
激闘の末 国士大との全勝対決はドロー/関東学生春季1部リーグ戦
試合序盤はリズムをつかめなかった。「樹(吉野主将・政経4=千葉県私立市川)さんへのマークが厳しくて、オフェンスがうまく回らない時があった」(宮崎大樹・営2=法政二)とセットオフェンスでの攻撃がうまく機能しなかった。守備の面でも、相手オフェンスのミドルシュートになかなか対応できなかった。しかし、後半に入ると立て続けにゴールを奪い、後半12分には吉野のゴールでこの試合初めてリードを奪った。その後一時は3点差をつけるも、後半28分に同点とされる。そして試合終了残り5秒の場面で、キーパー・飛知和が相手シュートをセーブ。そのリバウンドを相手がまた拾いシュートされるも、飛知和はスライディングで滑り込み見事なスーパーセーブ。チームの大ピンチを見事救った。
勝てた試合だった。今季リーグ戦では接戦をものにしてきたが「樹にマークを付かれると3点リードが守れなくなってしまう」(松本勇監督)と話すように、チームが吉野に依存していることは否めない。この状況を脱却するには個々の能力向上、チームプレーの成熟が求められる。
次戦は難敵日大。「変則ディフェンスに対しては自分たちも落ち着いて攻められる」と吉野。独特な守備を敷いてくる相手に選手たちの気持ちは一歩も引かない。優勝に向けてここで立ち止まるわけにはいかない。
[臺佑太]
試合後のコメント
松本監督
「最後の飛知和の守りを見れば何とか引き分けに持ち込んだ試合だけれども、前半の4点ビハインドからよく盛り返したと思う。(リードを迎えた場面は)樹にマークを付かれると3点リードが守れなくなってしまう。付かれても勝てるようにしないといけない。今日は相手の真ん中があれだけ大きかったけれども、何が良くて何が悪いというのはなかった。ただ一つ今日はセットでやっぱりマンツー付かれたから、速攻で結構(点が)取れたところは今までやろうと言っていたことが少しできて、後半は逆転できたということだと思う。日大とはもう何回も練習試合をやっているから別にどうこうということはない」
吉野
「(前半)相手はディフェンスがすごくうまくて、思うようにオフェンスがいかないかなと自分たちも話していたので、セット面でうまくいかないのは仕方ないと思った。だが、ディフェンスを修正してもう少し速攻で点数を増やしたかった。(後半)4点ビハインドだったが先日の東海大戦も前半3点ビハインドだったので、落ち着いて東海大戦のようにやればいいと話し合った。(連日の試合の影響)疲労はあるが、自分一人でやっているわけではないので全員で支えてやれればいいと思う。後は自分が疲れて沈むのではなくて、自分からもっと声を掛けて士気を上げられたらいいと思う」
宮崎
「(前半)樹さんへのマークが厳しくてオフェンスがうまく回らない時があったので、ボールを回して流れをつくって要所要所で点が取れるのが大事かなと思った。(自身の得点について)ミドルシュートとかは良かったが、途中で流れが切れてしまったところがあった。(残り5分で追い付かれた)勝てた試合を逃した。オフェンスでは樹さんへの依存が最後のところで出てしまった。ディフェンス面でも最後のところで集中が切れてしまい、軽いシュートで点を取られたというのが出てしまった試合だった。(次戦)日大は3・3ディフェンスなのでしっかりパスでリズムを取って、要所要所で点を決めたい」
飛知和
「(最後の守り)1本目はループ打たれたら残り時間少なかったので、時間切れを狙えるので少し前に出てループ打たせるか、前出れば体のどこかに当たるかなと思ったら当たってくれた。後リバウンド取られたのはスライディングで滑り込むしかなかったので、ちょうど相手も焦って当ててくれたのでラッキーだった。前半は自分のミスで失点につながってしまったので、それがなかったら勝てたのかなと。前半からちゃんと自分のリズムというわけではないが、相手のシュートの研究を基に相手のシュートを取れるようにしないといけない。国士大に勝てば優勝に近づく試合だったので、朝のアップの段階から緊張していた。日大はベンチの控えが多くていろんな選手が出てくるところなので、一人一人研究して次は前半からシュートを止めて、チームに貢献できるように頑張っていきたい」
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