中大にまさかの敗北 7位決定戦へ/関東大学選手権

 あと一歩及ばなかった。ベスト4を逃し挑んだ順位決定戦。第1クオーターに6本の3Pシュートを含む30点を取られ、18点ビハインドの立ち上がりとなる。第2クオーターからは自分たちの戦い方を取り戻し、第3クオーター終了時点で1点差まで詰め寄るが、追い上げむなしく70―76で敗北。7位決定戦へ進むこととなった。

 スターターは、齋藤拓実(営3=桐光学園)、會田圭佑(法4=市立柏)、小谷拓哉(文4=育英)、森山修斗(政経2=瀬田工)、今川友哲(営2=大阪桐蔭)。

 流れをつかみきれなかった。1点差まで迫って迎えた第4クオーター、チャンスは何度もめぐってきたがシュートを決めきれない。その間に差が開こうとしていたが、残り5分をまわったころ齋藤の速攻がバスケットカウントとなり一挙3点を獲得。これで再び1点差となり流れが変わったかに見えた。しかしその後ターンオーバーが多発。結局最後までひと時もリードすることなく70―76で敗北した。山本健一監督は「追いついても追い越せないのはメンタリティの弱さや甘えがある」と話した。準々決勝の拓大戦に続き、追い上げながら勝ち切れない歯がゆさが残った。

 明大はディフェンスのチームである。「第2クオーター開始時点で18点差ついていたので、自分達からディフェンスしていく必要があった」(田中井主将)。追い上げた第2、第3クオーターでも起点になったのはディフェンスだった。しかし「相手を下に見ているというか、そういう気持ちがあった」(山本健一監督)と2部の中大に油断があったのかディフェンスが甘く、第1クオーターは大量30失点。背負ったビハインドはあまりに重すぎた。

 最終日は青学大との7位決定戦に臨む。「次につながる個々の課題、チームの課題を見つけて終わりたい」と山本監督が言うと、田中井主将も「意味の無い勝ち方をするのではなくチャレンジして収穫を得ることができる試合にしたい」と続いた。7位か8位かは重要でないかもしれないが、勝負の秋へ意味のある試合にする。

[日野空斗]

試合後のコメント
山本監督

「第1クオーターでああいう風な点差になっちゃったっていうのは、やっぱり彼らの試合に臨む姿勢、相手を下に見ているというかそういう気持ちがあったから。相手がどうのこうのではなくて自分たちのバスケットをもっと考えて臨んでほしかった。そこが一番の反省材料。自分たちの意識を持たずに漠然とコートに入っているからああいうことになるし、点差が開いてハッと思ってやったら、やっぱり(いい形で)できた。でも追い付いても追い越せないのはメンタリティの弱さや甘えがあるんじゃないかなと思う。第3クオーターで詰めて、第4クオーター5分くらいで逆転して、あとは自分たちのバスケットを展開するっていう形で終わらなきゃいけなかった。悔しいね。これからのリーグ戦に向けての課題ができたのかなと。(田中井、小谷など4年生のプレータイムが長かった)ああいう子たちが最上級生として、ベンチスタートしてやらなきゃいけないことっていうのをしっかりゲームを見ている。あとはスタッフが考えていることをコートでできていると。スターターのやつらや次にベンチから出ていくやつらが何をやらなくちゃいけないかを感じさせるためにあのような(長い)使い方をした。本来だったら小谷や田中井はあんなゲームタイムを持てるやつじゃないんだけど、やっぱりチームを作ることや意識を持たせるためにはあいつらを使わざるを得ない。最終的にファウルゲームでああいう点差になったけど、まああそこまで点差を詰められたのは良かったんじゃないかと思う。明日は勝ち負けにこだわらず、やってきたことや技術をコート上でパフォーマンスしてもらって、今後の練習に向けて課題とかを見つけられるようにしたい。次につながる個々の課題、チームの課題を見つけて終わりたい」

田中井
「(前半から)相手に気持ち良くシュートを打たせてしまったりと、ディフェンスが崩壊していた。(追い上げに至るまで)第2Q開始時点で18点差ついていたので、自分達からディフェンスしていく必要があった。自分のマークマンは1年生のシューターだったので、そこはしっかりと自分の仕事をできた。自分的にはチーム全体で相手を波にのらせないようにプレッシャーをかけようとしていた。(反省点としては)ボックスアウトができていなかった。オフェンスについてはファーストブレイクできなかった際に崩れないように意識していた。(全体を通して)今日の負け方は一昨日の拓大戦と同じように、接戦になったときや人が集まったときにミスが連発するようなツメの甘さが目立つ負け方だった。あとは基本的な部分で中大に負けてたと思うので、これからの練習で意識していきたい。(最終戦に向けて)勝ちたいとは思うが、意味の無い勝ち方をするのではなくチャレンジして収穫を得ることができる試合にしたい」

吉川
「今日は入り悪くて、そこで持っていかれたのが大きかった。雰囲気的にはおととい負けて、今日は勝ちたいという感じが強かった。でもコーチからは終わったあと『中央は2部だからという気持ちが、どこかにあったんじゃないか』と言われて、そういうところでつけ込まれたんじゃないかと思う。拓殖戦が本当に悔しすぎて自分は前半しか点が取れてなかったし、後半弱気になっちゃったのか全然攻めることができなかった。今日はそれで本当に攻めようと思って、そしたら点が取れたので、その気持ちは大事だなと思った。自分が仕掛けることで外も打てるようになるので、この感覚を忘れないでやっていきたい。ここまでの試合は肩のケガを気にしてしまって、国士とかは荒いチームなんで気持ちの部分でも逃げてしまうというか避けようとしていた。拓殖も前半に当てられたときに気にしてしまったんで、今日は気にせず攻めようと思っていた。今日も痛いのは痛かったけど負けたくなかったんで。(追い付いたけど追い越せない)拓殖戦もそこが課題で、勝ちにいけるところをみんなで頑張れないというところがよくない。そこで誰か点を取れる人が出てくればもっと強くなれる。あと2点、あと1点ってなった時のいけるっていう気持ちはみんなあるけどその時にオフェンスしか見えてなくて、ディフェンスが適当になってしまってそこでやられてしまう。今日もそれがあった。あとはルーズボールもみんなで飛び込まないと勝てない。それも敗因だった。明日は自分は今日と同じように攻め気を持ってやるのと、あとは今後につながる試合にしたい」