
昨年の王者筑波大に健闘するも及ばず 3回戦敗退で新人戦を終える/関東大学新人戦
スターターは小林拓主将(営2=桐光学園)、綱井勇介(文2=大阪学院)、野口龍太郎(政経1=九州学院)、森山修斗(政経2=瀬田工)、今川友哲(営2=大阪桐蔭)。
制空権を支配された。「バスケットは高さのスポーツなんだということを痛感させられたゲームだった」(山本健一監督)。序盤から筑波大の高さに圧倒される。オフェンスリバウンドを許し流れがつかめず、第1クオーターだけで27点の大量失点を喫する。さらに第2クオーターでインサイドの要である今川のファウルがかさみ交代。さらに相手を勢いづかせて苦しい展開になった。相手のリバウンド力に「警戒していたのに取り切れなかった」(今川)と、前半で15点のリードを許した。後半も相手の高いインサイドを攻略し切れず、96―79で試合終了。明大のディフェンスリバウンド数は筑波大のオフェンスリバウンド数を下回った。さらに全体のリバウンド数で比べると筑波大の61に対し明大は29。この差が結果に表れた。2回戦で強豪・東海大を破り勢いに乗って挑んだが、昨季王者の壁は高かった。
粘り強く戦った。15点のビハインドで迎えた後半、これ以上のリードをさせまいと筑波をつかんで離さなかった。第3クオーターでは主将小林の連続ポイントで流れに乗ると、森山の3Pシュートとフリースローで7点を返し、このクオーターでは21―18と筑波大を上回る。攻めるしかない第4クオーターでは、綱井の2本の3Pシュートと今川のフリースローや相手陣内でのインターセプトからの速攻など22点を挙げ、昨年の王者を苦しめた。あと一歩のところで離され及ばなかったものの「内容の濃いゲームができた」(山本監督)と前向きにとらえている。
選手は上を向いている。この日チームトップの19点を挙げた綱井は「得点できる力を付けていかないといけない」と今後の課題を口にした。2回戦で東海大、3回戦で筑波大に当たる厳しいトーナメントであったが「2年後に自分たちが中心になったときに東海・筑波っていうのは最大のライバルなので、そこと試合ができたのはチーム的にも良い経験になった」(綱井)と貴重な財産を得た。秋からはリーグ戦が始まる。「リーグ戦、今年は筑波1強みたいになっているんで上位狙ってインカレもいいとこから始めて優勝目指したい」(今川)。2年後、そして今秋へ、この経験を糧にする。
[古賀章太郎]
試合後のコメント
山本監督
「バスケットって高さのスポーツなんだということを痛感させられたゲームだった。高さだけではなくて個々の能力も高いし、あれに対抗するには何をしなきゃいけないか。そういうことをリーグ戦までに平面でスピードで崩していくという部分を強化していかないといけない。高さにも弱点はあると思うのでそれを分析して今後につなげていきたい。(今川のファール)一生懸命やった結果があれだから、どうしても身長差がある分しょうがない。あとはチームでああいうところをカバーできるか。本当は1人で守ってほしいとも思うんだけど、ディフェンスの方にばっかり集中しちゃうとね。彼はうちのポイントゲッターなんで、そこで点数取れなくなっちゃうとチームとしてマイナスになっちゃうんで。どういう風にしてチームでディフェンスを構築できるかになる。良かったのは離されても戦う姿勢を持ち続けていたこと。去年までの明治にはあまりなかったことなんで、そこはほめてあげなきゃいけないのかなと。これから3、4年生を支えていくためにも1、2年生の底上げは大事だった。今回2試合だったけど、東海さんと筑波さんと内容の濃いゲームができたんで良かったかなと思う」
小林主将
「後半はわりといつもの感じでやれたけど、前半相手のペースに乗せられた。相手は展開を速くして思い切ってやって来るという感じで、こっちはちゃんとポジションをとってから思い切ってやろうというつもりだったけどプレッシャーにやられて、やりたいことをやり切れなかった。サイズがあるというのは分かっていたけど、飛び込まれて取られてしまうのが多すぎた。インサイド陣が弾いたのを上3人が取りに行ってあげたり、そういうところがもっと必要だった。昨日のダメだったところも含めて修正できたのは良かった。ボールの展開とかはだいぶ昨日よりは良かった。もうちょっと(自分の)シュート数を増やしてもよかったなというのはある。自分がタイミングを見て打ってるというのが多くて、もっと綱井みたいにドライブでペネトレイトしてから周りに出したり、自分のチャンスをつくりたい。突破力というか切っていく力が足りなかったかなと。関東でもトップの2チームとやれて、同年代であれだけディフェンスでもオフェンスでも激しいプレッシャーをかけてくる厳しさが分かったので、これをこの秋や2年後自分たちが4年生になったときにつなげたい」
今川
