
専大と中央学大に勝利で準々決勝進出!/東日本大学選手権
[専大]
メンバーチェンジが功を奏した。「出だしの雰囲気が乗らなかった」(小林凌)と、上がり切らないコート内の雰囲気はプレーに直結した。コンビがかみ合わず連続失点を許し5―8。加藤寛樹(政経3=創造学園)のバックアタックなどで食らいつくも、じりじりと点差が開き1セット目を落とす。接戦となった2セット目。「2セット目から出た人たちがしっかり仕事をした」(安井康平・政経4=倉敷商)と、セッターを政井拓歩(経営4=市立尼崎)に代えたことで、コートの雰囲気が改善。1点を追う展開が続く中、15―15からスパイクミスでブレークを許す。均衡が崩された。すかさず川村悠希(政経3=雄物川)のバックアタックで追い付き流れを渡さない。後がない23―24の場面で、頼金大夢(法3=東福岡)のセンターからのスパイクから3連続得点。譲れないセットをものにした。流れをそのままに迎えた4セット目前半、加藤のレフトからの強烈なスパイクで3連続得点し10―3とする。最後には、矢澤宗之(政経2=創造学園)のブロックポイントでマッチポイント。怒濤(どとう)の追い上げで勝利を納めた。

今試合センター線で魅せた小林
[中央学大]
第1セット、流れはいきなり明大に。明大が押す17-11、矢澤の得点を皮切りに猛攻が始まる。この日好調の小林が2回のサービスエースを奪うと、川村もレフトから強烈なスパイクを決め一気に6点を獲得。23-12と大きく引き離し、25―13でこのセットを獲得した。続く第2セット、滑り出しから相手に4点連続で得点され不穏な空気が訪れる。「ブロックがあんまり出なかったことは課題」(加藤)と、ブロックがうまく機能せず終始リードを許したまま18-25、川村のバックアタックで詰め寄ったが、あと一歩及ばなかった。
勝負の第3セット、序盤は確実に点を決め8-5でリード。中央学大のタイムアウト後もその雰囲気を崩さず相手の守備のスキを突いた攻撃を続ける。中盤、エースの加藤のコースを絞ったライトからの強烈なクロススパイクが決まり12-6、ここから明大の攻撃が加速する。小林のセンターからの攻撃、さらに疲労の色が見えたが、頼金のレフトスパイクも決まり21-10。25-11と相手を大きく離して第3セットを獲得した。試合を完全に支配した。中盤に3連続得点を決められたが、小林がブロードを華麗に決め、さらに今試合小林、加藤と並んで得点源となった川村がレフトからのスパイクを決め、17-17の同点にこぎつけた。しばらく点を取っては取られ攻防が続く。しかし24-22の局面、頼金のサーブがネットインでサービスエースを奪い、25-22でこのセットも獲得。3-1で3回戦を突破した。
今日でベスト8が確定し、ひとまず区切りがついた。「1セット目がうまいこといき過ぎて、2セット目取られるっていう明治の弱さ」(政井拓歩・政経4=市立尼崎)と、格下相手にそれぞれ1セットを落とすというあまり気持ちの良い勝ち方ではなかった。連戦が見込まれる中でストレートで簡潔に勝てないということは、結果選手の疲弊にもつながった。「その分課題も見つかった」(安井)。今試合は攻撃型の中央学大に対し、ブロックが機能しない場面が多かった。高さのあまりない明大にとってブロックは常に課題となる。春季リーグからの改善点を、今大会でどこまで追求できるのか期待だ。
次に控える相手は中大だ。エースの石川(中大)が不在とはいえ、スター選手を多数擁する強豪であり、昨年度の春季リーグ戦では優勝、また今年も3位という華々しい結果を残している。そう簡単に乗り越えられる相手ではないが、リーグ戦では善戦を繰り広げるなど相性は決して悪くない。今まで重ねてきた練習の成果を発揮するべき大舞台が来た。「明日は中大なので出だしから思いっ切り」(小林)明大らしい粘りのバレーで、いざ強豪へ挑む。
[杉江夏海・南川美冬]
