
小日向100平、神村200背で3位表彰台/ジャパンオープン
小日向 100平で3位 200は連覇ならず
照準を合わせずとも表彰台に上る実力を見せた。1日目、男子100m平泳ぎ決勝に登場した小日向は3位。日本選手権を終えて現在は「強化期間」と平泳ぎの練習をほとんどせず、個人メドレーの練習を中心に体力面の補強を行っていた中でのレースだった。予選を7位で通過し迎えた決勝では小関(ミキハウス)、渡辺(早大)の五輪日本代表2人がいる中で「自分が3番にならなきゃいけないレースだと思った」。順調な泳ぎだしから50mをターン時点で4位につくと、最後まで気を緩めることなく泳ぎ切り1分00秒74で3位に入った。4月の日本選手権では目標の五輪代表には届かなかったが「(今大会に)標準を合わせてない中で、ベスト近くのタイムが出たから良いレースができた」と一定の手応えをつかんだ。
一方で最終日、昨年優勝した得意の200m平泳ぎでは決勝進出を逃した。最後までスピードが上がり切らず、2分13秒20で予選は13位。B決勝に回るとそこは昨年覇者の圧倒的な泳ぎで2分10秒83と、2位を約2秒離して1着となったが、ゴールしても硬い表情を崩さなかった。
神村3位表彰台も未練残す
2日目に行われた200m背泳ぎに出場した神村。予選から2秒近くタイムを縮め、2分11秒78で3位入賞を果たした。日本選手権では緊張から力んでしまい失速してしまったが、今大会は神村の本来の持ち味である後半の粘りが光った。序盤9位の遅れをものともしない追い上げで3位に輝いた。しかし表彰台に立つ神村の顔に笑顔はなかった。リオ五輪代表を逃した日本選手権から1カ月が経つが、入学当初から「大学での最終目標は五輪出場」と練習に励んできた神村にとって、その喪失感はあまりに大きかった。「目標も闘志もないまま、練習に臨んでいる」と表情をくもらせた。3位入賞の勝因には「かかっているものがないのでリラックスしてのぞめた」と話す一方で、「緊張からの力みが本来の力を発揮できなくさせることがよく分かった」と日本選手権での悔しさを一層にじませた。
川﨑 健闘の4位入賞
思わず笑みがこぼれた。最終日に行われた50m自由形決勝では川﨑駿(商3=市立船橋)が4位入賞を果たした。予選後のインタビューで「あまり状態が良くない」と語っていた川﨑だったが、決勝後は「決勝はすごく調子が良くて」と興奮気味。22秒77の自己ベストをたたき出し、五輪代表3名に続く4位に入り込んだ。この結果には「こんなにタイムが出ると思ってなかったのですごくうれしい」と自身も驚きを隠せずにいた。川﨑はジャパンオープンで決勝に出場したのは今回が初めて。初めてだからこそ「決勝をすごく楽しむことができた」と話し、ベストタイムにもつながったと頬を緩ませた。惜しくも表彰台は逃したが、その笑顔に今後の活躍を予感させた。
[村田萌衣子・横手ゆめ・日野空斗]
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