
団体戦男子は4位 女子はまさかの予選落ち/全関東学生選手権
男子団体戦はまたしてもベスト4の壁を崩すことができなかった。3回戦、明大は24射23中を記録。堂々中大との準決勝に駒を進めた。しかし、この調子を維持することはできなかった。準決勝では18中と結果を出せず、中大の20中に屈した。「プレッシャーと慢心に近いものがあった」(竹澤一樹・理工2=鹿沼)とメンタルの部分での弱さを露呈。メンバー6人中4人がアリーナでの初試合と経験不足が重なってしまった。日大との3位決定戦でも19中と悪い流れを引きずり2年連続の4位に終わった。
だが希望の光も見えている。「1年生が終わった後に感覚がつかめたと言っていた」(今泉博貴・理工3=芝浦工大属)。川久保虹弥(政経1=鹿沼東)は初日実力を出せずにいたが、2日目に16射16中と皆中を達成。同じくルーキーの元川海徳(営1=川崎市立商)は本来上り調子であったが、初の大舞台に洗礼を受けた。今後も選抜大会やインカレなど大きな大会が待ち受けている。今回の経験を糧にして、個人としてもチームとしても大きく飛躍していく。
まさかの予選敗退となった。「今年のメンバーは優勝を狙える」(森あずさ・政経3=神奈川総合)と今年も上位進出を狙っていた。満を持して予選7立目に登場するも、大前の佐久間香名(政経2=水戸桜ノ牧)の初矢が外れてしまう。続く、菅渓子(政経3=松本深志)も外してしまい流れが作れない。なんとか落の森あずさ(農3=神奈川総合)が1本的中させるも、2本目以降も本来の調子を取り戻すことができず苦しい展開に。3本目は連続で的中し、いい流れを取り戻したように見えたが、森が外してしまう。結局悪い流れを断ち切れず4本目を終え、5中に留まった。上位進出はおろか、決勝トーナメント進出もならなかった。「自分を制御できなかったのが悔しい」(佐久間)と大舞台でのプレッシャーに自分の仕事を果たせなかったと悔しさをにじませた。
一週間後には全国大学選抜大会が行われる。男子団体はベスト4と王者としては物足りない結果となり、女子団体も調子が安定しない。各自見つかった課題をどこまで修正し、一週間でいかに精度を高めて試合に臨めるかがカギとなる。全関東での悔しさを力に変え、選抜ではアベック優勝を目指す。
[臺佑太・南川美冬]
伊倉功監督
「練習方法に問題があって狂った。団体戦の方に重きを置いたので、個人戦の方がおろそかになっていたところがある。ただ、来週は大丈夫だと思う。男女とも調整がうまくいかず、一週間前に故障者が出た。(男子は)去年出たメンバーが6人中2人しかない中、こういう大きな大会に出た。場数を踏まないと強くならない。こういう場面で強くなってくれたらという期待を込めて、来年再来年は楽しみにしている。(3回戦から準決勝にかけて崩れたのは)経験値の差がもろに出た。誰か1人が悪いというのではなく順番に伝染していった。場数を踏んでいないのでああいう風に出てしまったが、今回のことは非常にいい経験だったと思う。来週の選抜にかけて今かなり上り調子。期待してもらっていいと思う」
竹澤
「(選手の調子が上がってきていない中でのシード)自分が特に前日まで調子が悪かったんですけど、本番になって今までの昨年1年間通して試合に出させていただいたので、そのときの本番の緊張感というか本番の行かなくちゃいけないというときに、しっかり中てる精神力だったりは昨年結構育まれたので、自分としては学んだことを生かして全体としては自分が中たれば結構いい的中が出たりする感じだったので、1人1年生で慣れない感じで1中しちゃった子もいましたけど今まで当たってなかった人が中てたりして、川久保なんですけどその分を他の人が補ったりしてシ-ドは取れたのかなと思います。(下級生の力が必要)今日は自分の後ろの1年生の元川の調子が悪くて、代わりに川久保が1日通して16射すべて中てたんですけど、強いて言うと元川が中たればもうちょっとよかったんですけど、その2人でしっかり補い合いじゃないですけどお互い足りないところを支え合って1年生はとりあえずできたかなと。2年生は田之頭君がいますけどちょっと調子悪くて出られなかったので、次の試合までにはしっかり1、2年生が軸となって上を支え合うようなチームになったらいいなと思います。(3回戦23中から準決勝、3位決定戦で調子を落としたが)23中の時は相手があまり戦ったことのないところですし、せっかく2回戦勝てても3回戦で負けてしまったら駄目だなということで、そこを23中のときはそれぞれの選手がしっかりここを詰めて勝とうと、最初1本抜いちゃったんですけどそこからはしっかり全員つなげて、まずはここというのでおそらく23中が出たと思います。他の下がってしまったところは若干ではありますけど23中が出ちゃったので、慢心とまではいかないんですけどちょっと心のどこかにやっぱりみんなありました。やっぱり相手も普段戦っていた東京都内の中央大学でしたし勝たなきゃいけないっていうのもありますし、逆にさっき23中出たからプレッシャーと慢心に近いものがあって微妙になってしまってばつが続いてしまったと思います。(改善点)個人としては直前まで調子が悪くて当日には何とか間に合ったっていう感じではあったので、次の試合ではきちんと一番いい調子を持ってこれるように次の練習で一から見直して団体としてはばつが続かないように、全体で抜いても1、2本のような、1人1本でも失ったら誰も抜けないっていうような、引いた矢を全部中てれるようなチームにしていきたいです」
