
拮抗した東農大戦を制し2回戦へ/全日本大学王座決定戦
我慢の連続だった。前回の春季リーグ最終戦でSO戦までもつれた東農大戦。今回もペースをつかめず、追加点を決められないまま相手に多くのPCを与えてしまったなかで、「ボールに食らいついてでも止めようという意識でずっと守っていた」(國友督仁・政経4=丹生)と後半6分に強烈なPCを弾くなど多くの好セーブでチームを救った。「すごく迷惑をかけていた」と今シーズンはシュートを止められず春季リーグ戦でスタメン落ちをした國友が圧倒的な存在感で明大のゴールを守り抜いた。
快進撃が止まらない。「非常に成長している」(宮田知監督)と春季リーグでベストイレブンの平井の活躍がまたも光った。春季リーグから練習してきた角度のないところからのシュートで先制点をあげると、持ち前のスピードで相手をブロックして反則を誘いPCに持ち込むなど多くの好機をつくった。「まだFW自身の強さが足りない」(平井)というが、今までチームの課題となっていたFWの得点力不足に明るい兆しが見えてきている。
ここからが勝負だ。エース・谷光を欠いて挑む次戦は、昨年同大会で初戦敗北を喫した因縁の相手・山梨学大。「全体的にチームとしてレベルが高い」(松波大介主将・営4=岐阜各務野)と手強い相手だがここで立ち止まる訳にはいかない。チーム一丸となり、今日のような粘りのホッケーで昨年の悔しさを胸に王座初優勝を目指す。
[浜崎結衣]
宮田監督
「まずは先制点を奪った平井を褒めてあげたい。非常に成長している。元々スピードがある選手だけど、昨年よりもボールをキープしている姿勢が低くてかつスピードにも乗っているから、足下だけではなく全体がよく見えて視野が広くなってくる。最初のシュートもキーパーが動いてからシュートを打っている。平井は本当に成長したと思うよ。谷光の2得点もよかったんだけど、もっとPCをしっかり決めてほしい。2点目のPCも変な形だが、点を取ればいい。ディフェンスもこれだけあついので休ませてあげないといけない。谷光、前田(隆昭・営2=丹生)、松波はフルで頑張ってもらうけど。今回植村(彰斗・商3=伊吹)が来ていなくてMFが1枚足りないので川村(敬亮・政経3=今市)をどうユーティリティーに使っていくかも考えていかないといけない。この4連戦は選手の体力配分がカギだから、本音をいえば後半1点入れて3-0で試合を進めたかった。余裕があるのとないのでは選手の疲労度も全然違う。だけど関東3位と4位の試合だからそんなこといっている場合ではないけど。王座までは自分たちのホッケー、松波を軸にした右からの攻撃がしっかりできていなかったので、そこは松波に対して主将なんだからきついときに軸になってチームを引っ張れって練習させてきた。山梨学大は山崎と小澤、あと小柄でスピードのあるやつがいるんだけどそういうやつらにしつこく絡んでいかせたい。そうすれば勝機はある。法政も山学には勝っているんだから勝てない相手ではないし、この暑さでうちは一度汗をかいていることはひとつアドバンテージになると思う。去年はうちがやられたので、ギリギリの戦いになるのは分かっているからしっかり休ませて明日に臨ませたい」
小池文彦コーチ
「今日は初戦でお互いに。こういうゲームになるとは思っていたが、ゲームプラン通りに右からという相手の三原君という子になるべくボールを集めさせないというつもりでやって、それが上手くいった。お互いにいい勝負になるんじゃないかと思って、先週実業団の診療印刷というチームが来て、そことも五分で戦えたので、それでかなりスピード感を味わえているので今日も対応できた。この前までは彼らは(東農大)日本リーグを戦ってきてうちは日本リーグ参加していないので、そのスピードの差、リスタートの差というのが出たのでその辺を直せるように先週スピードに慣れさせていったこともあって今日の結果につながって。立ち上がりからうちが先制して。最後はなかなか3点目が取れなくて苦労はしてしまったが、ダメ押し点で川村から谷光というホットラインで組んでしっかり決めてくれた。それがダメ押しで勝てたかなと。今日も(PCは)良くないし、取られすぎ。守備的にはサークルインさせすぎたので、DFでどうしても 引きながら守ってしまうので、1対1の時に。そこでもうちょっと早く勝負をかけれるということが今日できていなかったから、その辺は修正すべき点があるので反省して山梨学院戦に臨みたいし、そういう指示を出していきたい。(パスの連携は)まだまだミスはあったけど、そこそこ意識的には右から繋ごうという意識はあったのでそれはよかった。ただ、まだまだ味方が狙えてないというところがあるし、あとは最終的にターンオーバーして攻撃した時にシュートまではいくが、シュートの精度が悪くて入れられない。あそこをもうちょっと決めておけばもっと楽な展開になった。その辺も修正して、落ち着いていかないといけない」
