わせやすかった。ペアとは、今さら一緒に上手くなろうというよりは経験者として、息や動作を合わせることを重視して戦略を最初から考えなおしてきた。今大会は、トップ集団から離れずその中にいることや、最初のスタートする位置をもっと意識するという戦略を試せたので、12位で通れた要因もそこにあると思う。でも全国的に見たら、関東の中で12位というのは、レベルが低いのに通ってしまったという感じなので、全日本で上位に食い込めるようにこれからペアで息を合わして頑張っていきたい」
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