小林太一
「(個人戦前の意気込みは)朝練していつも通り引けたらいいやと思っていつも通りいつも通りと思って今日は臨みました。(勝ち進んで順位は意識したか)正直順位はまだ意識してなかったです。(10位決定戦のところでは)真ん中に中てれば勝ちなので真ん中一点に中てようと思ったんですけど外れました。(改善点)技術的にもメンタル的にもまだ弱い部分があるのでそこをどんどん詰めていけるようにしたいです。(今後の目標)来週全国選抜大会が明治神宮であって一応メンバーなので明治の優勝に貢献できるようにしたいです」
今泉
「百射会を境に調子を落として、取り戻してきたのがちょうど一週間前。これまで団体のメンバーには迷惑をかけたと思うが、今日は貢献できたと思う。(落ちを務めたが)普通の学校でやるような練習では慣れてきたが、実際に試合になると緊張や自分の癖が出てきた。いつもできることができないような状態になった。準決勝は慢心していたと思う。自分も心配していたが、自分自身次の試合で一本抜いてしまった。(試合通して抜いたのはその一本だけだが)結局大切な試合で一本抜いてしまったら意味がない。次はこういうことがないように。高的中を出した後が一番重要だと再確認できたと思う。結果はあまり良くなかったが、1年生が終わった後に感覚がつかめたと言っていた。これから1年生もメインになっていけるようになる。あとは田之頭が調子を戻してくれれば大体勝てると思う。今年はインカレ三連覇が懸かっているが、まだ時間はあるのでなんとか指導してみんなあたるようにする。(来週には選抜があるが)今回とメンバーがほとんど変わらないので。1年生は初めての大学弓道で、試合でどうして違う感覚になってしまうかがわかったと思う。今回の経験を自分で分析して選抜に向けて精進していきたい」
佐藤崇仁主将(理工4=成田)
「この順位は今の明治の実力だと思う。(準決勝は)過信しすぎていた面があった。自分もここで浮かれるなと声は掛けたが、19、19と来ていて急にあたりすぎたというのもある。今シーズン初試合で、初めてアリーナで試合をする人が4人もいて経験不足というのは少しある。こういうところがアリーナなんだよと、今日の経験をうまく全日につなげていきたい。選抜はメンバーが1人削れるだけで応援も特にない。やれることといったら来週一週間の練習でいかに精度を上げるか。選手全員に選手という意識を持たせることがカギだと思う。場数が重要だと思うので、日々の練習も大切だが、試合への取り組み方や意識の持って行き方を考えたい。本番で通用する射じゃないといけない。そういう風に持っていくのも主将の技量だと思う」
三浦朋美女子責任者(農4=成田)
「正直言って元から調子がいいというわけではなかった。今回の結果は現状のチームの弱い部分が出てしまった形になったと思う。他大を見ていて思うのが明大は射の納めるところが浅く、会に入ってから早い段階で放してしまう。今回の試合、大前の佐久間と落の森が自分のきちんと当たるところまで持って行くことができずに放してしまっていたのが低的中の原因になっていたと思う。その傾向がチーム全体にあるので、しっかり直した上で今後の試合に臨めるように方針を考えていきたいです。選抜は去年全関東でベスト4に入って、ただ選抜では予選落ちという結果になってしまって、今年は全関東で予選落ちという形になってしまったので選抜でしっかり結果を残していきたい」
森
「一時期調子がよくない時もあったが、前日結構当たっていたので本番はいけるかなと思っていた。でも最初2本抜いてしまって流れが悪くなってしまった。私は1番後ろのポジションなので、前の人が抜いてしまった時にその分入れてあげて前の人が気持ちよく、のびのび引けるようにすることが仕事だと思っている。自分の仕事が果たせなかった。悔しい。当たった矢はいい矢もあった。1本目は前の2人が抜いてしまって入れなければというところで、いい矢が出たのでそこはとてもよかったと思う。いい矢が出た後続かないところが今の自分の弱いところ。(敗因は)最初から流れがよくなかった。2本目以降に調子を取り戻せなかったのもよくなかった。去年も出ていたのは私だけだったので、引っ張っていかないと、という思いはあった。抜いてしまった2本は会が短かった。緊張していたというのもあるが、会が短いのが前々からの課題。しっかり強い気持ちを持っていければいいと思う。今回見つかった課題がそれぞれあると思うので修正して落ち着いて一人一人がいい矢を出してお互いに助け合っていければと思う」
佐久間
「自分の思い通りに引けなかったのがすごく悔しい。アリーナの空気に飲まれてしまって、自分を制御できなかったのが悔しい。大前という立場で初矢を当てられなかったというのと、流れを作れなかったのが敗因。普段の練習通りの射ができればよかったが、練習より早くなってしまっていた。それをコントロールできるようになったらもっと違う結果になっていたのではないかなと思う。選抜では悔しい思いを晴らしたいので優勝目指して頑張る」
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