寺田と二ノ宮がともに初戦敗退/全日本選抜選手権
掲げる目標は高い。ラストイヤーに目指すは「インカレ両スタイル入賞」(寺田)だ。今は本職のフリーに加え、グレコも視野にトレーニングに励んでいる。今大会でも最後は地力の差で敗れたものの、組み手の技術では相手を上回った。「今まで通りフリーを練習しながら使える技をやっていけたら」(寺田)。二足のわらじで8月のインカレに照準を定める。
[小田切健太郎・谷山美海]
試合後のコメント
寺田
「相手は第1シードだったけれど去年国体で勝っている相手だったので、今回も勝つ気だった。自分の得意な投げの体勢をつくろうと思っていたけれど、一回やっていることもあって警戒されていた。好きなことをやらせてもらえなかったのが敗因。ラスト1分、耐えられなかったのがすごく悔しい。細かいところの技術が相手はグレラーなのでうまかった。でも、この日本で一番大きい大会で、第1シード相手に勝てた試合をやれたので、グレコも本格的にやっていきたい。二足のわらじで両方やる感じ。組み手では全然勝っているとセコンドも言っていたので、今まで通りフリーを練習しながら使える技をやっていけたらなと思っている。今日の試合は負けて悔しかったけれど、とても楽しめた。レスリングを純粋に楽しむことができている。いい意味で気負わず、リラックスして取り組んでいきたい。4月に掲げたインカレ両スタイル入賞に向けてやるだけ」
二ノ宮
「この大会は日本で一番レベルの高い大会なんで昔から出るのが目標だったけれど、出場していざマットの上に立つと普段しない緊張をしてしまって第1ピリオド目は体があんまり動かなかったかなって。相手が自分が苦手意識のある左利きなのも知ってたんですけど、その中でなかなか技を出すことができなくて。場外押し出されたときとかも、自分が場外って勝手に勘違いしちゃって耐えてれば1点で終わるところを4点与えてしまったり。そういうところも大きな敗因かなって思うんですけど、相手の方が力も強いし、足が全然動かなかったです。試合を通して自分が先に攻めるっていう意識よりも守ってしまうっていう意識があったので、相手に点数を取られる隙を与えたかなって思います。この大会は出られるだけでも嬉しかったんですけど、やっぱり出るからにはトップレベルの選手と戦って自分の力を試したいっていう思いはありました。最初から自分の戦いができていて点数をとりにいけてれば勝てない相手ではなかったと思うので。アップの時点で周りを見たらトップレベルの選手しかいなくて緊張してしまったので、会場に飲まれてしまったかなっていうのはあります。(リーグ戦は125kg級での出場でしたが)体重調整もありましたけどあまり大変ではなかったのでいつもどおりの試合ができればいいかなって思ってました。組み合わせが出た時点で去年の天皇杯の1位から3位の選手がいなくてチャンスかなって思ってて。1回戦勝つと次は学生トップレベルの選手だったので第1シードと戦って自分の力を試したいっていうのと、2回戦で負けても3位決定戦には出れたんでたくさん試合したいなとは思ってました。悔しさしか残ってないです。(アジアジュニア選手権について)来週の火曜日にはもう出発で間近に控えてることもあって今回の大会は出るかどうか迷ってたんですけど、先生に『試合に出るのも経験だ』って言われて。自分も出たいとは思ってたので今大会の出場を決めました。今回負けてアジアジュニアではこんな試合は絶対にしないようにしようって思いました。次は96kg級なんで体重調整も少しはあるんですけど、今日の試合はもう終わったんで残りの少ない数日はアジアジュニアに向けて今日の反省をしたり、去年も一昨年も国際大会は出てるんですけど外国人選手の戦い方とかを研究したりしていい状態で臨みたいです。入寮してもうすぐ3ヶ月になるんですけど慣れてきたこともあって自分自身甘えてきてるところもあると思うので、今回の負けを受け入れてもう一回気合を入れ直してこれからの試合頑張っていきたいです」
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