
日体大に4―0で完封勝利 前期リーグを首位で折り返す/関東大学1部リーグ戦
3戦連続で木戸が見せた。試合開始早々の前半4分に、右サイドの高い位置でボールを受けた道渕がゴール前にきれいな放物線を描いたクロスをあげると「いい準備ができていた」というフリーの木戸がヘディングで合わせゴールネットを揺らした。圧巻のゴールで相手GKは一歩も動けず。エースがつくった流れに乗り、その後10分以内に一挙2点を奪い取り、序盤で日体大を突き放した。勝利につながる先制点を挙げた木戸は国士大戦、早大戦に続く3戦連続のゴールだが「もっと課題はあると思うしそこを直していけばもっともっと成長できる」(木戸)と満足しない。エースはディフェンス面でもチームに貢献。後半9分、木戸の前線からの献身的なプレスが起点となり、相手陣内でのボール奪取に成功すると、土居柊太(政経3=浜松開誠館)の昨年度第5節中大戦以来、約1年1か月ぶりとなる待望のゴールを導いた。岩武克弥(政経2=大分トリニータU―18)が速いクロスを混戦したゴール前に上げると、こぼれたボールを土居がゴール左上に蹴り込んだ。
失点を「0」に抑えた。2試合連続、今季3回目となる完封勝利で前期最終戦を終えた。「前線からプレスにいって得点を奪うという練習してきたことができたので、すごくいいゲームでした」(服部一輝・法4=札幌大谷)。意思統一された前線への守備がはまり高い位置でボールを奪うことに成功すると、試合開始から13分で一挙3得点を挙げ、いい守備からいい攻撃へとつなげた。また、前半27分の相手の決定的なシーンは、鳥海晃司(商3=ジェフユナイテッド千葉U―18)がゴールライン際でクリアし得点を許さない。その後も危険なシーンが続くも体を張って守り切って前半を終える。後半に入ると、9分に4点目となる追加点を決めるが明大のシュート数は1本、日体大は5本と相手にシュート数を上回られ、日体大ペースに持ち込まれる。後半12分には河面旺成(政経4=作陽)のゴール前での決死のスライディングで決定機を防ぎ、小出悠太(政経4=市立船橋)は相手FWへの縦パスをインターセプトして自陣に入れさせない攻め気な守備で日体大の攻撃の芽を摘んだ。主将である服部も終始声を出し、後半だけで4つのナイスセービングをしてチームを鼓舞。ディフェンダー陣の活躍がチームを完封勝利に導いた。
スタートダッシュに成功した。昨年までは、前期に調子が上がらず、後期になってやっと巻き返すもあと一歩のところで優勝を逃す「後期の明治」であったが、今年の明治は6年ぶりの首位ターンと一味違う。しかも6年前に首位ターンをしたときは、リーグ優勝を遂げている。「選手たちも首位という立場に慣れていないので、ここで気を緩めずにやっていかないと足元をすくわれてしまうのでここからサッカーの質をさらに高めていきたい」と栗田大輔監督。「通年の明治」となるべく、勝ってかぶとの緒を締める。
[古賀章太郎]
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試合後のコメント
栗田監督
「前期最終戦を4-0でしっかりと勝つことができて、首位ターンすることができたので非常に良かったと思います。立ち上がりからスピードの部分とか判断とか動き出しのところでうちの方が早いなというところが分かったので、立ち上がりは自分たちのリズムで自分たちのサッカーをやろうという指示を出しました。それが結果的に積極的な動きにもつながったと思うので、早い時間帯に3点取ることができて良かったと思います。FWの2枚が非常に積極的にやってくれていますし、結果にもつながっているのかなと思います。(無失点勝利について)選手が毎試合成長してきているので、この間の早稲田も0点で抑えることができて自信になったと思います。今日の無失点というのも選手の成長を感じました。(2010年ぶりの首位ターンについては)まだまだ強いとは思っていませんし、選手たちも首位という立場に慣れていないので、ここで気を緩めずにやっていかないと足元をすくわれてしまうのでここからサッカーの質をさらに高めていきたいです。(リーグ中盤では勝てない時期もありました)あまり悲観的に捉えずに原因もはっきりとしていました。勝っているゲームで追い付かれて勝ち点を落とすことがあったので、失点をしないようにしようとか、セットプレーの確認とかを繰り返してブレずにやってきたので、あまり気にしてはいなかったです。一喜一憂せずにきちんとやるべきことを追求して、キャプテンを中心に4年生がよくまとまっていると思います。スタッフ陣も含めて同じ方向を向いているのでそれがいい結果につながっているのかなと思います。(前期リーグ戦に点数を付けるとするなら)点という意味では分からないですかね。常に『発展途上点』という感じでしたね。選手もチームも発展途上なので。(アミノバイタルカップに向けて)この2試合0で抑えられたことは非常に光が見えているというか、苦しい時に守ることができているのが大きいです。苦しい時にどういうサッカーをやればいいのかゲームの中で選手たちが感じることができているので、次のトーナメントにも生きてくるのかなと思います」
