東日本学生選手権に向けて/事前取材
注目は先鋒(せんぽう)の田原。入学時からケガを抱えていたため、3年生にして今季初めて公式戦に出場した。我慢の期間を経て競技復帰した田原に、小川清彦総監督も「力をつけてきた」と太鼓判を押す。1番手の田原から流れをつくり、勝ち星を積み重ねたい。
大会を前に、監督、選手に今大会への意気込みを伺った。
(この取材は5月29日に行われたものです)
小川総監督
「初戦の拓大戦勝負になる。強い相手もいるけど、全員戦うという気持ちになれば十分に戦える。あとは試合でおとなしいから、土俵に立ったら別人になってほしい。戦うのは何番もないから、やってきたことを全部ぶつけるように、集中して。先鋒の田原が力をつけてきた。そこで確実に取って、回すっていう感じかな。ケガで今年からだけど、先鋒も宇佐で経験してきた。(控え選手も出場する想定ですか)そうだね。総力戦だね。その日の体と気持ち、それが試合に向いている、戦える部員を出す。全体として宇佐・宇和島の結果はたいしてないけど、レギュラーが3人抜けた中で初めての全国大会を経験した子もいるし、内容としてはそれぞれが経験を積んだ。誰とやっても勝つんだという強い気持ちで土俵に上がって戦ってもらいたい」
守重佳昭監督
「大将には精神的に動じないような人間がいてほしいので前田にしました。先鋒の田原には勝ち負け関係なく、勝ったらラッキー、負けてもいいから思い切っていけと。目標は優勝って言っているけど、目の前のことを一つ一つきっちりやって、目の前の相手をしっかり倒して。そういう積み重ねが最終的には上位入賞とか大会の優勝につながっていくと思います。上ばっかり見て倒れないように、下からじっくり上がってトップを狙うと。そのつもりでいきます」
先鋒・田原
「先鋒なので、そのあとの勝ちにつなげられるように思い切った相撲を取っていきたいと思います。今年の2月に復帰したんですけど、だんだん調子が良くなってきて自分の相撲になってきたので順調です。レギュラー5人もみんな力を付けてきていると思うので、自分たちの力を精いっぱい出すだけだと思います。とりあえず自分が前で勝って、流れをつけて名和先輩に流れを渡してそこから勝つ。まずは自分が思い切ってやって流れをつくらないといけないですよね。団体も個人も自分の力を発揮して、チームが勝てるように貢献して、個人戦も自分の相撲を取り切って上位進出を狙っていきます」
◆田原勇也 たはら・ゆうや 政経3 報徳学園高出 171cm・125㎏ 力の源は「睡眠をしっかりとること」
二陣・名和主将
「団体では決勝トーナメントに上がって、そこから1勝、2勝としていきたいです。ベスト8は必ずで、ベスト4、優勝と狙っていきたい。(最近強化しているところは)立ち合いのスピードだったり、圧力。あと最後の詰め。宇佐、宇和島でも相撲では大方勝っているのに最後に負けることがあったので、総監督からも土俵際をしっかりしろと言われています。立ち合いはトップレベルだと言ってもらえているので、そこは自信を持ってやりたいです。(二陣だが)これまでやったことがないところだったんですけど、宇佐・宇和島では2番手、3番手で。去年までは大将が多かったんですけど、自分の番が来たら自分が必ず取るという気持ちは変わらない。自分の中で、1回も勝てないという相手はいないと思っています。運もあると思うんですけど、1番でも多く勝ってきたい。最後の年なので楽しんでやっていきたいと思います」
◆名和闘志 なわ・とうし 政経4 埼玉栄高出 171㎝・150㎏ 力の源は「応援して下さる人たち」
中堅・北川
「宇佐・宇和島大会で課題が見えました。強い人が相手でも自分の形になれば戦えるということが分かったので、中堅戦では自分の形で相撲が取れるようにしたいです。右からのがぶりですかね。がぶりというか、四つ相撲なんで、四つになったら自信あります。特に得意な技はないんですけど、だいたい寄り切りが多いです。(調子は)闘志先輩(名和)を一番として徐々に上がってきているかなと思います。やっぱり頼りになりますね。右手を大事にしろと言われますね。四つ相撲なので右手をしっかりして、左手も使えるように。インカレにつながるような相撲を取りたいと思います」
◆北川貴之 きたがわ・たかゆき 商2 明徳義塾高出 178cm・140㎏ 力の源は「試合前も普段通りの生活をすること」
副将・根岸
「一戦一戦全力で、迷わないで勝負できるように戦いたいと思います。宇佐・宇和島大会では、結果的には取りこぼしている部分も大きくて、結果がついてこなかったので今回巻き返していきたいと思います。調子は絶好調です。自分から積極的に攻める相撲を取っていきたいです。強く当たってまわし取ってそこから自分の流れにっていう感じです。自分のところは責任を持って、戦っていくようにしています。緊張するような甘い稽古はしていないので、緊張はしないです。上級生になったので、チームを盛り上げていくような存在になりたいなと思っています。頑張ります」
◆根岸猛 ねぎし・たける 政経3 埼玉栄高出 177cm・117㎏ 力の源は「オンとオフの切り替え」
大将・前田
「自分の相撲を取るだけです。宇和島で一回大将になったんですけど、中大戦では結果的に1-3で回ってきて絶対勝つっていう気持ちでいって勝ちました。大将だとチーム全体の勝敗がかかってくるので2-2で回ってきたら落とせないですね。練習でも絶対勝つっていうところを決めているので、プレッシャーに弱いほうではないです。2年生でそういうところを任せてもらうのは責任重大だと思います。名和先輩はチームを引っ張ってくれる頼もしい先輩です。チームは結構いい雰囲気でやっているとは思います。2年生なので思い切ってやるだけです」
◆前田将吾 まえだ・しょうご 政経2 宿毛高出 176cm・110㎏ 力の源は「粘り強く当たること」
[星川裕也・渡辺由理佳]
◎応援へ行こう!
◆6・5 第95回東日本学生選手権
≫会場アクセス
・両国国技館
――JR総武線「両国駅」西口より徒歩2分
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