
中大にストレート負け 開幕連敗を喫す/関東大学2部リーグ戦
完敗だった。0―3で迎えたライト級。今回初のリーグ戦となる永山が意地を見せる。攻撃的な相手に対し守りの姿勢を崩さず、しっかりした足取りで立ち向かっていく。第2R、相手の左ストレートをしっかりとガードすると、その隙をついて右フックをヒットさせる。最終ラウンドも猛攻を続ける相手に押されることなく食い下がったが、判定の結果敗北し0―4。この時点で勝ちの可能性が消え、後続も3連敗。最終結果0―7のストレート負けを喫した。
敗戦の中で理系の新星が輝いた。今試合、リーグ戦初出場となった永山。惜しくも敗れたが、全日本ランカー相手に初出場ながら大健闘。「もっと練習すれば2部でも勝てる試合だったと思う」と自信を深めた。ボクシング部唯一の一般入部員で、周りは高校時代から実績を持つスポーツ推薦の選手ばかり。「やっぱり僕はスポーツ推薦じゃないっていうところが気持ち的にある」と入部段階から存在する差を埋めようと、今まで必死に練習を重ねてきた。
農学部の永山は、戸村研究室に在籍。普段はゼブラフィッシュを用いたモデル動物の実験に取り組む。平日は生田キャンパスで講義を受け、そこから駿河台へ練習に向かうため、移動に時間が取られてしまう。しかし、「その時間を使って相手の選手の試合を動画で見て動きを研究したりした」と、ここでも研究の姿勢は崩さず、ボクシングの上達へとつなげた。
次に控えるのは専大戦だ。明大とほぼ互角の実力の相手で熱戦が予想される。今試合は悔しくもストレートで敗北したが、永山という新戦力を見出すという収穫もあった。「悔しいっていう気持ちを忘れないでこの先2週間練習をしていきたい」(永山)。開幕から2連敗という悪しき流れを断ち切るためにも、3戦目こそ勝利を飾りたい。
[杉江夏海]
試合後のコメント
永山
「(今日全体を振り返って)相手が全日本ランカーなどでとにかく強くて、正直試合をやる前は、やれることをやれるだけやれって周りから言われて、それはそうだなって納得したうえで試合に臨んだ。自分は今いる部員の中で、唯一スポーツ推薦じゃなくて一般入部で、しかも理系で生田から練習に通ってる。今いる研究所の人たちが冗談を言って励ましてくれたのが大きかった。今回は、もっと練習すれば2部でも勝てる試合だったかなと思う。そう分かったことは大きな収穫だった。(今日に向けてやってきたこと)練習に向かう移動に時間が取られるので、その時間を使って相手の選手の試合を動画で見て研究したりした。そこでこうやったら当たるんじゃないかとか、こういう動きをしたらうまく立ち回れるんじゃないかとか常にそういうシミュレーションを、先週1週間は特に意識してやっていた。時間を有効に使って対策していた。自分は技術では敵わないって思ったので、気持ちの面で負けたらボロボロになってしまうと思って頑張った。(次の試合に向けて)やっぱり僕はスポーツ推薦じゃないっていうところが気持ち的にある。周りは高校から実績があって、僕はそういうのについていかなきゃいけないなって思っている。今できることをきちんと定着させていきたい。(初めてリーグ戦で後楽園のリングに上がったことについて)場所というよりも、今回の相手がとにかく強いってイメージがあって、勝っちゃったらどうしようなんて考えて気持ちを盛り上げていた。実際はめちゃくちゃ緊張した。(全日本ランカー相手に互角で戦ったことについて)それでも負けは負け。負けた者なりの対策のしかたというか、気持ちの持っていきかたも考えていかなきゃならない。やっぱり悔しいっていう気持ちを忘れないで、その気持ちを生かしてこの先2週間練習をしていきたいと思う。(個人戦とリーグ戦との違いについて)やっぱり違うなと思った。それは、僕の前の内野は正直絶対勝ったと思ってたのに負けたって分かったときに一番感じた。あれで負けなら、僕はどうすればいいんだってその時は思った。でも、監督が常に勝ち負けじゃなくて収穫の得られることをしてこいって言っているので、そこに集中した。(今後の試合について)やっぱりヤマ場は専修と慶応。ここ相手にしっかり勝てるように、さらに練習をしていきたい」
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