(1)馬術部紹介、競技説明

2016.06.19
 王者が復活を遂げる。10月に行なわれる全日本学生三大大会(以下、全学)での優勝を目標に活動を続ける馬術部の1年間に迫る。
 今回は6月23日から4日間開催される全学の前哨戦、関東学生三大大会直前の馬術部を4回にわたって紹介します。第1回は明大馬術部、馬術競技についてです。

 --全学17連覇、関東学生三大大会17連覇。明大馬術部は常勝軍団としてその名を轟かせた。しかし5年前、その記録は途絶え、王者からは遠のいて久しい。近年は強豪・日大にその座を奪われている。今年こそ悲願の王者奪還へ。まずは関東で頂点に立ち、全学への足掛かりにしたい。
 明大馬術部は生田キャンパスを拠点に活動。23人の部員と15頭の馬が在籍している。部員の朝は早く、日の出とともに馬を運動させる。食事も何頭かの馬を担当し、それぞれのコンディションに合わせ草やホースフードの量を調節する。「いかに自分に時間をかけないかが勝負」(牧野はな・営2=都立園芸)というほど忙しく、一人暮らしや寮生活がほとんどの部員の食事は冷凍食品やファストフード。それも全て馬への愛ゆえだ。「かわいくて好き」(小林奈央・農4=日大二)。馬の話をしている時の選手たちは自然と頬がほころんでいる。人と馬が心を合わせる馬術。ともに生活していく中でその絆を育んでいる。

☆馬術競技とは☆
 まもなく開幕する関東学生三大大会のルールを紹介する。4日間で障害飛越競技、馬場競技、総合競技の3種目をこなし、それぞれ個人・団体で順位が決定する。そしてこの3種目全ての結果を総合させたのが3種目団体だ。この3種目団体での優勝は大会を制することを意味する。関東の結果により全学で出場できる枠が決まるため、全学で優勝するためには関東でしっかりと結果を残さなければいけない。

障害飛越競技
 アリーナに設置された障害を決められた順番に跳び越える種目。馬術と聞いて思い浮かべる人も多いのではないだろうか。規定タイムが設定されており、オーバーすると減点される。そのためスピードも重要だが、障害の落下があっても減点されるため、落ち着いた走行が必要となる。

馬場競技
 アリーナの中で決められた演技をし、正確さや美しさを競う。フィギュアスケートに例えられることも多い。選手が馬に合図を送り、馬がその通りに動くため、人馬のコミュニケーションが大切になる。選手はタキシードを着用し、馬も毛並みを整えられていて美しい。

総合競技
 調教審査(馬場)、耐久審査(クロスカントリー)、余力審査(障害飛越)の3種目を2日間で行なう過酷な競技。特に自然の中を走るクロスカントリーは過酷で、馬の調子を考えた走行が必要となる。毎年失権する選手も多く、順位の変動が起こりやすいため、3種目団体の結果を左右することもある。クロスカントリーの観戦は危険のため、初心者だけでの観戦はできないが、かなりの見応えがある。

[田中莉佳]

次回は、明大馬術部を支える『明』馬、明鳳と明紫の紹介です。
お楽しみに!