丹羽 単複ともに敗れ大会3日目で終了/ジャパンオープン

2016.06.18
 ワールドツアー大会の一つ、ジャパンオープンが東京で開催された。8月のリオデジャネイロ五輪への前哨戦としても重要な位置付けとなった今大会。五輪代表として注目を浴びた丹羽孝希(政経4=青森山田)だったが、シングルスでは1回戦敗退。吉村真晴選手(名古屋ダイハツ)とのダブルスでは馬龍・許昕組(中国)に敗れ準々決勝敗退となった。森薗政崇(政経3=青森山田)も単複で出場したが勝ち進めず。シングルスに出場した町飛鳥(商4=青森山田)は予選で姿を消した。

 粘り負けだった。丹羽のシングルス1回戦はツボイ(ブラジル)と対戦した。序盤からツボイのロングサーブに対し、得意のチキータを出し切れない。ゲームカウント0―2と出だしで不利になった。その後ラリー戦に持ち込み、連打から得点につなげた丹羽。3―2と3ゲームを取り返したが「力が入ってしまった」(丹羽)とここ一番での強さが足りず。3―3で迎えた最終ゲームでは「作戦がなかった」(丹羽)と早々に2―9と離され、最終スコアは4―11。フルゲームの末、1回戦敗退が決まった。
 中国の壁は厚い。シングルスと間を置かずに始まったダブルス準々決勝は、世界ランク1位の馬龍と3位の許昕の中国ペアとの対戦。第2ゲームこそ奪ったが、第3ゲームでのタイムアウトをきっかけに増えた相手のストップに「慌ててしまった」(丹羽)と対応できず、1―4で敗れた。何度かチャンスボールはあったものの「本当にいいボールを打たないと決まらない」(丹羽)と中国代表を相手にする難しさを実感した。

 夏の祭典が目前に迫ってきた。リオデジャネイロ五輪まで50日を切り、多くの選手が力試しとして挑んだ今大会。世界ランクのトップ20名のうち、18名が出場するなどハイレベルな戦いだった。5週間に渡って行われたナショナルチームでの合宿を通して調子を上げていた丹羽だけに、シングルスで中国代表との対戦にも進めなかったのは誤算だろう。
 それでも、大学入学時に話した「4年生で明治大学としてリオ五輪に出たい」という願いがついに現実へ。「練習をやり込んで自信をつけたい」(丹羽)。これまでの努力を、夢の舞台で結実させる。

[田中愛]