
駒大に3―1で快勝! 4戦ぶりの勝ち点3獲得/関東大学1部リーグ戦
駒大のサッカーを封じ込めた。後半38分に右CKをヘディングで合わせられ失点するも、内容では圧倒していた明大。ロングボールを前線に送り、裏を狙う駒大に対して高さのある巽豪(法4=國學院久我山)をボランチで起用し「ボランチが最初に竸って、CBがカバーするという狙い」(服部一輝主将・法4=札幌大谷)と対策。案の定、前へ積極的に蹴ってきたが、作戦が見事にはまり決定機を与えず。また巽と柴戸のダブルボランチも巽がディフェンスを主に受け持つことで「いつもより前を意識していた」と柴戸の攻撃参加の機会も増加。後半の終わりには押し込まれることが増えるが、最後の部分でしっかりと守り切った。攻撃もつなぐサッカーで幾度となくゴールを脅かした。苦手としていた立ち上がりも速いボール回しで組み立てていき、好調な入りに成功。迎えた前半7分、左サイドにいた河面旺成(政経4=作陽)のロングボールに反応した道渕がシュートを放つもDFに弾かれる。しかし、柴戸がそれを拾い、先制点を流し込んだ。また前半39分には左サイドから展開し、ゴール前でパスを受けた土居柊太(政経3=浜松開誠館)が後ろの道渕に預け、道渕がグラウンダーのシュートで追加点を決めた。3得点目も柴戸のスルーパスが起点となっており「自分たちの土俵でサッカーをできた」(栗田大輔監督)。組織的な守備からボールをつないでゴールへ迫る「いい守備からいい攻撃へ」を体現。理想の試合運びで試合を制した。
自信と手応えを与える勝利となった。第2節の法大戦の勝利を境に、相手を崩すことはできてもなかなか勝利することができず。ここ2試合も河面のFKによる得点に頼る形となっており、流れの中の得点がない課題に直面。「この試合に懸ける思いは強かった」(服部)と今度こそ白星が欲しかった。今試合では明大のサッカーを貫き通し、試合を終えてみると内容、結果ともに「プラン通り」(栗田監督)。相手を好きにさせず、終始ゲームを支配し続けるができた。また昨季前期リーグ戦は7戦勝ちなしの泥沼を味わったが、今季はしっかりと回避。価値ある4戦ぶりの勝利をつかみ取った。
次こそ勝ちのリズムに乗りたい。ようやくつかんだ勝利でリーグ2位に浮上、1位の筑波大にも勝ち点でいえば並んでいる。次節の相手は現在8位と中位にいる専大だが、堅守と縦への攻撃に優れたチームで油断はできない。「1失点してしまったところだったり、3点目を取った後の相手の勢いを抑えきれなかった」(栗田監督)と今試合の課題を修整して、連勝を狙っていきたい。
[渡邊弘基]
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試合後のコメント
栗田監督
「(4戦ぶりの白星について)プラン通りにゲームを運ぶことができたと思います。駒澤のやることははっきりとしていたので、それに対してどう守るかということはだいぶイメージしていましたし、対応できるサイズ、メンバーで臨みました。(巽のボランチ起用がその象徴か)相手の高さに対して巽がきっちりと抑えてくれていました。そこはスタッフも本人も意識していたところです。(課題に挙げていた流れの中からの得点も生まれたが)そうですね。流れの中から点が取れたことに関してはよかったと思います。柴戸、道渕、岩田といい時間に点を取ってくれたと思います。(守備面への評価は)まず球際のところで負けないとうところと、その後相手に前を走られないことだったりセカンドボールをしっかりと拾うということだったりで、自分たちの土俵でサッカーをできたと思います。足元でしっかりとつないでボールを保持して、背後を狙っていくことを90分通してできたと思います。(立ち上がりに関して)最初からやることがはっきりとしていたので、非常に良い入り方ができたと思います。(久々の公式戦のピッチとなった木戸について)とにかくケガをするなということで送り出しました。駒澤さんも激しくやってくるので、勝っているからといってしっかりと強い気持ちで入らないと思わぬところでケガをしてしまうので、強い気持ちを持ってプレーしなさいと言いました。(次節専大戦に向けて)1失点してしまったところだったり、3点目を取った後の相手の勢いを抑えきれなかったところだったり課題もいっぱい出たので、この勝ちをきっかけにしてまた次節勝てるように頑張っていきます」