服部
「立ち上がりはもともと意識していた中で、立ち上がりのファーストチャンスをしっかり決めることができて、15分以内に3点取られました。相手がつなぐチームなのは分かっていたので、前線からプレスにいって得点を奪うという練習してきたことができたので、すごくいいゲームでした。2連勝して流経大に負けて勝てない試合が何試合か続いたけど、昨年の7試合勝ちなしから脱出することを学べて、今年は勝てたゲームが続いたってことがすごく良かったです。ゼロっていうのは後ろからしたら、本当に気持ちがいいです。選手がしっかり立ち上がりから点を取ってくれたのが大きな勝因だと思っていて、それに答えて後ろの選手もしっかり守れていました。前線が点を取ってくれている中で、今までゼロができていなかったので、しっかりゼロで終えるということは意識していました。(昨年以上の結果を出せる要因)今年の立ち上げから『一心』というスローガンを掲げて、心を一つに戦うということでサブやバックアップだったり、マネジャーという全ての人がチームの勝利のために日々の練習から取り組んでくれているのが要因だと思います。(久しぶりの首位折り返し)もちろんうれしいんですけど、ずっと『後期の明治』と言われていて、逆に僕としては本当に後期で勝てるのかっていう心配な部分もありました。でもそういう不安があるからこそ、自分に落とし込めていけると思うので、そういう部分から目を背けずに、後期に向けてやっていきたいなと思います。通年で強くなれるように頑張っていきたいです。(今後の課題)ここ2試合は特に守備が良くて、ゼロで抑えられているんですけど、やっぱり失点も多かったです。前期に守備の練習をしてきた割には多いです。もっとやってきたことを詰めることと攻撃のバリエーションを増やしていきたいです。(アミノに向けて)昨年は優勝していますし、今年も優勝する勢いでしっかり勝ちたいです。でも、一昨年は良いチームなのに2回戦目で負けてしまったというのはあるので、しっかりそれを反面教師として捉えて、初戦から今までやってきた前線からの守備と良いブロックを作ってやるサッカーを徹底したいです」
小出
「前半早い時間帯で3点取れてそこから無失点で終われたというのは、前の国士大戦では2点取られてしまったのでそこの反省点をしっかり生かせてプレーに表現できたかなとうれしく思います。(2試合連続完封ですが)その中でも相手の質が高ければ決められてしまう部分であったり危ないシーンというのは多々あったので、そこは無失点だからと過信せずに守備の穴というのはまだあるのでそこを突き詰めてけしていきたいと思います。前半立ち上がりは前から行って相手のボールを高い位置で奪ってそのままシュートを打つというシーンができたのでよかったですけど、前半の終盤あたりというのはちょっとうまく自分の中で守れなかったなという反省点があるので、そこはもうちょい全員で話し合ってなくしていきたいなと思います。(日体大への臨み方は)個人の技術も高いですし勢いもあるチームだと分かっていたので、逆に立ち上がり自分らで飲み込んでやろうという気持ちで試合をしたのでそこはよかったかなと思います。(前期首位ターンですが)前期首位でターンするというのはコーチからもそこが目標と言われていたのでそれを達成したのはうれしいですし、その中でも一試合一試合しっかり戦って勝ちをもぎ取る試合というのは後半多く出てきたので、そこは自信持つところはしっかり持っていいのかなと思っています。(アミノバイタルカップに向けて)考えられるチームとしてのこれからの練習にもしスキでもあったらアミノバイタルの1回戦で負けるということも充分考えられるので、リーグ戦はひとまず忘れてもう一回チームとして力をつけるために1日1日を意識高く過ごしてまずアミノバイタル1回戦というところに目を向けて頑張っていきたいと思います」
丹羽
「まず前期を首位で折り返すというところもあったんですけど、試合前にはそういうのは意識せずに一試合一試合勝利していく中の今日も一試合というところを意識して取り組んで、結果的に無失点で得点も4点取れてよかったと思います。(ゴールシーンを振り返って)立ち上がりいい形で点を取れているのは相手のスキをうまくつけているということなので、それは継続していけたらいいなと思います。小野からのパスが絶妙なパスだったので、自分は余裕もありましたし落ち着いて決めるだけだったので、パスを出してくれる人に感謝したいと思います。(得点ランキングも暫定トップです)他にもチャンスがあったのでそういうところを決めていかないとこれから苦しいところで点を取っていったりチームを助ける点を取れないと思うので、ああいうところにもっとこだわっていけたらいいなと思います。(日体大に対しての臨み方は)戦術的な話もあったんですけどそれ以前に自分たちのサッカーである前線からの守備っていうのと攻撃は常にゴールから考えてプレーするってところを徹底することが、日体大どうこうではなくて明治としてどうやるかが大事という話をして試合に臨みました。