
リーグ最終戦 駒大に勝利で幕引き/関東春季大学1部リーグ
センター線が秀でていた。1セット目序盤、センター小林凌(政経4=桐生市商)が順調に攻撃を決めていく。しかし、6-4の場面、こちらのブロックがうまく機能せず駒大に得点を許すと、そのまま3点を連続して決められてしまう。途中小林のサービスエースなどもあり9-7まで取り返すが、完全には流れをつかめない。しかし、明大のタイムアウト後、攻撃の要である加藤寛樹(政経3=創造学園)がライトから相手の2枚ブロックを打ち抜く強烈なスパイクを決めると、徐々に波に乗り17-17の同点へこぎ付く。終盤は火の着いた加藤がしっかりと得点をしていきこのセットを先取した。
「サイドサイドの勝負になってしまった」(辰巳遼・文3=清風)。これまで攻守に渡り貢献してきた頼金大夢(法3=東福岡)だが、この日は調子が安定せず。ライトの加藤にボールが集まるが、他での攻撃力に欠けた。2セット目も、点差で相手を突き放すことが出来ず1セット目と同様決めきれない展開が続く。しかし、1セット目から好調のセンター線が生き、このセットも25-22でなんとか連取した。
徐々に攻撃陣が調子を取り戻した。3セット目、加藤がセンターからのスパイクを決めると、さらにサービスエースで2-0。相手のサーブミスにも助けられ3-5の局面、ようやく安井康平(政経4=倉敷商)や小林のブロックが機能し始め、相手の攻撃を防ぎつつ得点を決める。加藤と並んでサイドの攻撃の要となる主将の濱中俊生(商4=弥栄)もレフトからスパイクを決め20-14、その後もリードを保ったまま3セット目も獲得、3-0で明大がストレートで勝利した。
リーグ最終戦を白星で終えることが出来た。最終順位は5位と、まずまずの滑り出しと言える。11試合を終え、「センター線の攻撃が使えるようになった。さらにはバックアタックを使って点を決める場面も増えてきた」(濱中)と、攻撃面で成長を見せた。しかし、今試合にも顕著だったように防御の分野、特にブロックに課題が残る。「スパイクとサーブがよくてもブロックがだめじゃいけない」(小林)と、センター陣の強化は急務だ。
次に待ち受けるのは東日本インカレだ。昨年は決勝トーナメント一回戦敗退と芳しくない結果に終わった。「当面はブロックの練習、それとサイドアウトの精度を上げる」(濱中)今大会で見つかったブロックという課題をいかに改善していくかがカギとなる。「今年は学年関係なくやれている。そういう部分はチームの強みになる」(辰巳)。チームの雰囲気は決して悪くない。部員同士がもっと意見し合える関係を築いていければ、より上の順位を目指せる。弱点の改善だけでなく今大会を通して培った多彩な攻撃を武器に、三年ぶり東日本制覇を狙う。
[杉江夏海]
濱中
「(今日全体について)一言で言って、最悪。最後の試合だったので、今まで春リーグのためにいろいろ練習してきた分だったり、みんなと合わせてきた分をしっかり出したかったが、まあひどい試合だった。(大きな点差をつけることが出来なかった原因としては)要所要所でサーブミスもあったし、普通にブロックで止められるようなボールも吸い込む場面も多かった。意外と、こう向こうからチャンスボールが返ってきたときに限ってブレイクが取れていなかったり。チャンスボールを決められなかったのでなおさらコート内の雰囲気は悪かった。(そのような中でもストレート勝ちしたことについて)相手はミスが多いチームだった。特に意識することもなかったので、自分たちのバレーをやりたかったけど、うまく攻撃の手が回らなかった。
(今回のリーグ戦を振り返って)センター線の攻撃が使えるようになった。さらにはバックアタックを使って点を決める場面も増えてきて、攻撃面ではかなり成長したと思う。反面、ディフェンス、ブロックとかの防御については課題が残る。(東日本インカレに向けて)優勝を目指して、とりあえず当面はブロックの練習、それとサイドアウトの精度を上げる。サイドアウトからきっちり切っていって、ゲームを作っていければ、最悪ブロックがブレイクの場面でうまくいかなくても、向こうがサーブを打ってくるときにしっかり切れると思う。自分たちの強みをしっかり生かしつつ、センター線とブロックをしっかり補っていければ、技術的にも上達すると思う」
辰巳
「今日も勝ったこと以外は良くなかった。自分たちのリズムが作れなかった。特に相手が大きいわけでもなかったので、その場その場で相手のつき方を見て進めていた。今日は珍しく大夢(頼金・法3=東福岡)が調子が悪くて、サイドサイドの勝負になってしまった。加藤(寛樹・政経3=創造学園)が決め切ってくれたのでゲームが作れた。(春リーグ11戦で)個人的に印象深かったゲームは筑波大と東海大。自分たちは調子が悪かったわけではなかったので、この2試合は実力の差を感じた。リーグ通して、勝てる相手と勝てない相手がはっきりしていた。東日本でも上の四校(筑波大、中大、東海大、日体大)と組み合わせ的にどこと当たるかはわからないが、去年はすぐ負けているので。まずは一つづつ勝つことを大切にする。今年は学年関係なくやれている。そういう部分はチームの強みになるのでもっと言い合える関係を築いていければ、さらに上を狙えるようになると思う」
小林
「個人的には春リーグ通しての課題を修正できた試合だった。ブロックからの切り返しのスパイクだったり、サーブを攻めきれ今日はよかった。(今日はセンター線が決まっていたが)駒大がセンターがあまり高くはないので、合った時はセンターにトスをあげると話し合っていた。そこを決めきる意識でやっていた。自分たちのやれることをやろうと思っていた。(春リーグを振り返って)チーム作ったばっかりの最初の試合だったが、よい時と悪い時の差が激しすぎた。特に悪い時は強い相手とかだと気持ちが入り過ぎたので、そこをいつも通りのプレーできるように。あと、雰囲気が上がらなかったので、みんなで話し合っていきたいです。個人的には早大戦が印象に残っている。(今後に向けて)チームとしては雰囲気が一番の課題。プレーに関してはトップにいると思うが雰囲気の面で流れがつくれない。個人的にはブロックが課題。スパイクとサーブがよくてもブロックがだめじゃいけない。ミスゼロプレーヤーを目指す」
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