大山主将、リベンジ許し初白星ならず/全日本選抜選手権

2016.05.28
 悲願の1勝をつかむことはできなかった。明治杯2日目にはフリースタイル86㎏級の大山博貴主将(営4=仙台育英)が登場。初戦で2週間前のリーグ戦で勝利した相手と対戦も、カウンターから技を決められ敗戦を喫した。4度目となる全日本の舞台で白星を取りこぼし、悔しさをにじませた。
 
 国内最高峰の舞台で、力を発揮し切れなかった。東日本学生リーグ戦で勝利した長(国士大)に、まさかのカウント2―4で時間切れ。2年次の天皇杯から全日本の舞台に挑み続け、初勝利が見えていただけに「ショックだった」(大山)と無念を口にした。 
 8月のインカレまでは、まだ時間がある。今大会では相手の足をつかんだ後に、カウンターで返されポイントを奪われた。「結局感覚でやっている部分が多い」と大山。試合後には安西信昌コーチと動画をチェックし、1時間にわたり修正点を話し合った。「自分のやっているスタイルを自分の口で説明できるようになれば、強くなると思う」(大山)。勝負の夏まで約3カ月、ラストイヤーで表彰台に登るべく理想の形を追求する。

 次の大会は6月の東日本学生春季新人選手権。注目は平嶋礼智(文2=玉名工)、奥田海人(政経2=霞ヶ浦)、永井基生(営2=八千代松陰)の2年生トリオだ。昨年、3人はルーキーイヤーながらもそれぞれフリー3位入賞と実績十分。JOC杯準優勝の二ノ宮寛斗(営1=岐南工)のルーキーイヤーでの優勝も期待できる。複数階級制覇に向け、若武者たちの戦いに注目だ。

[小田切健太郎]

試合後のコメント
大山

「この全日本で、勝つとしたら間違いなく今日だった。リーグ戦で勝った相手だったし。その時の勝ち方的にもなんとも言えなかったけれど、勝てる相手だなとは思っていた。試合終わった瞬間はショックだった。敗因は焦りと妥協。2―1で勝っている時の押し出しの1ポイントを妥協してしまった。試合前からポイントをあまり取られるような相手ではないと思っていたので、多分接戦になるだろうなと思っていた。2―1になった時点でもう2点取ったら楽になるなと思って焦ってしまった。課題は感覚でやっていること。安西さんにも言われたけれど、考えてやっている感じがしないと。もちろん考えていないわけではないけれど、結局感覚でやっている部分が多い。自分のやっているスタイルを自分の口で説明できるようになれば、強くなると思う。8月のインカレではずっと言っているけれど入賞したい」