強豪・東海大を下し初戦突破!/関東大学新人戦

 強豪に粘り勝ちだ。新人戦初戦の相手は東海大。序盤から相手の高さに圧倒されるものの、リバウンドを確実なものにして得点につなげ、前半を4点ビハインドに抑える。第3クオーターでは10点差以上をつけられる時間帯もあったが、第4クオーター初めに逆転。その後、点を取っては取られの攻防を繰り返し、最終的に77―73で勝利した。次戦は、昨年の大会覇者である筑波大と対戦する。

 スターターは小林拓主将(営2=桐光学園)、綱井勇介(文2=大阪学院)、野口龍太郎(政経1=九州学院)、森山修斗(政経2=瀬田工)、今川友哲(営2=大阪桐蔭)。

 最後まで集中し、勝利をつかんだ。3点差で迎えた第4クオーター開始直後、森山のシュートで1点差に。その40秒後に奥野綾汰(国際1=藤枝明誠)が決め、ついに61―60と逆転した。そこから互いに一歩も譲らずシーソーゲーム。残り2分の時点で相手に3Pシュートを許し70―73となるが、その直後、今川が2連続シュート。残り1分で74―73と勝ち越した。その今川がファウルでフリースローを与えるものの、2本ともにアウト。残り14秒で1点リードは変わらない。ここで相手がファールゲームを仕掛けてきたが、制したのは明大。森山、今川が2本目は外したものの、リバウンドを取りボールをキープした。残り4秒では奥野が試合を決定付けるフリースローを決め77―73。最後は4点差で大きな1勝を手にした。

 思い切りの良さが見られた。立ち上がり、ターンオーバーなどで3連続得点を許す。しかし体を張った積極的なディフェンスでペースを渡さず、第1クオーターを6点差に抑えた。「新人戦なので思い切りやって楽しもう」と語る野口は、第2クオーターでブザービーターの3Pシュートを決め、4点差まで詰めた。「ディフェンスもオフェンスも声を掛けながらしっかりできた」(小林主将)。選手同士でしっかりコミュニケーションを取り、流れが完全に相手にいくことを防いだ。また「自分が攻め気を出していかなければならない」と積極的に仕掛けた今川。ドライブで相手のディフェンスを切り裂き、チームトップの24得点を挙げた。

 大きな壁はまた立ちはだかる。次の対戦相手である筑波大は昨年の覇者。けれども「ターンオーバーさえなければ明日も勝てる相手」(綱井)と勝機は十分にある。「今日みたいなゲームをできればいい結果もついてくると思う」(山本健一監督)。今回の試合で見えた課題を意識し、もう一度チャレンジャーとして筑波大戦に臨む。

[亀井笙子]

試合後のコメント
山本監督

「東海大というネームに負けず、コート上で戦う姿勢を表現してくれた。今日は選手たちをほめてあげたい。ディフェンスにしろ、オフェンスにしろ、今までやってきたことを理解してしっかりと発揮してくれた。それが一番良かった。今日は勝敗にはこだわっていなかったので、自分たちのやるべきことをやってタイムオーバーになって、いい結果がこっちについてきてくれればいいなという感じだった。今川については春先に代表候補に入ってそこから外れたっていうことで、そのヘッドコーチが東海大の陸川さんなんで、見返すように頑張ってこいとゲーム前に言ったんで、本人も納得しているんじゃないかなと思う。今川と森山については(高麗大戦で)インサイドで2メートルあるナショナルチームの選手相手にゲームができて、当たり合いができたというのはすごく大きかった。今日の東海を見てもやっぱりでかさが違うから、メンタル的な意味でもひるむことなくリングにリングにってできたんで良かったと思う。1年生は大学のバスケットに入ってきてまだ2、3カ月しかたってないから、勢いだけを忘れないでやってもらいたくて、粗削りでいいから持っているものをどんどん出しなさいといってコートに送り出した。それで結果を出したので良かった。筑波さんは今大会でも優勝候補だと思うので、勝敗にこだわらずと言うと嘘かもしれないけど、チャレンジャーとして胸を借りるつもりで今日みたいなゲームをできればいい結果もついてくると思う。今日のイメージを忘れず頑張りたい」

小林主将
「勝てたことは本当に良かった。東海はインカレでも上位にいるチームなので強いという印象はあったが、練習ができていない中でもやれることはやろうとみんなで話していた。チームでのちゃんとした練習は2日しかできてなかったが、終盤でターンオーバーとかミスがあってはいけない部分でディフェンスもオフェンスも声を掛けながらしっかりできたところが良かった。(第4クオーターは競った展開だったが)外からの声もみんな聞こえていたし、コートの中でもコミュニケーションが取れていたのでそれがしっかり結果につながったと思う。(自身のプレーは)全体を通してターンオーバーが4つくらいあったので、しかもゲームの序盤でやってしまって、チームの落ち着かない状況を作ってしまったのは自分が原因だと思っている。明日またゲームできるので、入りでしっかりコントロールして、消極的なミスやいらないターンオーバーをなくしてやっていきたい。(シュートもよく入っていたようだが)ターンオーバーしていたのでその分を取り返そうというのと、いける時は思い切って打っていこうと思っていたので、入って良かった。(1年生もかなり戦力になっているようだが)思い切ってやってくれているので、チームの力になってくれている。今日出ていないメンバーもいるがみんな活躍できると思うので、みんなで頑張りたい。(筑波大戦は)全体的にサイズが今日よりさらにあると思う。オフェンスの部分でターンオーバーを改善することと、ディフェンスではプレッシャーを最初からかけて受け身にならずに、チャレンジャーなので圧倒していくくらいの気持ちでやりたい」