選手のコメント
小林
「専修戦は出だし雰囲気が乗らなくて、実力的にはあるが自分たちのミスが多くて、1セット簡単に取られてしまった。後半切り替えて、すごく遅いがエンジンがやっとかかってという感じのゲームだった。(1セット目落とした原因は)リーグ戦で試合して普通に勝てた相手だったのでみんなの気持ちの緩みとか、格下相手だからという感じの人が何人かいてかみ合わなかったのだと思う。全体的にすごく硬くなっていたので、楽しんでやっていけばいいプレーが出るだろうということで、走り回ったり、上級生なので声掛けたりという形でリズムを作った。(中央学大戦は)サーブが走ったセット、特に1セット目とかはみんなサーブが走っていて結構簡単だった。2セット目は受け身になってしまって、サーブもあんまり走んなかったし、二段トス決めきれないとか、つなぎが悪いとか、キャッチかえらないでクイック使えないとかがすごくあったので、一番明治の悪いところが2セット目に出た。3、4セット目はサーブも走ってたしこれは普通に勝てるなっていう雰囲気だった。(今日は声が出てる印象だったが)4年生だし、プレーで引っ張るというタイプでもないので、取りあえず声くらいは出そうという感じで盛り上げていた。明日は中大なので出だしから思いっ切り。今日は全体的にすごく堅かったので、そういうのを無くしていけばいいゲームができると思う。僕はいつも通り声出して、決めるところは決めて、ブロックをしてという自分の仕事をしっかりしていきたい」
加藤
「(専大戦)ライト側の2番の選手がすごく当たっていたので、その人の前に前にとみんな狙った。セッターもそこにあげるのが苦手だったので、そういう作戦でいった。2、3セット目からそのやり方でいくようにしたらだいぶ楽になった。作戦が当たった。立ち上がりは起きていなかったというか。コンビか がしっくりはまっていなかった。でも焦らずに2セット目に移って、そこからは作戦が当たったので。春リーグでは圧勝だったが向こうの3番のキャプテンや2番の選手が全然調子が良くて、少し自分たちが動揺していたところがある。同じようにやれば勝てるだろう、というのがいけなかった。でも切り替えて臨めたので落としたがそんなに焦らなかった。(2セット目からセッターが代わったが)辰巳は考えて黙々とやるタイプ。政井さんは感覚というか、決まったら盛り上げてくれたので雰囲気が良くてやりやすかった。(中央学大戦)専大戦の最後が良かったので、その勢いのままいけた。でも2セット目以降にマンネリ化した。サーブの効果率が良いと楽に勝てるが、悪いと良いセットにならなかった。ブロックがあんまり出なかったことは課題だが、良いところでつないでつないで頑張って決められた。我慢できた明治らしいバレーだったと思う。どこのチームでも自分に3枚入ったと思う。これが返せなかったら優勝はないな、と思ったので練習通り返していった。明日も2試合あるが、中大。勝ったら勢いでどうにかなる。まずは中大に集中する。しっかり休んで明日戦いたい」
頼金
「1日に2試合で単純に疲れました。専大戦は最後の相手のミスで勝ったので自分たちのバレーを作り上げて勝ったというわけではなかった。今日一日を通してキャッチが安定したセットと安定しなかったセットの差が出てたので、僕と小川の仕事なのでそこを修正していきたい。専大戦の時もキャッチが崩れたのもあったし、キャッチだけ頑張ろうと思ってたけれどもたなかった。加藤バック、僕と小林陵さん(政経4=桐生市商)がフロントで、バックで切れなかった時にフロントでどう勝負していくかというのが課題。加藤のいないローテーションは厳しくなってくるのでそこの対応の仕方というのを全体で考えていけたらいいなと思う。明日は体力の持つ限り頑張ります」
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