苦戦を強いられるも日大に勝利/関東学生春季1部リーグ戦

2016.05.09
 日大の追い上げを振り切った。3点リードで迎えた後半。宮崎大樹(営2=法政二)が先制点を決め好調な滑り出しを見せるも、中盤には速攻を決められ27―27の同点に。その後は点を取っては取られの一進一退を繰り返すも吉野樹主将(政経4=千葉県私立市川)が勝ち越し点を決め、1点差で勝利をものにした。

 接戦を繰り広げた。19―16の3点リードの中、後半に臨むと宮崎が相手のディフェンスをかわしてシュート決め、続けて工藤龍毅(政経3=桃山学院)も得点を稼ぎ5点差まで広げた。しかし中盤の16分7秒に速攻を決められると27―27で同点。思わず明大はタイムアウトを取るもタイムアウト終了後に日大にシュートを決められ逆転される。流れは日大かと思われたがここで門間優次郎(法2=法政二)がサイドシュートを決め、流れを渡さなかった。だが明大のペースにもならずリードしては追い付かれを繰り返す中32―32の27分22秒で吉野が見せた。9mラインから仲間が相手のディフェンスを押さえつけている中ゴールへ。その得点が勝ち越し点となり33―32で勝利した。

 前半は順調な出だしとなった。先制点を吉野のジャンプシュートで決めると山田信也(政経1=愛知)がノーマークシュートを決める。ゴールキーパーの動きを見てゆっくり打てというコーチと先輩からのアドバイスを「実践してみた」(山田)とそのアドバイスが実を結び、山田はこの試合で合計4得点。さらに飛知和龍哉(営3=法政二)が好セーブを連発。試合終盤に日大のシュートを足ではじくと、最後のノータイムフリースローでもセーブしてみせ3点差をつけた。

 春季リーグ戦も残すところ2試合となった。国士大が筑波大に負けたことでここまで無敗は明大のみ。次戦に控えるは昨年度1勝1敗の早大だ。優勝を見据えられる位置になっても9位スタートだった明大は「チャレンジャーでしかない」(松本監督)と決しておごらずに挑みにいく。

[村田萌衣子]

試合後のコメント
松本監督
「こんなもんじゃないかな。そんな楽にはいかない。勝ち切って良しとは話した。ただディフェンスはミスがあったのと、この間の国士もそうだがリスタート含めて戻りのところで守り切れない部分がある。(最後のタイムアウトは)弱気にならないように、ほとんどマンツーが付いているからみんなで動くようにと。点が入ってもしっかり真ん中のリスタートで対応すると伝えた。後半はパスするところがないような状況があった。ああいうところはもう少し勉強しないと。個々の経験値を積んでいくしかない。(日大のディフェンス対策は)練習でもやっているし、練習試合もいっぱいやっているから、お互い手の内は知り尽くしている仲。吉野のフェイントなんかが結構切れるから、あそこがずれて点数があった。(優勝に向けて)まだ優勝っていう話は守備にはあるけども、次の一戦も早稲田に勝つっていう。9位のチームだから一つずつ一つずつ。結果が優勝であればそれで良い。この春はチャレンジャーでしかない。早稲田は戻りも速いし、優勝も何回もしていて伝統もあるチームだから、われわれも見習わないといけないところがある。セット力での差はないから、かえってしっかり守るっていう。あとはそこでキーパーが当たるかどうかが流れを左右する」

吉野
「取りあえずほっとしている。まあ振り返ると最初は明治ムードで結構いい出だし。出だしは自分たちの課題で出だしを毎試合気にしていたのでそのスタートが良かった。高い3―3、変則ディフェンスを敷かれた時にやっぱり得点力が止まってしまってミスからミスが出て逆速攻を取られたりとかそういうのが目立ってしまった。得点が止まった時にああしろこうしろどうこううんぬん言っても変わらないと思ったので取りあえず消極的だから背中を押す感じで自信をもってやれとかもっとスピードを付けろとかそういう背中を押すことをちょっと僕は意識して声掛けした。(得点王)あんまり意識はしない感じで。取りあえず僕は前を狙うことをもっとこれからも意識してやっていこうと思うのでそれに結果が付いてくればベストだと思う。(疲れ)連戦明けのちょっと休んですぐの試合だったので僕らの疲労もなかなかピークに来ていると思うので次の週は体力を回復して万全で挑みたい。相手は早稲田なので相手の勢いを止めたいと思う。ここまで来たら得失点差でもいいので優勝したい」

門間
「後半の終盤で全然点が取れなくて国士舘の時みたいになったがしっかり立て直せたので良かった。3―3ディフェンスの時に一人一人が前を狙えずにパスミスで相手に結構点を取られるという感じだったのでしっかり一人一人前に出てもう少しシュートを狙えれば良かったと思う。あと2戦残っていてまだまだ気を抜けないのでしっかり早大戦で勝って駿河も勝って決められるように頑張りたい」

山田
「前半は僕の隣が(メンバーチェンジが)しやすい方だったからディフェンスもいつものメンバーできていて、前半はリズムよく守れていた。後半は変わりづらい方で練習してない部分もあり、上から打たれたりとかした。最後の最後に声をしっかりかけて連携してできたのが良かったかなと思う。(日大のディフェンスに関して)遠いパスではなくて、近く近くでパスを回そうと。自分が縦ブロックとかサポートの位置に入って、中間でもらったりとかしてシュートを狙うのではなく、みんなのサポートになれるようにと意識した。シュートは今まで外している部分があって、コーチとか先輩からもうちょっとキーパー見てゆっくり打てばいいと思うと言われてそれを実践してみた。結構キーパーも見えて、そのおかげでシュートも入ったので良かったと思う。(優勝に関して)昨年度は9位でチームの中でチャレンジャーといて挑戦していくというのがあるので、次も早稲田なのでおごらずにいきたい」