今川
「勝ててとてもうれしい。(シュートがよく入っていたが)誰かが点を取らないと勝てないし、新人の中で誰が点を取るのかが課題だったんで、一番経験してる人が攻め気を出していかなければならないと思ったので、攻めていった。シュートが入ってよかった。(平岩・東海大とのマッチアップについて)この代表の選考会で、選ばれなかったんですけど、それでマッチアップとかしてたんでお互いにやることとかも分かり合っていたなかでの戦いだったのでちょっとやりづらかったんですけど、あんまり向こうも元気がなかったっていうかあんまりやってこなかった感じもしたんで、1対1はそこでうまくつけたかなって感じ。(次節の筑波大戦は)勝つしかない。明日勝たないと最後までいけないし優勝もできないので絶対に明日は勝って、東海・筑波っていう二強みたいになっているところを潰して優勝したい」

綱井
「練習全然できていなかったので、合わない部分があるのは仕方ない。自分や他のみんなも全員1対1にいった時に相手に勝てずターンオーバー、ドライブいってパスアウト、スティール、ブレイクってやられる流れが多かったので、その辺をもっと自分でいき切るとか、視野を広くもってドライブするとかターンオーバーを減らさんといかんなと思った。(勝っても反省が最初)内容が悪かったんで、勝ったのはうれしいですけど。試合前からいけるなとは思っていたんですけど、内容はダメだった。ずっとリードされていたんですけど、10点以上離れる部分はあんまりなかったんで、そこが勝因かなと思う。練習していなかったんで、とりあえずディフェンス頑張ってブレイクする。それしかないと思っていたので、それが出たのが粘れた要因。はじめは15番にけっこういかれたんですけど、ポイントしぼって15番とインサイドって決めてから失点が減った。ターンオーバーさえなければ明日も勝てる相手だと思うしそこが大事になる。コントロールをしっかりできるようにしたい」

森山
「出だしがチーム的にいつも悪いので、最初で点差を離さずに最後粘れれば絶対に勝機はあると思っていた。悪いところもめっちゃあったけど、勝てたことは素直にうれしい。今日は自分のシュートの調子があまり良くなかった。だから、ずっと出てる今川がドライブいってくれたから、自分はリバウンド頑張ったり、ガードは運ぶの大変そうだから、外にピックいって攻めやすいようにと思っていた。ディフェンス練習はずっとやっていた。2ピリの最後らへんが一番きつかった。点差が追いついて、やられてっていうところで気持ちの面でも辛かった。体力もやられてたけど3ピリは1年生がつないでくれて。ターンオーバーの数とか絶対東海よりも多かったけど、今川の攻め気とか綱井と拓(小林)が守ってくれたことがでかかったのかな。筑波は強い人は抜けたけど、今日みたいなターンオーバーの数だとまずい。そこを直していきたい」

須藤昴矢(営1=桐光学園)
「最初はなかなか得点が入らなくて、相手のペースのところもあったけど、しっかり走ってディフェンスして、得点につなげられた。相手のほうがオフェンスの能力あるチームだから、自分たちはリバウンドとかで流れを持ってこれたらと思っていた。身長とかも相手のほうがあったけど、ディフェンスでしっかりコミュニケーション取れてやれたのが良かった。フリースロー外しっちゃって、そこは反省。限られたプレー時間の中で自分の持ち味を出したいと思っていたので、積極的にプレーした。明日も相手の個々の能力は上だけど、今日みたいにチーム力で勝ちたい。ベンチもしっかり盛り上げて、いい雰囲気で臨みたい」

奥野
「組み合わせ決まった時から、初戦が東海大っていう強い相手ということでより気持ちを高めていった。練習する時間も二日間くらいであんまりなかったんですけど、それでも自分は出ることが少なかったんですけど練習試合とかの時からみんなで話し合っていたこともあり、勝てたのかなと思う。監督から、止まってボールをもらってシュートを打つのでは全然入らないから自分から動きを作ってシュートを打つように言われたんでそれを意識して、シュート打つと決まった。みんなから思い切ってやれって言われてたんで思い切っていった。(筑波大戦は)やっぱりディフェンスとか声を出すことを意識して、勝ちます」

野口
「勝ててすごくうれしい。対戦が決まった時から強いと思っていたが勝てない相手じゃないと思っていたので、明治らしいバスケットが展開できて勝利につながったと思う。(2Q最後で3Pを決めて)決めたときに(気持ちが)上がってしまって、後半は気持ちが舞い上がり過ぎて空回りした部分もあるので反省している。シュートセレクトをしっかりしていきたい。新人戦なので思い切りやって楽しもうと思ってやっている。(筑波大戦は)筑波も強いんですけど、今日みたいにいいバスケットができれば勝てる見込みは全然あると思うので頑張りたい」