悲願のベスト8 笑顔で王座を終える/全日本学生王座決定戦

2016.06.20
 大学日本一を決める女子王座決定戦で目標であったベスト8を達成した。渡邊里奈(政経4=聖徳大女子)、菊地遥(理工3=春日部共栄)は去年に引き続き2度目の出場。濱田真未(政経2=県立星稜)は2年生ながらメンバー入りを果たし力を発揮した。3回戦では強豪近大に敗れるも堂々とした姿が見られた。

 勝利の瞬間、会心の笑顔を見せた。今季の目標であるベスト8がかかった甲南女大との2回戦「明治の雰囲気がすごい良くて全体に一体感があった」(菊地)。その言葉通り明るい雰囲気の中、先に2ポイントを先取すると流れに乗り各選手が好ショットを連発。6―0とストレート勝ちを収めた。「みんな力を出し切って勝てて、本当にうれしかった」(渡邊)とチーム全体に喜びがあふれていた。続く3回戦の近大戦ではさらなる飛躍を期待されたが0―6と完敗を喫し4年生にとって最後の団体戦である王座は終わった。それでも選手たちは「笑顔で最後まで」(女子リーダー河西真帆・農4=横浜緑ヶ丘)の精神を貫き通した。
 選手全員が同じことを口にする。「自分たちのチームは最高のチームだ」(河西)。2年連続の王座決定戦に挑んだ明大。応援には男子部員も駆け付け、部員全員が一丸となってプレーを盛り上げた。「たくさんの応援が本当に言葉に表せないくらい力になった。1本1本みんなのために射とうということを心から思うようになった」(濱田)という言葉からもチームとしての明治アーチェリー部の結束力の高さがうかがえる大会となった。

 次の世代はさらなる高みを目指す。「来年はもっと力をつけて、勝てるようになると思う」(渡邊)と後輩たちに期待を寄せる。明治を代表して戦ってきた4年生から思いを受け継ぎ、次期女子リーダー菊地を中心に今年以上の結果を目指し、新たなチームとしての一歩を踏み出す。

[鈴木貴裕]

試合後のコメント
河西

「(ベスト8は)まだ実感が沸いてない。ずっと目標にしていたから。でももう一息でベスト4もいけたのかなって。(トーナメントを見て)正直きつかった。それこそ(近畿大は)奇跡が起きないと勝てる相手じゃないし、どうしようと思った。1戦目は必ず勝ちに行って、2戦目の近畿大は、何が起きるか分からないから、勝つ気持ちだけは絶対に諦めないで戦おうと昨日から言ってた。諦めたら絶対に最初から負けちゃう。勝つ気持ちとか攻める気持ちは絶対に失わずに、笑顔で、最後まで射っていこうって言った。(これまでを振り返って)みんなのリーグ戦の結果で私はここに立てたので、みんなに感謝している。点数出なくてつらいし、射てなくて嫌だし、女子リーダーになった時には自分の気持ちを分かってもらえないとか、うまく自分の話を伝えられないとか、もどかしいことはたくさんあった。でも終わってみたらやっぱり、3年間の積み重ねで自分たちのチームは最高のチームだなと思った。ただ私のおかげではなくて、1年生の時の先輩たちを見てたからこういうチームにできた。上にも下にも感謝して、やっぱり私はそういう明治が好き」

渡邊
「(甲南女子大にストレート勝ち)本当にうれしかった。去年は1回戦で負けてしまって、今年はそれを勝つっていうのが目標だったので。みんなの力を出し切って勝てて、本当にうれしかった。(個人の点数は)前日の予選ラウンドは個人的にもう少し出せたかなと悔しさが残った。今日は昨日の反省を生かして自分の納得のいく点数が出せた。近畿大は予選ラウンドを1位で通過してる大学で。でも明治も絶対に勝てない相手だと思ったので、全力で勝ちにいこうって全力を出しきりました。来年はもっと力をつけて、勝てるようになると思うので頑張ってほしい。(アーチェリーは)これで終わり。同期が女子が多くて、みんなとライバル意識を持って切磋琢磨していけて、女子チームもどんどん良くなって、本当にいい形に出来上がった。このチームで代表として試合に出れたり戦ってこれたのが本当によかった」

菊地
「初戦の雰囲気はとても良く、1回勝つことを目標にしていたので勝てた時は涙ぐんでしまうくらいうれしかった。ベスト4をかけた相手が近畿大学さんということで最初から厳しいとは思っていたが、ストレート負けではなく1ポイント2ポイントでも取りたかったので悔しい。去年の王座は病気にかかっていて万全の体調で臨めなかったが、今年は体調もいいし、去年より絶対にいい成績が出ると思ってリラックスしてできた。チームの雰囲気というか明治の雰囲気がすごい良くて全体で一体感のあるものだった。リーグ戦でやっていた円陣を今日もやっていつもの雰囲気の状態で臨んだ。今日まで河西先輩は後輩の話もすごい聞いてくれてとってもいい女子リーダーだった。次リーダーとなって、来年この王座で準決勝に行けるようにチームを率いて行きたい。57代の抜けた穴は大きいので埋めれるように、またそのワンランク上を目指していきたい」

濱田
「チームの目標がベスト8だったので、純粋に嬉しい。たくさんの応援が本当に言葉に表せないくらい力になった。70m先でも応援がすごく聞こえてきて、明治が一つになっているなと感じた。(今大会の出来)個人的には、昨日の予選では前半が全然良くない中、後半でなんとか巻き返して、団体で9位につけて、(今日の)1回戦で勝てたので、チームの力になれたかなと思う。2回戦は去年の優勝校の近大だったので、厳しいなと思っていたけど、それでも(チーム全体)で落ち込まずに、楽しく最後までできたのでチームとして最高だったなと思う。(射線入りのプレッシャー)最初はすごく感じた。王座は私だけのものではなくて、チーム全体のものなので。それに出場するってなった時に今まで自分のためにアーチェリーをしてきたけど、1本1本みんなのために射とうということを心から思うようになった。(今後の目標)チームは世代交代をして今までリーグ戦に出ていた4年生が抜けてしまうので、メンバーが一新すると思う。自分は今まで先輩たちと試合に出させてもらっていたので、女子リーダーの遥先輩と一緒にチームを引っ張っていけるような存在になりたい」

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