
激戦の末慶大に惜敗 佐野・森組がベスト4/関東学生トーナメント大会7日目
決勝進出まであと一歩届かなかった。昨日、第1シード相手に金星を挙げた佐野・森組は首藤・反田組(慶大)と激突。第1セットの出だしは3―0と、順調な滑り出しを見せた。しかし、第4ゲームを奪われると、そこから試合のペースは慶大に。粘り強くラリーを続け食らいつくも一気に6ゲームを連取され、3―6で第1セットを献上した。続く第2セットも両者一歩も譲らず、試合は拮抗(きっこう)。勝てば決勝進出という大きな舞台で、緊張感の漂う中何度も長いラリーが続いた。第2セットのカギを握ったのは5―5で迎えた第11ゲーム。奪っては奪い返されと繰り返されるジュースを、森の強力なスマッシュで奪い6―5に持ち込んだ。勢いそのままに次のゲームも奪い7―5で第2セットを奪取し、試合はタイブレークへ突入。しかし、序盤から連続で6ポイントを奪われ、何とかリターンすることで精いっぱいの状態に。最後は相手のストロークに間を抜かれ、2―10で敗戦した。
惜しくも決勝進出とはならなかったが、「第一シードに勝てたので上でも通用することがわかりました」と佐野。2人は抜群のコンビネーションを武器に、次への挑戦を続ける。「目標はインカレで優勝」(森)。今大会の悔しさをバネに、インカレで優勝をつかみとってほしい。
[江原璃那子]
試合後のコメント
上原監督
「(大会全体の評価は)特に今回はシードでわかるように男子は1、2,7でシードついて明治の勢いがあるような感じに見えますが、正直残念な結果に終わったかなと思います。女子がシングルス7本、ダブルスもストレートインで4本出てダブルスは(森)美咲と(佐野)真代がベスト4入ったのは初めてで、女子は勢いがあるなと思います。それによって1年生にとって先輩たちが1部校たちをやっつけて勝ち上がっていく姿がすごく頼もしく見えたでしょうし、やれるんだという思いを作れたのではないかと思います。今日の試合は非常にもったいないなかったです。首藤さん(慶大)はいろんな経験をしています。ペアは1年生でしたけど、引っ張っていてそこはさすがだなと思いました。一発で決めるとか常に声を出して引っ張っていく姿とか見習うべき姿だと思いました。チーム、ペアの雰囲気は常にもっと士気が高い中でやっていかないと駄目です。向こうはポイントを取られていても躍動感がありました。そのようなテクニックは後々やっていかなくてはと思います。佐野・森ペアはチームの軸なので最後の年にもう一回、インカレ優勝を狙うべく作り上げてほしいと思います。(佐野・森ペアの強さは)信頼関係ですかね。良いところ悪いところ、お互い分かっての佐野森だから雰囲気を悪くするのは違うぞと言いました。昨日の方が覇気がありました。今日はチームを引っ張る立場としてきちんと見せてほしかったです。セカンド取ったのはすごく立派だと思いますし、あの中でどうにかして取る、0―2までいって勝ったことは評価すべきところです。インカレに期待したいです」
森
「昨日勝って、準決勝に進むと優勝っていう二文字が見えてきた分、今日の試合は負けられないということで最初堅くなってしまいました。その中でもやるべきことはやって、3―0まではリードできたんですけれども、そこやり辛い相手で3―0から3―6セカンドも0―2まで8ゲーム連取されてしまいました。二人で落ち込んだまんま試合を最後までいってしまったんですけど、今日は男子も全員応援に来てくれて監督をはじめとするOBの方々とかOGの方々とか一つ上の沼尻さんとかわざわざ応援に駆けつけて下さり、その声援もあってやっぱり終われない気持ちがそこで芽生え、何とかセカンドは取り切れたと思います。最後のタイブレークでは勝ちたいと思い過ぎて、最初の6ポイント体が固まってしまって自分たちの思うように最後プレーできなくてダブルフォルトも何回かしてしまって、最後のスーパータイブレークはセカンドセットの頑張りを無駄にしてしまったくらい簡単なミスで相手を楽にさせてしまったのでは無いかなと思います。