(明治らしいサッカーの体現は)リーグ戦をやっていく中ではじめの第1節から第3、4節ぐらいまではボールを蹴りすぎて逆に自分たちが苦しくなるっていうのがあったんですけど、それをリーグ戦をこなしていく中で改善してこのリーグ戦前期の最終戦にしっかり下でつないで試合を支配できたので、それはリーグ戦の中で成長できているということだと思います。(前期首位ターンは6年ぶりですが)自分が入学した年から毎年後期の明治と言われていて、毎年前期のスタートダッシュっていうのを一つ目標に取り組んできていたんですけどそれがなかなかうまくいかない中で、自分たちの代になってリーグ戦が始まるまでの期間で一人一人が本気になって本気で向き合うことでこういう結果がうまれたのかなと思います。(アミノバイタルカップに向けて)ひとまずリーグ戦は首位で折り返せたというのはよかったと思うんですけどそれは忘れて、過信や慢心をなくして謙虚にやっていくことが調子を維持し続ける一番大切なことだと思うので、そういうところを意識してやっていきたいと思います。」
木戸
「今日は前期最終節っていうことで大事な試合になるっていうのはみんな自覚していた中で相手に前半から何もやらせないという意識の統一で、個人的には決められるところを決められたのでチームとしても乗っていけたし立ち上がり相手に何もさせないという意味ではいい入り方だったし、それで3一0で折り返して国士戦は2点返されて前半終わったんですけど、そういうところを経験している中でいい修正ができて前半0で抑えられたというのが結構大きいかなと思っていて、それで後半も次の1点大事という中で点取れて勝てたというのは今日のゲームはとてもつぎのアミノバイタルとかにつながる大きな試合になったんじゃないかなと思います。(前半4分に先制ゴールでした)立ち上がりから守備で結構前から行けていて、いい位置で奪えてでもう攻撃に入る時に自分もいい準備ができていたので、あのシーンは結構諒平くんがボールを持っていいボールがくるなと思ったので、そういう準備の段階でいい準備ができたのであとはもうイメージ通りのゴールでした。(日体大への臨み方は)前期の最初の方は日体も調子悪かったと思うし徐々にのってきてるチームというのは分かっていて、自分たちもスカウティングとか分析とかやって相手が後ろからビルドアップしてくる、それにストレスを感じずにいつも通り自分らの守備から入って相手に何もさせずに3点取ったように、ショートカウンターとか決めるとこ決めるというのを徹底できたから、そういう分析だったり一人一人が責任を持ってプレーができたのでそれが一番勝利できた要因じゃないかなと思います。(前期首位ターンですが)一戦一戦しっかり戦ってきた結果がこういう首位で折り返すということになっていると思うので、そこは自信を持っていいと思うしもう一回足元見つめ直して次トーナメントという違う戦い方になると思うし、そういう中でもしっかり勝っていければ本物になっていくんじゃないかと思うし、そういうので勢いをつけて後期も一戦一戦戦っていけば自ずと結果はついてくるんじゃないかと思います。(3戦連続ゴールですが体の調子は)90分もう結構やれてきてそういった中では戻ってきてるんじゃないかなと思うんですけど、本当にここで満足してはいけないと思うしもっともっとチャレンジしてもう一個高い次元の課題が見つからないといけないと思うし、そういう意味では得点は取れてるんですけどもっと課題はあると思うしそこを直していけばもっともっと成長できると思うので、満足せずにチームに貢献するというところを考えてやっていけたらいいなと思います。(アミノバイタルカップに向けて)2戦勝てば大臣杯なんですけど、一戦一戦絶対勝つというところから考えて、自分が1年生の時はそれで大臣杯逃しているし、そういう経験もしている選手が落とし込んでいかないといけないと思うし、そういう意味では自信を持って一戦一戦戦っていければ結果はついてくるなと思います」
柴戸
「(前半の3点)チームとしては立ち上がりを相当意識していて今回もいつも通りしっかり意識して入ろうということだったので、みんながゴールから意識していたり前に出ていくことだったり前からの守備が統一されている中でしっかり点を取れたということは自信にしていいのかなと思います。(2試合連続無失点)無失点で勝つことは大事なことだと思いますし、みんながしっかり1対1だったりゴール前の対応ができていれば無失点で終われますし、無失点で終わることによって絶対今年のチームは攻撃力がありそういうところで勝っていると思うので、今後もDFライン中心に無失点で終えたいと思います。(アミノバイタルカップに向けて)1回リーグ戦が終わった中で大会が入ってくるので1発勝負なのでリーグ戦との戦い方も変わってくると思いますけど、やっぱりチームの味を出しながらやるべきことを一人一人がやることが勝利につながると思います」
土居