松波主将
「最初の2点こっちが取れたので流れがつくれたのかなと思う。昨年は明日ある山梨学大に同じところで負けてしまったのでリベンジを。そこで勝てば波に乗って優勝まで行けるのかなと思う。春リーグからの練習はできるだけ失点をしないように、さらにFWの強化をすることを目標にやってきた。前半はすごく良く攻めれていて、点も取れていたが、やっぱり後半になってくるとチャンスなのに決め切れないところがある。そこが課題。(勝因は)最初の1点目を自分たちが取れたのとPCでとれて、フィールドゴールとPCでどっちでも点が取れたというのが自信になって攻めれたからだと思う。明日の山梨学大は春リーグ準優勝だったが、全体的にチームとしてのレベルが高いので、こっちが向こうよりもミスを少なく、今日よりも少なくして行かないと勝てないと思うので、できるだけ完璧な試合を目指してやっていきたい」
國友
「今日は4年生として全国大会初ゲームということですごい自分自身が緊張したが、4年生で夜ミーティングして朝もミーティングして、チーム全体ミーティングでしっかり意識統一して試合に臨めたので、のびのびプレーができたという部分はある。自分が今年4年生になってからまともにシュートを止められていなくて、すごくチームに迷惑かけていたので、なんとしてでもチームの力になりたいなというのでボールに食らいついてでも止めようという意識でずっと守っていたので、1点取られたけれどそれまでは抑えられたかなと思う。相手は右サイドのディフェンスが上がってきて、そのままシンプルにつなげていってエンドライン際から中にどんどん埋めてくるというイメージがあるのでサークル外で当たってPCを取られないようにしようという意識でやったが、ジャッジが今年から厳しめになって、ちょっとスティックが当たっただけでもPCとか取られてしまったので結果目標達成はできなかったが、そういうところを意識してやった。明日は山梨学院戦で、エースの谷光が不在だが、4年生の意地として王座初優勝目指して必死に頑張っていきたい」
谷光
「今日は前期だけで東農大とは3回目でお互いやることがわかりきっている相手なのでいいゲームになると思っていたし、どっちが勝ってもおかしくはなかったと思う。その中で平井の得点から自分も2点決めて失点も少なかったので今日はよかったと思う。自分のプレーは60~70点くらい。フルプレスされているときの崩し方にスクープでラインを上げることしかできなかったことは自分の今日の駄目だったところ。2点目は陸登のトラップミスで打てなかったから相手をかわして打ったら相手のスティックに当たって入った。3点目は参加しようと思って走っていたら敬亮と目が合っていいところにパスをくれたので決めるだけだった。自分はFBなので上がることは普段はできないが、最後で1点取られたあとで流れも切っておきたかった。山学戦ではFWがまだ一人一人の役割がまだ分かっていないと思うので、そういうことを周りを見ながら理解してできるようになってほしい。そしたら王座だけではなく秋シーズンにもつながってくると思う」
平井
「最初に点が入ってそれは良かったと思うが、まだFW自身の強さがない。そこを修正すればもっと強くなれたかなと思う。(春季リーグから)練習してきたことはシュート。角度のないところからきめる。(得点シーンは)最初僕スルーして、遼さんにつながって、それで遼さんがいいパスくれたんで、いい流れで角度ないけど打てたんで、良かったかなと思う。(明日は)相手の方が実績もあって確実に強いが、勢いで負けないように、しっかり引っ張って行けるように頑張ります」
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