優勝したかっただけに今日の負けは悔しかったです。(重要な場面に近づくにつれてミスが多くなったと感じましたが)今日のジュースは一回なると何回ジュースやってるんだろうと思ったんですけど、どうやって自分たちが先に展開していけばいいんだろうと考えすぎてしまって、ジュースの場面では余計そういう気持ちが強くなってしまったと思います。(監督から、勝っているのに負けている雰囲気を出していたと厳しい言葉を頂きましたが、この言葉をどう受け止めますか)セカンド4―2とか5―3とかでリードしたと思うのですけど、リードしていてもいつ追い付かれてしまうのだろう。そっちの不安の方が今日はすごい多くて、いつもならこのまま押し切ったと思います。(この反省を今後どう生かしますか)やっぱり全員が全員1部校だからといって私たちのやりやすいようなラリーをしてくれる相手ばかりではないので、そういう色んなテニスをしてくる相手にも明治の1のダブルスとして対応しなくちゃいけないなと思いますし、2部校リーグだったらそういう相手も多くなってくると思うのでそういった面では私たちが今日みたいな雰囲気の中試合をするのではなくて、どんなタイプの相手でも自分たちが一番元気よく常に勝っても負けても勝っているような雰囲気を醸し出してどんなテニスにも対応していきたいです。(最後に今後の意気込みをお願いします)やっぱり今回は3位で終わってしまったのですが、目標はインカレで優勝なのでリーグで1部昇格も目標としてますが、まずはその前に優勝してチームに良い流れを持っていけるようにしたいと思います」
佐野
「今日は準決勝と言うことで緊張していました。たくさんの方に応援していただきました。相手は格上ということもなく、ノーシードのペアだったので勝たないといけない相手でした。勝てなかったのは悔しいです。第一セットの入りはいい流れで、相手も緊張していてミスが多く助けられて3―0とリードすることができました。しかし、私たちがリードしているのに相手はぶれずに淡々としていたのに対してイライラしてしまったと思います。やりづらいパターンにはまってしまい、第一セットをとられてしまいました。第二セットは最初はリードされましたが、そこから落ちていかないように、しっかり自分たちの形に戻そうと心掛けていました。なんとかポイントを取ることができました。かっこよくエースでポイントを取ることはできませんでしたが、粘り強くできたので取ることができたと思います。私はフォアサイドなので、私が取らないとどんどんバックサイドの美咲が苦しくなってしまいます。まずしっかり自分が消極的にならないようにするべきでしたが、今日は消極的になってしまいました。緊張もありますし、大きな舞台で自分のテニスができず、勇気を出してポーチに出ることができませんでした。もっと思いっきりせめていけばよかったです。タイブレークは相手の流れで進んでしまいました。私がダブルフォルトもしてしまい、終始相手のペースで相手がやりやすいように進んでいました。応援していただいているのに、私がプレッシャーを感じすぎてしまいました。この結果で満足してはいけませんが、ずっと美咲と組んできてベスト8の壁を超えたことがなかったので一個壁を越えられて嬉しいです。今女子部はとても良いチームです。選手の層も厚いですし、みんなで頑張っていこうという一体感も強いです。このチームで絶対に一部に昇格して、後輩に一部のステージを残して去るのが私の夢なので、ついてきてほしいです。春関に向けて練習があまりできていなかった中で、シングルスはやり切って踏ん張り負けでした。ダブルスは昨日はよい自信になりました。今日は悔しい思いをしましたが、これも良い経験です。初めての入賞は嬉しいです。次はまずインカレが入ってきます。今回森とのダブルスは第一シードに勝てたので上でも通用することがわかりました。最後のインカレなので優勝を目指したいです」
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