「(久々のゴールとなったが)少し長く掛かりましたね。いつも惜しいところまではいっていたので、今日のゴールは良かったかなと思います。クロスが入ってきて目の前に柴戸がいて少しトラップミスをしたので、それが結果的にいいボールになってきました。あとは蹴り込むだけでしたね。チャンスは結構つくれていたので、アシストも結果として付いてきているのでその中で得点が取れればなとは思っていました。次はアミノバイタルとか天皇杯が始まってきますし、トーナメントでは決定力が大事になってくるので頑張っていきたいです。今年はチームとして一人一人役割を全うして団結力の部分ではすごくいい状態にあると思うので、チームのスローガンである『一心』を掲げてチームとして勝ちにいけているのが大きいと思います。今日のゲームに関しては3点を取った後に相手に合わせてゆったりしてしまったというのがあるので、自分たちのサッカーを最後まで貫き通すのが大事になると感じました。逆に悪い流れの中でもまとめ切れたことは大きいと思うので、これからもしっかりと続けていければと思います」
鳥海
「前期を1位で折り返したいっていうのがあって、必ず勝つっていうことを意識してやりました。(無失点だった点は)相手のミスで助かっている場面もやっぱりあると思うんで、慢心することなくやっていきたいです。(首位での折り返しは)素直にうれしいのと、今からアミノバイタルが始まるので、やっぱりそういうので結果を残していけたらなって思っています。」
岩武
「(初ゴール)勢いよく行こうと思いました。大学初ゴールなのでうれしいです。やっぱりみんなからも祝福されるので。あと結果が欲しかったので結果が出てよかったです。(室屋のポジション)成くんが1年の頃はいたので成くんを目指しながら超えられるようにと考えていたんですけど成くんがFC東京行ってしまったので成くんじゃなきゃダメって言われないようにしてきました。(プレッシャーはあったか)言われてしまったら悔しいのでそこは言われないように、また超えられるように日々練習してます。(持ち味)1対1では負けたくないので攻撃という面では前の(道渕)諒平くんがどんどん仕掛けていってくれるので、そこはタイミングよく上がればという感じなのでどちらかといったらDF面での1対1では負けないようにしています。(日体大について)自分たちのほうが上っていう志を持って圧倒できるようにというのと、前が大きいのでそこで当たって超えてくるというのが日体だったのでそこをついていけるようにと話していました。(課題・修正点について)最近立ち上がりがいいので何試合か前までは立ち上がりが悪かったのでそこでやはりアミノでは立ち上がりで最近圧倒できているので立ち上がりで圧倒できるようにというところと、あともう少し超える選手が増えてきたりだとかカウンターでもう少し早くだったりきつくなったときどこから行くのかだったりどこまで引くのかっていうのはもう少し合わせていけたらもう少し強いチームになるのかなと思います」
小野雅史(政経2=大宮アルディージャユース)
「(先発出場)ここ最近試合に出られないのが続いていて、前節早稲田戦少し出たんですけど結果として残せなかったというのがあるので今日は結果にこだわって自分の持ち味の攻撃の部分を出していこうと考えていました。(前半の3点)先制点というのが大事になってきてその中で点を取れたのはよかったんですけどそれ以上に無失点で終われたことが次につながる結果になったと思います。(日体大に対して)最終節というのもありますし絶対に勝ちにこだわるっていうのはベースとしてやっていて、その中で前節に引き続き無失点で攻撃に関しては個人的にはどんどん前行って得点に関わっていくっていうのを意識してやったんですけどそれが結果につながってよかったです。(アミノバイタルカップに向けて)少しリーグ戦も空きますけど関係なく自分が出たら結果を残すだけですしチームとしてもしっかり準備して勝ちにこだわって優勝したいです」
佐藤亮(商1=FC東京U―18)
「前半いい形でいい時間帯に点を取れてチームが楽になったおかげで、自分が試合に出れたっていうのもあります。やっぱりあの時間帯は守備に追われることが多かったのですが、チームに求められている自分の役割を全うできるようにがんばろうと思って試合に入りました。でも、少しまだ気が緩んでいるところもあったのでもっともっとそこは追求していかないといけないなと思いました。(どういう意識で試合に臨んだか)ここで一旦リーグ戦が中断するので、最後しっかり自分をアピールするために、まず試合に出たいっていう思いを強く持っていたので、その中で試合に出れたことはすごく大きいことだと思います。(アミノバイタルカップに向けて)2週間の練習でしっかり自分をアピールして、まず個人としては試合に出ることとそこでチームとして優勝できるように少しでも試合に出てチームに貢献したいっていう思いがあるので、練習からしっかり突き詰めていきたいと思っています。」
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