「(チームとして今日の試合を振り返って)昨日も、ターンオーバーの多発が原因で負けそうだったということで無くそうという話をしていたが、結局ターンオーバーが多くなってしまったというところ。そして相手のリバウンドが強いとわかっていて警戒していたのに取りきれなかったところが負けにつながったと思う。(個人として今日の試合を振り返って)昨日も点数取れてたほうだったと思うので今日も決めようと思ってたんですけど、3ポイントも入らず、ドライブしかできない状況で少しずつ得点という形になってしまって、リバウンドに必死になりすぎてファウルが重なって、結局オフェンスもディフェンスもおもいきりできず、完全燃焼できなかった試合だった。(筑波大対策は)練習も少なかったので具体的な対策はなかったんですけど、昨日のオフェンスの流れは大事にして、ディフェンスはリバウンドが課題になるっていう話はしていた。(今日の試合における今川選手の役割)ディフェンスはリバウンドが仕事だったと思う。オフェンスは点が止まったときに、1番簡単なレイアップとかリバウンドシュートとかを確実に決めていくことが大事かなと思ってやっていた。(新人戦通してチームとしての反省)新人戦のチームはもう解散になってしまうんですけど、試合に出ていた人はリーグ戦とかに絡んでいける選手だと思うので、この3ヶ月しっかり練習してリーグ戦しっかり勝つこと。そして来年、今の1年生が新人戦を引っ張っていくことになるので、この悔しさを忘れずに練習していくことが大事だと思います。(今日の試合での反省)個人的には1番高い選手として出てるのにリバウンドを取りきれてないところと、手癖がでて見つかってファウルになっちゃうとことか、カッカせずおとなしくやっていきたい。あとはフリーで打たせてもらってたのとか、もっと確実にスリーを決めていきたい。(秋の公式戦に向けて)僕らの代や先輩方も細い人が多いので、みんなフィジカルつけてさらに技術もつけて、夏を越えたなっていうのが目に見えてわかるように練習して、リーグ戦、今年は筑波1強みたいになってるんで上位狙ってインカレもいいとこから始めて優勝目指したい」
綱井
「今日はターンオーバー減らそうという話をしていて、ターンオーバー自体は減ったと思うんですけど、ボックスアウトが甘かったり、リバウンドで圧倒されてしまった印象。(相手のリバウンドに対しては)途中からゾーンディフェンスにして、インサイドの攻撃を止め
るのは出来たのですけど、スクリーンアウトっていうのが難しくなってきて、それでやはり(リバウンドを)取られてしまった。アウトサイドはそんなにだったけど、落ちた後のリバウンドっていう部分でやられた。ディフェンス自体はつらくはなかった。(個人としては)第2クオーターで今川変わって、リバウンドや相手にブレークやられてずるずるいった場面があって、そこで自分がPGとして何ができたかというと、何もできなかった。ベンチからコントロールしろっていう指示があっても、やっぱり流れを止めることができなかった。そういうところで自分が一本つくったり、自分で得点できる力を付けていかないといけないと思う。昨日、自分の持ち味の積極的なドライブがなくて、今日は出だしからしようと思っていたので、それができていたので少しはよかった。(第3クオーターは)とりあえず一桁差にしようって考えていたので、もう少し詰めることができたらよかった。ターンオーバーをしないで、しっかり攻めれば勝てると思っていたが、リバウンドへの意識が薄かった。(今大会を振り返ってみて)主体で出られたのは良い経験になったし、2年後に自分たちが中心になったときに東海・筑波っていうのは最大のライバルなので、そこと試合ができたのはチーム的にも良い経験になったと思う」
森山
「(今日の試合を振り返って)自分は中でやってて今川とか外はしっかり守れてたんですけど、自分がボックスアウトしたいとき相手にされて、ボールを取ることができなかった。ボックスアウトしても(相手の高さによって)仕方ない部分はあったと思うんですけど、ボックスアウトがしっかりできていればもうちょっと(点差が)縮まったかなっていう部分はあると思う。(ディフェンスはやりづらかったか)サイズの部分で自分たちの方がチーム的に劣っている部分もあるし、ポストプレッシャーするところにカバー行けてなかったし、自分たちもポストやられてっていう部分もあったので全体的にやられてばっかりだった。(リバウンドについては)大きく入ってくるボールは相手の高さで取られて、相手にボックスアウトしても押し込まれて、ちょっと遠くに飛んだボールは全部取られてっていうパターンが多くて、あとセカンドチャンスとかで決められるパターンも多かったんで、今後もそういう場面あると思うから、もっとボックスアウトをしっかりしてウエイトとかしてフィジカルつけて、頑張れたらいいのかなって思う。(第3クオーターは)前半は1点差を目標にしていたが15点くらい差をつけられた。後半流れを作れたらいいなって思っていて、みんなも思い切ってやれたと思う。自分は監督にシュート打て、ドライブ行け、攻めきれって言われていたんでその気でいったんですけど、決定力がなくてシュート率も悪かった。ただ、第3クオーターは全員が勢いに乗れてたっていう部分があって、良かったんじゃないかなって思う。(今大会を振り返って)練習試合はしてたんですけど練習自体は2日しかしてなくて短い期間だったんですけど、東海相手にもできるところがあった。ターンオーバーが多かったり自分はシュート率も悪かったりといった不安要素を練習して直していけば今後につながっていい結果も出るかなと思う」
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