服部
「(4戦ぶりの白星について)今日はやることが徹底されていて、下からつないで蹴り合いに付き合わないということがしっかりとできたことと、前半2点取ってしっかりと0で抑えられたことが勝因かなと思います。相手が蹴ってくるチームだということは分かっていたので、最終ラインが最初に競るというよりはボランチが最初に竸って、センターバックがカバーするという狙いがありました。そういう部分では巽が真ん中でしっかりと竸ってくれていたので、相手のサッカーに対してしっかりと対処ができたと思います。(DFラインの裏へのボールは自らカバーに走る場面も見られたが)ラインも高めに設定してオフサイドを狙いにいくわけではなかったんですが、相手に深い位置で競らせないというプランがありました。そこに関して自分がラインの後ろをカバーするということはかなり意識してやっていましたね。相手が蹴ってくるチームだからこそ、しっかりと押し込んでいい状態で蹴らせないということを徹底できていたと思います。(試合の入りは)少し押し込まれてしまう場面も目立ったんですけど、そこは割り切ってみんな体を張っていましたし、CKが2本、3本続いても0で抑えられたところは進歩したところだと思います。(得点シーンは)後ろから丁寧につないでいった結果ああいう得点が生まれたと思うので、そういう意味では練習でやっていることが出せたんじゃないかなと思います。(ここまで3試合勝利がなくチームに焦りは)内容はそこまで悪くはなくて、引き分け、引き分けと来ていたので、この試合に懸ける思いは強かったです。チームの雰囲気も悪くはなかったですし、トレーニングからいい雰囲気はつくれていました。この試合勝てたことはまた一つチームに好影響をもたらしてくれると思います。(次節専大戦に向けて)サッカーはもちろんですけど、私生活のところでもスキをつくらずに、チームが一体感を持ってやっていくことが大事になってくると思います。専修は前からのハイプレスでボールを奪って、縦に早いサッカーをしてくると思うので、自分たちも後ろからしっかりとつないで相手のハイプレスをいなすことができれば勝利につながってくると思います」
岩田
「(今日の試合について)とりあえず3試合ぶりに勝ったので、それが一番よかった。(先制して優位に立った)前節の桐蔭戦は前半の入りが悪かったので、そこは修正できて前半からいい入りができたと思う。(得点)開幕の試合から点を決めていなかったし、そこまでチャンスを結構外していて決めなきゃというのがあったので、決めることができてよかった。(現在の得点数3について)まだ決めるチャンスがいっぱいあるので、もっとチームの為に結果として貢献していけるようにしたい。(4節ぶりの勝利)チームとしては前節の反省を生かして修正できたのでそこはよかったが、自分としても前節途中交代でいい流れを作れたので、今日はスタメンだったので前半からそこができてよかった。(次節に向けて)連勝できるように1週間準備していきたい」
柴戸
「(ゴールシーン)シュートしか意識していなかったですし、しっかりボールを抑えることだけを意識して入り込んだ。相手が触った時点でここにボールがこぼれて来るなと思ったので、その時来たなと思った。(今期初ゴール)開幕戦からゴールの意識はしていた。去年からもそうですけど、前に行く意識はあったが後ろに重きがあってゴール前まで行けない試合が多かったが、この試合は豪くん(巽)が後ろで守ってくれていたので、いつもより前を意識していた。(失点について)ああいうところで失点してしまうと一発勝負の中で0ー0の場面とかあると思うので、チームとして統一してやっていきたい。(次節に向けて)自分達がやることを統一して勝ちの流れに乗っていけるといいですし、課題も出たのでみんながやることを意識して守備の部分を徹底してチームでやっていきたい」
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